モトGP『2012ラグーナセーカGP成績表』
ケーシー・ストーナー(10点)
予選でPPを取り損ねたのは単に交通渋滞と、それからロレンソ選手の記録ものの1ラップのせいにすぎず、決勝レースでは完璧であった。いつものスピードに明晰な戦略ヴィジョンを加味してきたのだ。残念ながら超退屈なレースではあったが、ストーナー選手の拍手喝采もののライディングのおかげでファンは沸くことができた。
惜しむらくはザクセンリンク/ムジェッロ戦でのミスにより総合ポイントを大きく逸してしまったことだが、ロレンソ選手にとっては相変わらず最も危険なライバルである。
ホルヘ・ロレンソ(9.5点)
ほぼ完璧と言って良い出来だったのに、それだけでは充分ではなかった。ただ、こう言う状況でのタイヤ選択ミス以外、悔やむ点は皆無なのだが。予選でソフトを履き、記録もののタイムを出しながらもハードを選びつつ、結局、同じレベルで有効とはならなかったのだ。決勝レースでは振り切って進もうとしたものの叶わず、ストーナー選手の首位を何とか食い止めようとしていた。総合ランキングを思えば2位は充分だろう。
ダニ・ペドロサ(7.5点)
強い走りをするのだが、残念ながらこの選手にはそれだけではダメ。予選ではもの凄いペースで走り、決勝レースでは最速ラップも獲得しているのに、実際のところ総合的にはストーナー/ロレンソ選手らの方が強いのだ。今後のことを思えば、ホンダにとっては悪い知らせとなろう…つまり2013年、ストーナー選手が牛の世話をしにオーストラリアへと戻ってしまったら、いかにして打倒ホルヘを望むのか?
アンドレア・ドヴィツィオーゾ(7点)
連続3回表彰台を獲得し、今回はストーナー/ロレンソ/ペドロサの優越性に屈服せざるを得なかった。しかし今回もまた、己の職務を成し遂げ、またしてもプライベート選手では首位でゴールを切ったのだ。上位3選手は破格だが、それ以外の中では1番の選手である。
カル・クラッチロー(6点)
予選では常にチームメイトよりも速いのだが、決勝レースではほぼ毎回、その後ろでゴールしている。優秀なライダーだが、決定的な飛躍ができずに苦労している。
ニッキー・ヘイデン(7点)
かつては『ラグーナの怪物』等と名付けられていたものだが(2005〜2006年に連続優勝を果している)、今や首位とは26秒902差で6位に甘んじなければならないのだ。しかし、ヘイデン選手に悔やむべき点など皆無。ドゥカティ機の力をフル活用させていたのだから。
ステファン・ブラドル(6点)
レース後半以降、6位を走りつつ、4位になれそうな気配を漂わせていた。終盤では、この選手には良くある話なのだが…減速していた。もちろん、ラグーナセーカが初乗りだと言うことも忘れてはいけない。結局のところ、今回は総合的にそこそこのパフォーマンスと言ったところ。
アルヴァロ・バウティスタ(4点)
予選では7位は確実と言った走りっぷりだったが、決勝レースでは全体的に前後不覚と言ったところで、前後ソフトのタイヤ選択も不利に働いていた。
アレックス・エスパルガロ(7点)
CRTライダーの中では良くトップでゴールしている。これ以上のことはできないわけだが。
カレル・アブラハム(4点)
酷いケガから復帰してまもない…と言うのが唯一の言い訳。
ヴァレンティーノ・ロッシ(4点)
本物のヴァレンティーノ・ロッシを返してくれ…かつて常にコークスクリューで違いを見せていたライダーのことで、上位陣から一生分も離されながら8位で走っている最中に転倒するようなライダーじゃない。原因は本人にあるのか、それとも、ドゥカティ機に?永遠に議論できるぞ。理屈の上では最も魅力的だったこの結婚は、実のところ、上手くはいってない。
ベン・スピース(6点)
本人のミスではなく、フロントフォークの技術的なトラブルのせいで転倒…フィジカル面でも最高潮とは言えない中、そこそこ以上のレースをこなしていた最中だったのだ。残念ながら、今シーズンまたもや、手ぶらで帰還となってしまった。
トニ・エリアス(4点)
1周走ってレース終了…膨らんでしまってのことだった。モトGPクラスへの復帰は何の痕跡も残さず…まぁ、なるべくして、そうなったと言うところだが。
ホンダ(9点)
選手陣は相変わらずチャタリングについて愚痴り続けているが、ホンダの努力奮闘振りは今シーズンもまた目を引いている。ペドロサ選手は新型シャーシで、ストーナー選手は旧型をしよう、そして両選手ともエンジンは新開発のおろしたて。ラグーナ戦前だって、マシンの走りはそれほど悪くはなかったのに…。
ヤマハ(9点)
M1機のバランスの良さはかなりのもの。各コース、各状況下で高い戦闘力を見せている。しかしまた、他の選手らのパフォーマンスに目を向けてみれば、違いを見せているのは、特にロレンソ選手だと言うのも真実。
ドゥカティ(5点)
問題点は今シーズンの初めと変わらず、明らかに解決はかなり難しいと見た。しかし、スーパー戦闘力を誇るホンダ機がシャーシを新たにしたと言うのに、ドゥカティ機の方は開幕戦からずっと同じなのだ。リソースが違うのは明らかだが、奇跡と言うのはこの地のものではないのだ。
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Moto.it 2012年07月30日)
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本物のロッシを返して!!クリックPrego
Hondaさん やはり2013年チャンピオンシツプでYamaha.JLに勝たいと考えるならVRを迎える以外難しい