ロベルト・ロカテッリ、ルーカ・カダローラの両チャンピオンがGP大国スペインの現状を例にとって、イタリア人若手ライダー育成の現在と未来を語ります。
『名門は今いずこ:元世界チャンピオンが語る』
ジャコモ・アゴスティーニやヴァレンティーノ・ロッシが最高峰クラスで一世を風靡していた時代には、低排気量クラスにも沢山のイタリア人選手が居たものだった。
★ロベルト・ロカテッリ(2000年125ccの世界チャンピオン。現在、チームイタリアの技術コーディネーターを務める)が、次のように話している。
【現在、スペイン人ライダーが密集しているが、何が変わったのか?】
「今はスペイン人の時代です…多分、もう沢山って位に。ただ、スペインは色々な分野で随分と一生懸命にやって来たわけだし…サッカー、自転車、テニスも然り。2輪レースにおいては、恐らく一番長い間、下地作りをして来たんじゃないかな。しかし、我々の協会も力を入れますよ、経済的にもね。沢山の期待のライダー達が、ミニモトから始めて上を目指してます。絶対に新たなチャンピオンが必要ですから。フェナーティ選手はその代表格で、あのデビュー戦は忘れられないし、トヌッチ選手にも力を入れて来ました。昨年は表彰台でシーズンを締めくくったし、芽が出始めてます。3〜5年後の近い将来、全クラスでイタリア国旗が揚げられる事でしょう。」
【しかし今や世界選手権はスペイン一色で、全クラスでタイトル候補ですね。】
「我々の課題の1つは、(エミリオ)アルツァモーラ氏がCEV(スペイン選手権)で何をしたかを分析する事です。彼のプロジェクトは大スポンサーのレプソルを迎え、経済危機の中でも好スタートを切る事が出来た訳ですから。上手く機能してるし、投資もしている。少年ライダー達を最初から支えた訳です。イタリア人選手に才能が無い訳ではないが、ライダーもそれを証明しないとね。16歳で世界チャンピオンにならなければいけない。畑には肥やしが必要です。私達には経験があるし、現在、モト3だけではなく元ライダーのサバティーニ、ミリオラーティ、ロンボーニ、ジャノーラ氏らと共にCIV(イタリア選手権)にも参加してます。もう少しの辛抱ですよ。」
★ルーカ・カダローラ(1986年の125cc、1991-1992年の250cc世界チャンピオン)も同様に喚起を促した。
「色々な事が変わりました。私の時代に協会やチームイタリアが創設され、レースを始める為の様々な手段を提供してくれて、ライダーを助けてくれました。今はそれを再開しようと試みてます。スペインは確固とした方法で、何年も続けて来たわけですけどね。桃栗3年…時間が必要ですからね。FIMは良くやってると思うし、フェナーティ選手は沢山見せ場を作ってくれたし、アントネッリ選手も良いスタートを見せてくれた。ただ、この手のシステムには試運転期間が必要ですからね。」
「スペインが今、収穫してるのは、ここ5年間にやって来た事で、当時は経済危機も在りませんでした。今は誰にとっても厳しい時期…再調整がなされたわけだし、熱意って言うのは我々がかかげた物に相当するんじゃないでしょうかね。」
(日本語翻訳:moku / 伊語記事:2013年03月19日 Gpone記事より抜粋)
スペインに負けじと、イタリアも本腰を入れ始めた感じで将来が楽しみです。
さて日本人選手も各カテゴリー、ちらほらと居りますが、まだまだ少数派。
最近はドイツ人選手も目立って来てますし……肥やしを撒くなら今のうちです。
昨年は中須賀選手のおかげで表彰台記録を守る事が出来ました。
これでは全く楽観視出来んぞ。
確かに現在スペイン勢あばれまくり、表彰台の後ろにスペイン国旗が三本はつまらない、ロッシ、ザルコ、コルテセ、フェナティー、アントネッティー頑張ってポリューム中央にスペイン以外の国旗をあげてほしいものです。