モトGP『ストーナー、RC212Vは素晴らしい』
「疲れずに3日間、走ることができました!!」
セパンで行なわれたモトGP第一回オフィシャルテストで、ストーナー選手は人が変わったかのようだ。
晴れ晴れとした感じで、かつて、こんなにテストで走り込んだことなどないのではなかろうか。今回のホンダマシンが気に入っている証拠だろう。
「このマシンは素晴らしいんです!どれほど気に入っているか、一言でなんて言えません。」
テストでこんなに走るなんて久し振りですね。
「手がヒリヒリにならないなんて久し振りですから。理由は、ホンダのマシンだと3日間乗って初めて、あぁ、疲れてきたかなぁって感じなんですが、ドゥカティだと初日の終わりにはもうヘトヘトになってたんですよ。」
テスト最終日、高速で走行中に転倒しましたね。いつものようにフロントのコントロールを失って…。
「あれは僕のせいなんです。白線に乗り上げてしまって、転んじゃったんですよ。僕のミスなんで、マシンへの信頼はまったく揺らいでません。」
コーナーの回り方には興奮してたようですが。
「もう毎日、驚きの連続でした。毎回、違うラインで走れるんですよ。ドゥカティで走っていた時のラインとは極端なほど違いますね。
ホンダだと、ブレーキングポイントも変わってきたし、コーナーに差し込んだ時のブレーキングも変わりました。やっと内側を回れるようになった。以前は不可能だったんですけどね。」
でも、今回のテストでは最速タイムを出してませんよね。
「トラックで記録を出そうとしてた訳じゃないんで。マシンがどんな風に動くのか見てみたかっただけですから。もう少し理解しないとね。ささいな所まで利用できるよう学習しなきゃ。それが、僕が今やってる作業です。とにかく、とってもハッピーですよ。ホンダのマシンだったら軽々と速く走れるし、マシンの反応を予測できますからね。」
ライバル達のレベルがどんなかは、目に入ってましたか?
「誰のことも見てなかったし、他のマシンにも関心ないです。チームメイト達が何をやってるかさえ興味なかったです。ライダーって言うのは自分のマシンをどうするかを考えるべきものだと思ってますから。僕のはね、本当に良い調子なんですよ。」
ドヴィツィオーゾ選手が “エンジンブレーキを改良する必要がある” と言ってましたが。
「それは、そうですね。クラッチがこのマシンの弱点なんで、エンジンブレーキの効きを押さえることで、基本的にコーナー差し込みでの動きを良くはできますね。車体を傾けて行った時に、マシンがちょっと跳ねるんですよ。アスファルトと完璧に接触してないからですね。
これはエンジニアが何とかすべき問題でね。マシンの欠点なんですから。セッティングに関しても作業していて、この3日間やったんですけど、これと言った大きな結果は得られてません。」
新しいフロントフォークは試してみましたか?
「いいえ。今のところ必要ありませんから。フロントの比較さえしてません。2011年バージョンに集中するってことにしたし、唯一の疑問点は『柔軟性のなさ』ですしね。ホンダは2バージョン用意してきてたんですが、1つが堅い方でリアがモディファイされてます。もう1つのがもっと柔軟ですね。」
どちらが気に入ってますか?
「堅いフロントの方が好きです。マシンの立て直しが早くできるんで。僕のライディングスタイルに合ってますね。フロントが柔らかい方は、方向を変える時やコーナーの差し込みでの反発が少ないですね。」
どのような作業をされてたんですか?
「今のマシンをきちんと活用できるよう学習してました。電子系統についての作業をたっぷりしましたね。トラクション・コントロールとか。タイヤが減ってきた時にはエンジンのコントロールに集中しました。レース終盤では、それが決定的なポイントになるでしょうから。
次回テストでは比較検討をする予定ですが、もう大体、マシンの基本レベルは良い線行ってますよ。それで、非常に満足してるんですよ。」
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:MotoSprint 2011年02月16日)
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これから新たにドゥカティで
走るって人もいるのにねぇ…
分かってた事だけどホンダは良さそうですね。 昨年の後半辺りからかなり良い印象はあったんだけど。
唯一の懸念はストーナーとペドロサでどちらの意見に重きを置いて開発をしていくかって事でしょうね。 エンジンブレーキの件でペドロサが問題ないと思ってるならば、中盤あたりで方向性を見失うかもしれない。
それでも序盤戦はロレンソ・ペドロサ・ストーナー3人の争いじゃないですかね。
machcatさん、今のところペドロサの意見に重きが置かれそうですかねぇ。
ロッシ本人が、開幕戦から良いレースができそう(1位は厳しいけど)…なんて言ってるんで、序盤から4人争いにならないでしょうかねぇ…。