MotoGP

高橋裕紀:江紀のために全力で闘います

モト2『高橋裕紀:亡くなった弟のために頑張ります』




ヘレス戦から1ヶ月が過ぎ、ポルトガルのエストリル・サーキットで再びモト2マシンのエンジンがかけられようとしている。
日本を襲った未曾有の大震災、そして津波の影響を受け、日本戦が開催延期となったために生じた長いブレイクだった。
そして、高橋裕紀選手にとっては辛いブレイク期間となってしまった。4月23日深夜に起きた交通事故により実弟江紀さんが亡くなられたのだ。愛する者を失うと言うむごい運命が高橋選手に降りかかってしまった。しかしポルトガル戦には、そのまま予定通り参戦すると言う。弟の江紀さんならば、そう望むはずだからと高橋選手自らが決めたのだ。高橋選手にとっては決してたやすいことではない。だが、あまりに早過ぎる江紀さんの死を、最も相応しい形で悼もうとしているのだ。
同じグレシーニのチームメイトであるミケーレ・ピッロ選手は着々と伸び、トップ陣に食い込まんばかりの勢いでその才能を証明しようとしている。レース毎に経験を積み、どんどん精鋭ライダーとして育ってきているのだ。

高橋裕紀選手のコメント
「あまりに辛過ぎて、ヘレス戦のことを思い返すこともできないし、ポルトガル戦でどうしようとか考えることもできません。レースには必ず出ます。たった23才で逝ってしまった江紀のためにも闘いたいと思ってます。弟自身もそれを望んでいると思いますし、そのためにも全力で頑張ります。」

ミケーレ・ピッロ選手のコメント
「チームメイトを襲った悲劇に心を痛めています。辛い時だし、裕紀がこの厳しいときを乗り越えられるよう何かの助けになれたらと思っています。
ヘレス戦ではもっと上に行けたんじゃないかと思っているので、特に満足していません。どんなコンディションであろうと、出来るだけ良い結果をチームに贈ろうとはしたんですが。
ただ、ヒントはたくさん掴めたんで、技術チームがそれをマシンに投影してくれてね。ポルトガルでは確実にコンペティティブなマシンになってると思います。
今回のブレイク中はトレーニングに励みました。調子も良いし、ポルトガルは冬期テストでも良い結果を出せてたんで、最善を尽くせればと願ってます。最高のレースをする自信があるし、モト2クラスのトップ陣に食い込んでいけると思ってます。」

ファウスト・グレジーニチームマネージャーのコメント
「あまりにも早過ぎる死に言葉を失っています。非常に辛い時であり、チーム全体が裕紀に寄り添っています。うちのチームはエストリル・サーキットでは良い結果を出してきているので、亡くなられた江紀さんのために頑張って欲しいと願っています。
ピッロの方はモト2クラスにおいて、どんどん成長してきており、あの決断力の強さでもってトップ陣に切り込んで行けるでしょう。
うちは速い選手が2人いて最高のチームですよ。2人とも抜きん出ようとする気持ち満々なんで、今シーズンは満足な結果を出していけるだろうと確信しています。モリワキとの息もぴったり合っているし、一緒にモト2のトップに上がってゆくでしょう。」

(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Motograndprix 2011年04月27日




高橋選手には、ケガなく頑張って欲しいと切に願います。

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