モトGP『ダヴィデ・ブリヴィオがヘレスGPを分析』
「イタリア人ライダーに関して言えば、チャンス喪失GPってところですかね。まずはロッシ選手、それからシモンチェッリ選手が優勝のチャンスを無駄にしたわけですから。
ヴァレンティーノはブレーキングでミスしてしまった。あの瞬間は追い越したかったわけじゃなく、間違って越してしまったんですね。転倒したのは、多分、水が流れていて、それに滑ったんだと思います。で、まったく罪のないストーナー選手のレースまで台無しにしてしまった。
シモンチェッリ選手のは、もったいなかったですね。まぁ、初めてトップに立って、ウェット・コンディションだったわけだし、情状酌量の余地ありってところでしょう。
優勝はロレンソ選手でしたが、序盤はシモンチェッリ選手相手にあまりパッとしなかったし、ストーナー・ロッシ両選手の方が速かったですね。形勢を良く踏まえてのラィディングは上手かったです。ミスせず、周囲の状況に助けられた。」
リザルト抜きで考えると、ヘレスGPをどう見てますか?
「コンディションがウェットかドライによって違ってくるんでしょうね。ドライならホンダが強いってことは確証済だし、この点に関しては今シーズン通してずっと…それか、シーズン序盤は(他のチームが追いつくまでは)続くんじゃないですか。
ドライ・コンディションでペドロサ・ストーナー両選手をハラハラさせられるのはロレンソ選手のみですね。それに続くグループにシモンチェッリ、ドヴィツィオーゾ、それにロッシ選手らがいるわけで。ロッシ選手は12位からのスタートでしたが、それも予選での転倒のせいですし。今のところは表彰台圏内からギリギリ外れているってところでしょう。トップ5には入ってるってことで。
ウェット・コンディションだと意外にも、ヴァレンティーノがドゥカティ機で絶好調となりましたね。彼が気に入っているように速いマシンで、挙動も良かった。それで、以前のようなロッシ選手が見られたわけでね。まぁ、ウェットだと、特に肩に良いみたいですね。ウェットで良い走りができるのは、肩へのストレスが少ないからで、思った通りの所でブレーキがかけられるようですよ。あらゆることが、ゆっくり、ソフトになるんでね。良い『自信注入』になりますよね。フィジカル面が整ったら、ヴァレンティーノはドライでだって良い動きができるようになるってことですから。
ストーナー選手は上手かったですねぇ。ウェットで初めてホンダを走らせて、すぐにあのスピードでしょ。今回がポイント0で終わったことが致命傷になるとは思いませんね。今後、多くのレースで勝てるパッケージがあるわけだし、挽回するのに16レースもあるんですから。」
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事 Moto.it 2011年04月05日)
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