モトGP『『2012年エストリルGPこぼれ話』』
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ハッピー・バースディ・ロレンソ
5月4日(金)はホルヘ・ロレンソの25回目の誕生日だった。チームから祝われたのはもとより、ツイッター上ではライバル陣からもお祝いメッセージが届けられ、特にケーシー・ストーナーなどは金曜午前にロレンソ選手がコースに降りなかったことを皮肉ったジョークをつぶやいている。
《もう年なんだから腰を痛めないようにね。ボックスに残っていて良かったんじゃない。》
これに対しロレンソ選手も速攻で、
《ありがとう、友よ。今日、コースでは本当にそんな感じだったよ。》と。
また夜には、やはりツイッターでヴァレンティーノ・ロッシからも祝報が送られた(スペイン語で)。
電系システム必須
『都市伝説』を度外視しても、ケーシー・ストーナーと言うのはマシンのコントロールにおいて電系システムをあまり使わないライダーなのだが、今やそれがいかに重要かを説く第一人者でもある。
「モトGP1000cc機は旧500 2T機より100馬力も多く、つまり、もしマシンから振り落とされたら月まですっ飛んで行きますよ…その結果、大惨事にだってなるかもしれない。だから、電系コントロールを外すなんて不可能ですね。ない方が良いなんて言ってる方こそ、より活用してる選手達ですよ。」
困ったもんだCRT
CRT機の参加によりグリッドは埋められはしたが、やはり中にはあまりに遅すぎるのも混じっている。例えば、ダニーロ・ペトルッチのイオダ機などは、ディーラーから購入したアプリリア製エンジンを使用しており…つまり、市販エンジンなわけだからモトGP機と比べればパフォーマンスは雲泥の差。しかも伊製CRT機はモト2と比べても困ったもんで、以下の予選データを見ての通りだ。
ペトルッチ選手は1分41秒486で20位、一方、モト2のPPを獲得したマルク・マルケスは1分40秒934と…モトGPクラスでなら18位のタイム(マッティア・パジーニのすぐ後ろ)を出しているのだ。さらに驚くべきはマルケス選手が予選で優に8ラップはペトルッチ選手よりも速く周回していること!
最速ラップに関してもがっくりさせられるのだが、ペトルッチ選手が時速293.2km(高速5ラップの平均は時速292.8km)に対し、マルケス選手は時速282.2km(高速5ラップの平均は時速276.6km)となっている。
ブラドル in ラグーナセーカ
ご存知のようにラグーナセーカ戦ではモトGPクラスしか走らないため、ステファン・ブラドル(LCR、ルーチョ・チェッキネッロ代表)にとっては初のコースとなる。また、最も学習困難なコースの1つとしても有名であるため、同選手は5月20日のル・マン戦が終わったらカリフォルニアへと赴き、ホンダ市販車で同サーキットを走ってみる予定となっている。
ストーナーNo.1記録
ケーシー・ストーナーは現在まで20戦をホンダ機で走ったわけだが、優勝12回、表彰台19回で、唯一上がれなかったのは2011年へレス戦…ヴァレンティーノ・ロッシに転倒させられた時だけ。もう、これで十分だろう…。
2011年vs2012年
2011年のエストリル戦はダニ・ペドロサが45分51秒483で勝利し、ケーシー・ストーナーは3位で45分59秒141だった。今年はストーナー選手が45分37秒513で勝利し、昨年のペドロサ選手より21秒628も速い。
2011年、ストーナー選手の最速ラップは1分37秒853で、今年は1分37秒091。
さて、ヴァレンティーノ・ロッシはどうかと言えば、2011年は5位で46分08秒038(首位ペドロサとは16秒555差)で、最速ラップは1分38秒318。今年は7位で46分04秒310(首位ストーナーとは26秒797差)で、最速ラップは1分38秒146だった。
[ 完 ]
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Moto.it 2012年05月08日)
あぁぁ…そう言えばレース後、ロッシ選手…「去年より速くなってるのに順位は下がってますね。」って言われてました…
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