MotoGP

ペトルッチ『ミシュランはデリケート、ヤマハもそのせいで…』

『ペトルッチ:ドゥカティファクトリーに入れるかって?全ては僕が握っている』

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★ダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティプラマック)は2017年、表彰台4回、予選でのファーストロー4回を獲得し、総合8位(124ポイント)でシーズンを終えた。

★ペトルッチ選手は2017年、初めてドゥカティファクトリー機が提供され、得意のウェットだけではなくドライでも強さを見せていた。

★ペトルッチ選手は2018年に向け、アプリリアファクトリーからのオファーを断って、ドゥカティプラマック残留を決めた。

★ペトルッチ選手のコメント。

「結局、重要なのは総合順位で、2015年(※総合10位)よりも良かったですね。2015年にドゥカティ機に初めて乗ったんですが、『サプライズ』なんて言われてたでしょ。ところが去年は、シーズン序盤の事故のせいで同じようには行かなくって。あと、上手くいかなかったレースも何回かあったしね。」

【では、今年は合格点?】
「モトGPに昇格して以来、最高の年でした。4回表彰台に4回ファーストローですから。ただ、大物に恵まれないんですよねぇ。」

【それはPPと優勝…】
「そのとおり。ただ、目標としては何が何でも取らなければってことではなかったから。重要なのは全レースで上位5〜6位以内に入ってることで…でも、毎回は無理でしたね。」

【一体どうして?】
「良いレースも何回かあったけど、そうじゃないのもあったから。苦戦してしまい、一体なにがどうなったのか分からないようなレースが2〜3回はあったかなぁ。でも、まずはヴァレンシアGP中に、それからテストで、その問題の原因が分かったんですよ。」

【具体的に言うと?】
「他のドゥカティ選手と比べ、僕はリアタイヤの消耗が激しいってことに気づいたんです。アクセルを開いた瞬間、僕はアグレッシブなんですよ。グリップが多い時は助けになるが、トラクションがいまいちだと自滅してしまうんです。」

【では、その辺に手を入れてるところ?】
「ええ。まず、ヘレステストで第1段階の改善をしました。僕の強みはずっとハードブレーキングで、遅いブレーキってことでは一、二を争うライダーなんですよ。そして、加速が早いライダーでもあるんです。まだマシンが倒れてる段階から加速するんだから。ミシュランはデリケートなコントロールが必要なタイヤだし、オーバーヒートさせてしまうとライダーのパフォーマンスに左右しますからね。」

【ミシュランのタイヤは、よく話題に上がるが…】
「彼らの目標は最高パフォーマンスだから。だから、各サーキットで様々なコンパウンドを投入してくるんです。つまり、サーキット毎にマシンの挙動が激変するってことです。マシンをタイヤやサーキットに合わせていけるかどうかってことですよ。あれは『レーシングタイヤ』って定義できるでしょうね。アクセルとタイヤの繋がりが、びんびん伝わってくるから。」

【なぜミシュランタイヤを『デリケート』と言うの?】
「アクセル操作でアグレッシブだと、かなりオーバーヒートしてしまうからです。実際、僕のリアタイヤの温度は常に他の選手のより高いんですよ。そうなってしまうと、トラクションが落ちてしまう…つまり、タイムも落ちてしまうんです。端から見てる分には、そのせいでヤマハが苦戦してしまったんじゃないかって思うんですけどね。まぁ、僕個人の考えにすぎないけど。」

【解決策はある?】
「ドヴィツィオーゾみたいにすれば良いんですよ。あまりオーバーヒートしないようにして、タイヤにストレスをかけないことです。ただ、ゆっくり走って、なおかつ、一番前に出て行くなんて容易なことじゃないでしょ(笑)。とにかく、自分のライディングスタイルをどうすれば良いかは分かりました。難しいのは、いかに自然にそう走るかってことでね。」

【そう言う点において、ドゥカティ機は助けになってくれる?】
「ええ。実は、ロレンソがドゥカティに、アクセルを開いた時にもっとソフトなエンジンを要請してましたから。ただ、問題のほとんどは僕のライディングスタイルの方なんですけどね。」

【ヘレステストでは2018年版ドゥカティ機を試乗していたが…】
「しました。でも、1時間だけですけどね。問題はねぇ…あのテストで今シーズン最高の転倒をしてしまったってことでねぇ。第8コーナーだったんですが…2017年版マシンにお別れを言いましたよ(笑)。まぁ、そう言うわけで、2018年版マシンを試してる時間があまりなかったんです。違いはいくつか感じましたよ。ただ、エンジニア陣はどこが変わったのか教えてくれなかったんです…僕が左右されないようにね。いずれにせよ、あのマシンが最終決定版にはならないでしょう。」

【来年もテストライダー役を務めるの?】
「分かりません。正直なところ、今シーズン序盤はファクトリー選手のためにかなりの量を試さなければならず、そのせいでボックス待機が長かったんです。とにかく、突き止めなければならない事が山積みだったから。ドヴィツィオーゾやホルヘのデータが見られるって言うのが頼みの綱でしたね。僕は走り込んでいられないんだから。ムジェッロ以降はかなり安定して、リザルトも出てましたけどね。僕のあの働きが、ドヴィのタイトル争いに役立ってくれてたら良いんですけどね。」

【ドヴィ&ロレンソ選手は相変わらず、以前からの問題点は完全に解決してないと言っているが…】
「いずれにせよ、タイトル争いをしていたマシンですからね。多分、今年のベストマシンと言って良いでしょう。曲がらないと言われていた昔のドゥカティ機じゃないんだから。些細な点で、まだ調整しなければならないことはたくさんあるが、このレベルともなればあらゆるディテールが不可欠だから。1周0.1秒が最終的に大きな違いとなるんだし、その0.1秒って言うのは、時には理由もわからず稼げたりロスしたりするもんなんですよ。」

[ 後半に続く ]

(2017年12月08日『Gpone』記事参照)


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POSTED COMMENT

  1. 111 より:

    > 他のドゥカティ選手と比べ、僕はリアタイヤの消耗が激しいってことに気づいたんです。
    > アクセルを開いた瞬間、僕はアグレッシブなんですよ。

    やっぱり、コーナでアクセルを開けるときは、高回転でクラッチをつなぐのはリアタイヤの消耗につながるんだ。より低い回転域でクラッチをつないで、リニアに伸びるトルク特性が必要なのかな。

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