モトGP『ストーナー:ドルナのせいで引退します』
オーストラリアのTV放送『Channel Ten』のインタビューでケーシー・ストーナーが、今シーズン末の引退に関し大変興味深い発言をしている。また、将来に向けての計画なども明かした。
ストーナー選手によれば、世界選手権からの早すぎる引退は複数の理由から成るものであり、そのうちの1つは同選手権を運営するドルナ側の熱意が甚だしく不足していることが挙げられている。
さらに明確に言うならば、ストーナー選手はカルメロ・エスペレータCEOを名指しし、ここ最近の決定の数々に不満を抱いていたのだとも。
「(ドルナは)かなりの部分において、現在、我々が置かれている状況に対し責任があると思います。決定されてきた事柄についても、モトGPクラスに関し示された方向についても全く好ましいものとは思っていません。また、(エスペレータ氏の)意見の幾つかに関しても僕はまったく同意できません。」
また、ストーナー選手としては期待の新星マルク・マルケス選手(モト2)が自身の後継者になることを望んでいるのだが、やはりドルナによる規制によりそれが叶わないことを嘆いている。
「当然ながら、マルク・マルケス選手がHRCの僕のポストを継ぐに相応しいライダーなんですが…あの『ルーキー・ルール』がなければね。僕としては、これもまた間違った決定の1つだと思ってます…他にも気に入らないのはどっさりあるけれどね。」
ストーナー選手のドルナに対する激しい批判は、通常であれば一般には知られていないような世界選手権の側面にも触れている。
「モト2およびモト3の選手は、パドック内でのモーターホーム使用が許可されていないもの気に入りませんね。例えば僕自身の話をするなら、パドックにキャンピングカーを置けなかったのなら、今現在の地位に辿り着くことはできなかったでしょうね。この手のことで…賛同できないようなことが、どっさりあるんですよ。」
そして、今回の引退宣言に関しては、あくまでも自身の熱意喪失が理由であり、家族の影響は一切受けていないことを強調した。
「娘や結婚生活…そう言った事柄はまったく無関係です。ここ最近の何年間かで、そう言った気持ちがどんどん大きくなっていった結果です。具体的に言うなら全てが始まったのは2009年からですね。僕の『謎の病』が大いに話題にされた時…あの時のコメント全て…周りにまとわりついていたこと…今でも急に話題にされるようなこと全てがね…。僕が分かったことは、世間が僕らについて実際に考えていること…世間にとって僕らが実際に意味するところのことですよ…つまり、ナッシングですよね。」
「僕の知らないところで為された事と言うのもあって…つまりパドックもその他のすべても、ビジネス以外の何ものでもないってことが分かりました。情熱なんかないんですよ。すべてはそこから始まりました…もう1年やったからって、その後も10年続けられるわけじゃないんだからって思ってね。今は、オートバイに乗ってもワクワクしないんですよ…どこであってもね…だから、僕はこれまで捧げてきた情熱をはっきりと見つけ直したいんです…僕の全人生においてね。」
ストーナー選手は来年について、1年間は完全休業する予定と述べ、また、その後は4輪への転向も除外していないと言う。
「この間、何の計画も持ちたくないんですよ。決まった時に何が何でもやらなければならないなんてことをやりたくないんです。少しの間だけ家族との時間を楽しみたいし、できるだけ家族と一緒に過ごしたいんです。正直なところ、V8(V8スーパーカー豪選手権)でのテスト走行はかなり気に入ったんですよ。オートバイと同じように興奮し…アドレナリンが出るだろうとは全く思ってませんが、オートバイのような危険はないわけで…そこが肝心でね。」
「マシンでコースを走る度に、どれだけの危険があるかを…多くの人は分かってないんですよ。マシンにまたがる度に限界までプッシュして…酷いコンディションの時もあるし、良いフィードバックが返ってこないようなタイヤだってある。とんでもないことが起きる可能性なんていくらでもあるわけで…(4輪のように)四方がしっかりした壁で囲まれてる方が良いですよ。V8スーパーカーは将来に向けて考えようかなぁと思ってることなんですが…本当に本格的に取り組むか…もう少し楽にやるか…この先、目を向けていくだろうとは思います。ただ、今のところは家族やアドリアーナと一緒の時間を楽しみたいだけで…まぁ、その後のことはどうなるでしょうね。」
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Motoblog.it 2012年05月24日)
HRCのスッポさんの言う通り、本当に『思った事をそのまま口にし、駆け引きが下手』なんですねぇ…
ここまで言ったら、いよいよ復帰はないかなぁ…クリックPrego
他の皆が言いたくても言えない部分まで、ある意味犠牲になって言ってくれるのかも…
散々言われてるルーキー・ルールに関しては、CRTへの移行が始まってプロトマシンが減ってるんだから、無くさないと今の状況にそぐわないとは思います。
私は本音を話してるKCを支持します。
選手が言いたいことが言える環境を作ることが大切だと思います。そこには、駆け引きの言葉は要らない。
どんな組織も最終目的は「収益と存続」でしょうけど、それに特化し始めた時、所属する人員は夢を持てなくなり、結果、世間にFanを提供出来なくなると思います。
特に組織の上層部が構成する人員の意見を無視し始めると顕著になります。
KCがこれだけ世渡り下手と言われるのは、逆に捉えると、それだけこのスポーツの世界が不透明になってきている証拠ではないでしょうか?
見るものに夢を届ける為には、選手達が一番楽しむ必要があると思います。
一方的な車両重量増等のレギュレーション変更など、ドルナはちょっと歪み始めてる気がします。
自分も全く同意です。
KCを支持する人が大勢いるGPであって欲しい。
レーサーは速く走ることが仕事なのであって、その他もろもろの事で駆け引きなんてする必要はないと思います。 それは他の人がやればいい。
速い奴が偉い 速い奴がヒーロー
それがスピードの世界に生きる人のルールなんじゃないでしょうか
そもそも最近のドルナの運営はロッシとドカティーを有利にする為に動きすぎだ。フェアじゃない。悪質としかみれない。 おかげでロッシが嫌いになった。 だってズルイよ。
重量制限やタイヤ・・・何なのアレ??
正当に評価されないストーナーが本当に可哀想だ。 とても才能があって素晴らしいライディングを見せてくれるのに・・・
もはやトップレーサーではないロッシにすがりついて次世代をアンフェアな方法で潰そうとするイタリアやスペインなどのモトGPファンの質の低さ、そして運営のドルナの不誠実な対応は本当に呆れて物も言えません。
ストーナーがいなくなったらレースのレベルが下がってしまってつまらない・・・ トップレーサー同士のバトルが見たいのであって「本当はもっと速いやつがいる」と思ってみるレースなんてむなしいだけだ。 誰が勝っても偽物にしか見えないよ。 本当はケーシーのほうが速いのに・・・・
戦う力はあるのに、止めるって言ったんですよね。
その理由が、誰が悪いからとか、何が不満だからとか、主に他人の所為にしているような感じですね。
それは結局、ただ速いだけじゃ何も変えられない、って事を世界に告白したのと同じに思えます。自分はただ速いだけの男だと。
だから、全盛期のうちに止めといた方がいい。こっちが本音ってやつなんじゃないですかね?
不満をぶちまけながらでも、堂々と戦って何かを変えて行こうと言う訳でもなさそうだし。
それもある意味駆け引きなんだけどね。
これ以上、キズは付けたくないらしい・・・。
堂々と戦った結果ドカやマスコミから受けた仕打ちとか、不明瞭なレギュレーション…
今のモトGPが命を掛けるに値しない、とストーナーは思ったんじゃないですかね。
ビジネスライクになりすぎた部分にクレームを言うてますが、これも潤沢なお金があった頃なら問題なかった。リーマンショック以降の世界不況がそうさせているのいだと思います。ドルナだってレースに興味が無い、金もうけだけしたいと思ってやってるのではないでしょう。
ホンダ、ヤマハも不況で大変、日本では解雇もやった。トビウオさんの話では労組との話し合いでもGPへの投資はやり玉にあげられた、ドカはついにアウディに身売りとなった。カワサキ、。スズキはさっさと撤退した、、、アプリリア、BMWだって出てくるのは無理でしょう。こんな状態のなかで台数を確保しなければレースとして成り立たなくなった今、自分的にはCRTもやむなしと思えるし、いろんなところでお金お金言い出すのも仕方ないと思えるんですよ。(重量変更もCRTとの差を減らすのが目的で、バレ&ドカの為ではないでしょう)
それに文句を言われても、、、じゃあ逆にどうすれはいいの?ってストーナーに聞いてみたいですね。
>ドルナだってレースに興味が無い、金もうけだけしたいと思ってやってるのではないでしょう。
どうだか、って感じですけどね。
「金儲けをしないTOP」は、この世に存在しませんよ。
>重量変更もCRTとの差を減らすのが目的で、バレ&ドカの為ではないでしょう
「素直な人」は普通そう思いますよね「素直な人」は。
現実、DORNAのDUCATI & ロッシ贔屓は分かりやすいくらいですから、はっきりいってこれもバレバレな感じではあります。
なんせこの重量変更は、DUCATIが車両開発に失敗した(車重が重すぎ)から、DORNAに裏で救済措置を取ってもらったって噂が出るぐらいですから。
過去にも、明らかにロッシ贔屓のレギュレーション変更も見受けられましたし。
そのドカ&バレに対するえこひいきレギュレーションに文句があるというのならある程度納得できます。そう答えればば正直な男だな、現在のGPに問題提起したんだな、と思えます。
ですが、CRTがどうだとか、ルーキールールに不満、ピットがなんだとか言うと????なんです、素直なあたしは。
ある意味反骨精神をエネルギーにしてたストーナーはロッシがライバルでなくなり、ドカを屈服させ、メディアも黙らせた今、このような問題が無くて理想のGP界だったとしてもやっぱり早々に辞めていたのではないでしょうか。
2018年がこういうシーズンだからこそ帰って来てほしい。
走っていなくて良かった、と心底思っていることでしょうが。