モトGP『ロッシ:打倒ストーナー』
今日は朝から良い日だ。アッセン戦でのフリー走行で2位のタイムを叩き出したのだ。あのシルーバーストーンの闇夜から、すっかり覚醒したことは間違いない。特に、『宿敵』ストーナー選手の前を行ったのだから。そのせいか、午後のセッションが中止になってもロッシ選手にはさほど残念そうな気配がない。
「もちろん惜しいな〜とは思いますよ。ドライのコースも試せなかったしね。このマシンで数キロ走ってみなきゃならないんですよ。ただ、GP11.1機に対する手応えは良いですね。」
目標はストーナー選手の前につくことですか?
「ストーナー選手を現段階での目安にしています。勝つってことは、つまり、彼を倒すってことですね。」
シモンチェッリ選手と一緒に周回されてましたが、どうでしたか?
「ホンダはコーナー出口で凄く安定してるし、加速も最高ですね。ただ、それに関しては僕もシームレスギアボックスが役に立ってくれてるんで。今じゃ、かなり近づいたんじゃないかな。」
つまり、お二人とも、勝つための準備はできていると?
「まだ改良しなきゃならない点が2〜3あるんですが。GP12機のテストをした時から、それは分かってたことなんでね。アンダーステアーの問題が、まだちょっとね。ドゥカティの特徴の1つなんですが。ただ、その代わり、リア部分はかなり良く動くようになりましたね。マシンは加速時での安定感が増したし、グリップも増えている。後は、ドライでテストしてみて、どれだけホンダに近づいたかを見てみないと。」
今朝のフリー走行の結果から何か分かりましたか?
「GP11機はウェット・コンディションで非常に調子が良かったんですが、GP11.1機にもその特性があることが分かりました。いや、むしろ、もっと良い感じですね。GP12用シャーシ+800ccエンジンについては未知数だったんですが、1000ccマシンを試したのと同じような手応えがありましたね。」
つまり、これから改良してゆくにあたって良いスタートラインに立てたと言うことですか?
「GP11機の問題点は、スタンダードなセッティングが見つけられなかったことなんです。現在のレギュレーションではどうにもならない問題を抱えていたもんですから。GP11.1機の方はもっと普通の作業で済みますね。」
GP12機との違いは何なんですか?
「かなりかなり近い物なんですけどね。1000ccの方がトルクとパワーがあって、操縦してても楽しいかな。でも、ほんの僅かな違いなんですよ。」
新ギアボックスのおかげでどのぐらい有利になったのですか?
「難しいですね。どこに入れるかによるかな。サーキットにもよるしね。1ラップ0.2秒ってところでしょうかねぇ。」
レギュレーションでゆけば、今季、ロッシ選手にはまだエンジンが3台残ってますよね。後12レースに向けて充分だと思われますか?
「思ってるって言うよりは、祈ってますよ。うちのチームは楽観的でね。もしも無理だった場合は、終盤レースでGP11.1機に乗るか古い方に乗るかを検討しなければならないでしょうね(規定6台とは別のエンジンを使う際のレギュレーションを指している)。」
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Gpone 2011年06月23日)
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