F1『クビサいまだ走れず、フェラアーリ移籍を考える』
決別の時が近いことが、それぞれ両者から発表された。
英国エンストーンを本拠地とするルノーチームからは、
《ロバート・クビサ選手よりロータス・ルノーGPに向け、以下のように伝えられた。
集中トレーニングを計画・実行したものの、2012年のF1世界選手権への参戦叶わず…。
ルノーとしては今後も同選手の回復を支援してゆく意向であり、テストカーおよびメカニックグループも常時待機を続ける。クビサ選手は2012年も当チームに留まる予定で、同選手のマネージャーを通じ既に契約更新が進められている。》
遅い回復
ロバート・クビサ選手は今年2月6日、イタリアのアンドーラで行なわれていたラリーで負傷。同選手のコメントは以下の通り。
《ここ何週間の間、かなり…かなり過酷なトレーニングを行なったにも関わらず、2012年に万全のコンディションになれると言う結論には至りませんでした。厳しい決断ではありますが、より常識的なものではあります。チームは来季に向けての準備に取りかからねばならず、これ以上先延ばしを続けるのは不適当でしょう。
個人的な見解としては、回復具合にはとても勇気づけられており、医師団も驚くほどのものです。もう少し時間をかけなければ。復帰するまでに100%の状態になっていたいです。》
クビサマネージャーの反論
しかしながら、現状は上記の言葉通りではないらしく、マネージャーのダニエレ・モレッリ氏が次のように明かしている。
「なぜルノーがロバートの発言をねじ曲げてしまったのか、私には理解できません。2012年に向け参戦叶わず…なんて嘘ですよ。あくまでも2月から始まるテストには絶対100%の状態になっているとは言えない…と、ロバートは伝えたんです。こちらとしては参戦したいと願ってますが、とにかく、あと数ヶ月はかかるわけだし、大体、2013年について話し合ったことなんて一度もありませんよ。ドライバーについてルノーは己の道を歩むつもりでしょうし、我々は別の解決法を模索しなければね。」
来年の契約
また、契約期間についても両者の見解が食い違っている。
「2012年まで更新なんてされてませんよ。今年の12月末で契約は切れるわけで、1月1日からは晴れてフリーの身ですよ。」
そして想いはフェラーリへと飛ぶ。クビサ選手は同チームと仮契約を済ませていたのだ。
「計画されていたことがおじゃんになってしまってね。ただ、ロバートが復帰すると言うことは、以前のようにコンペティティブに…トップチームにとっては美味しい存在になるわけだからね。」
ケガの回復具合
トスカーナ地方ヴィアレッジョの町にある『Formula Medicine』のチェッカレッリ医師のもとで、クビサ選手はリハビリを行なっており、経過は良好だと言う。
「少し重量オーバーなんですが、筋肉レベルで言えば右足は左足とほぼ同じ状態です。火曜日には肘の外側に付けている固定帯を外せる予定ですし、そうなったら『鉄のかたまり』からも解放されるでしょう。
手の感覚も元通りで、唯一の問題は筋力だけですね。長期間、前腕の筋肉が固定されてましたから、けっこうなリハビリをしなければ。でも、それは時間の問題ですから。1月末には相応な筋力になっているでしょう。」
気力
そして話題はコース走行へと及ぶ。
「カートなんかで走るんじゃなくね。ヴァイブレーションとかパワーステアリングとか、もう恋しくて恋してくって感じで。徐々に始める予定ですが、約1年間のブランクがどう出るかね。ロバートはやる気満々ですよ。キツかったのは9〜10月でしたね。前腕を普通に回すことができず、途中、動きがブロックしてしまってね。回復の具合はこんなに早くはなかったし。それが1ヶ月前ぐらいから、良い加速具合になってきたんですよ。」
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事 Gazzetta dello Sport 2011年11月24日)
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クビサ選手って、本当にイタリア語が堪能で、常にコメントで沸かせてくれるもんですから、イタリアでも人気大なんですよ…