MotoGP

フェナーティ『VR46では自分らしさが感じられなかった』

『フェナーティ談:VR46チームでは自分らしさが感じられなかった』

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★8月13日(土)、オーストリアGP予選後、ヴァレンティーノ・ロッシ率いる『VR46』チームがロマーノ・フェナーティを停職処分にした。

★その後、当件はロッシ選手とフェナーティ選手の母親サブリナさん(※同選手の利害を扱う会社の代表でもある)の間でも話し合われた。

★本日25日、これまで沈黙を守っていたフェナーティ選手がインタビューに答えた。

【結局のところ、何があったの?】
「(オーストリアGP)予選後、ピエトロ・カプラーラ(チーフメカニック)のところへ話しに行ったんです。PPタイムとあんなにギャップがあるなんて変だったんで(※首位ホアン・ミールとの差が0.765秒で11位)、詳しいことが知りたかったんです。そうしたら、僕の契約の一部が守られていないって話になったんです。」

【個人的にサスペンション担当者を置く件について?】
「そうです。母がチーム幹部らと話し合ってみたんですが、継続できるよう合意することができなくって。」

【チーム内は難しい状況だった?】
「ライダーにとって一番重要なのは落ち着いた気持ちでいられるかどうかなんです。僕であれ、チームの誰かであれ、ミスのせいで不機嫌になるなんて駄目じゃないですか。」

【殴り合いがあったと言う噂だが…】
「絶対に何もありません。アレッシオ・サルッチ(※ウッチョ、ロッシ心の友)も、その噂には驚いてましたよ。」

【しかし、ヴァレンティーノ・ロッシが『時々、フェナーティは爆発する』と言っていたが…】
「そんなことないです。不公平に扱われたり、上辺だけのこととかがあると、うんざりしてしまって。だから、僕はそう言う事について話すようにしてるんです。でも、僕に対する先入観があったり、冗談で言ったことが変に解釈されてしまったり。でも本当に、あの日は何もありませんでした。」

【ロッシ選手とは話してみた?】
「はい。あの日の夜と、それからレースの後に。どちらとも穏やかな会話でした。」

【停職処分については?】
「本当にがっくりして、残念でした。この決定のせいで、皆が被害を被ったと思います。うちは総合3位だったんですから。」

【フェナーティ選手がペーザロ(※ロッシ地元タヴッリャ近郊都市)に住まなかったことが、全ての原因だったと言われているが…】
「多分、(ペーザロに)引っ越してたら、何も起きなかったんでしょうね。分かりませんけどね。今回の一件は説明不可能ですから。以前、(ペーザロに)1年間だけ住んでたんです。でも、僕の契約書には『1月10日から開幕レースまで、準備のために居住すること』と書かれていたんです。僕は家族と一緒にいる方が良かったんですが、この点について折り合いがつきませんでした。」

【それ以外でも、なにか間違えた?】
「この3年間、僕には関係のないことが色々と起き、僕はずっと沈黙を守っていなければなりませんでした。ツイてないことがたくさんあったってことなんですが。」

【モト2チームを2選手体制にしようと決定したのが気に入らなかった?】
「僕1人だけだって約束だったんですが、文書では残ってないし、別に(2選手体制でも)構いませんでした。バニャイアとチームメイトでも何ら問題はなかったです。」

【人間関係において何が上手く行かなかった?】
「一番重要なのは正直であること、そして誠実であることでしょ。それぞれが自分の責任を引き受け、果たさなければならない。僕はそうしてきました。結局、唯一間違えたことはペーザロに引っ越さなかったことだけです。でも、それ以外については、僕は自分のやるべき事をできるだけきちんと行ってきました。」

【まだ、修復は可能だと思う?】
「ある特定の物事が起きる時と言うのは、一人の責任ではなく、全員の責任によるものです。それぞれがそれぞれの責任を引き受け、互いに理解する必要があったんです。他の解決策もあったのかもしれない。でも、覆水盆に返らずだから。嘆き悲しんでも無駄ですよ。」

【ロッシ選手が『プロライダーに育て上げたかった』と言っていたが…】
「技術的な面を育てていくのは良い事だけど、でも、それぞれの個性も大切にしないと。個性を変えたり、作り直したりすべきではないんです。僕はだまし討ちをされるよりは、面と向かって『大馬鹿野郎』って言われた方が良いです。」

【チームの中では窮屈だった?】
「はい、窮屈で、いつもの自分ではいられませんでした。既にレールが敷かれていて、すべてがお膳立てされてるって感じで。僕は思い立ったら即行動ってタイプなもんですから。」

【フェナーティ選手はソーシャルネットワーク上で無茶苦茶な書かれ方をしているが…】
「嫌な感じです。僕は発言できなかったんだし、オーストリアでは日曜日なんかサーキット内に入って、きちんと事情を説明することもできなかったんですから。はっきりするまでに1週間待って、その間、世間の人達は自分の家に居ながらにして好き勝手なことを書き続けたわけでしょ。個人的にもライダーとしても、僕はある特定の罵詈雑言って書いたことがないんですよ。今回は無意味でどぎつい言葉で罵られたり、脅されたりしました。一体なんの目的なんですかね。まぁ、僕は名前が知られてるから仕方がないとしても、道化でもでくのぼうでもないんだから。」

【今回の一件で何を学んだ?】
「誠実であると言うことが一番ですよ…最初からね。僕は真実を知らなければなりません…たとえ、それが不都合な真実でも。僕が学んだことは、嫌なことでも顔に出さずに我慢すべきだってことですね。」

【雪辱を果たしたい?】
「僕はできるだけたくさんタイトルを取りたいです(笑)」

【今年はレースに戻れそう?】
「無理だと思います。シートは全部埋まってますから。来年に関しては、現在、オファーを検討してる最中です。モト3でもモト2でもね。」

(2016年08月25日『Gpone』記事参照)

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POSTED COMMENT

  1. プラダ より:

    ここまでプロとしての意識が低いとは思ってませんでした。
    応援していただけに残念です。

  2. ランチは出入りできるのかしら?

  3. maxtu より:

    真実が表に出る事があるかは解らないし、ずっと先になるかも知れないので不用意な発言は控えますが、今後プロフェッショナルなチームとしてVR46が活動していくにはマネージメントを確立させる必要がある出来事になりましたね。

    アマチュアから若手を抜擢して育成していくには単純な能力だけじゃなく、多角的に対応していかないと難しいです。

  4. ぽす より:

    チームの主張とライダーの主張
    噛み合ないのなら離れるしかないですね
    むか〜しの 原田 レイニー問題に近いものがあるんでしょうね

    わたしも これは ライダーに言うべき問題か 言わないほうがいい問題か
    なんてコトで 長いコト葛藤し続けてきてますし なんか わかるなあ て感じです

    いずれにせよ チームも フェナティも 好きなので
    どこへいこうが応援しますよ^^

  5. MISAMARI より:

    今年のイタリアGP、エンジントラブルでリタイアした時のロッシを、観客の誰かが撮影した動画を当時どこかで見たのですが、その中で、コース脇へすぐに駆けつけてきたスクーター(ピット帰還時とは別の人)が一瞬画面に映りました。

    斜め後ろからで、顔ははっきりとわかりませんでしたが、運転していたのは多分フェナティでした。ロッシのすぐそばまで来ていました。ひどく落胆しているロッシが気付いていたかどうか、わかりませんが。

    フェナティの性格の一端を垣間見たようなシーンでした。

    地震の事もとてもショックだと思いますが、彼にとって良いことがこれからあればいいな、そう願っています。

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