カル・クラッチロー『ファクトリーかどうかは、今は重要じゃない…』

『クラッチロー：ゼロから再出発、楽しみたい』

［写真はすべて『Mediaset.it』より抜粋］

★ロンドンで2月18日、ホンダLCRのプレゼンテーションが行なわれた。

★カル・クラッチローのコメント。
「こんな最高のチャンスに恵まれるなんて思ってなかったっすよ…表彰台を賭けて4強ファクトリーライダーと戦えるチームとマシンを手に入れられるなんてね。」

【この3年間で3台目のマシンとなるが…混乱する危険性も？】
「毎回、ゼロからのスタートみたいなもんで…単純ではないっすよね。でも、まだまだ改善の余地は大きいって意味にもなるでしょ。自分の選択に間違いはなかったって思ってます。それに、自分はこう言う性格だから…ちょっとばたばたしてしまうんすよね…手持ちの札を変えてね。世間もマスコミも、そう言うのは好きでしょ（笑）。」

【新チームとは、どんな感じ？】
「まだ良く知り合ってはいないんだけど…もう、良い感じの関係っすよ…友達と一緒に居るような感じでね。重要なのは、作業を継続させ、リザルトを出すことだから…プライベート選手No.1としてスタートを切りますよ。」

【目標は？】
「テック3時代の最後の年ぐらいのリザルト（※表彰台4回獲得）を出したいっすね…じゃなきゃ、それ以上とか。これで戦闘力がないわけないっすからね。ホンダ機ってのは変ったマシンで…マルケスなんて信じられないような事をしてるじゃないっすか…でも、つまりはそう言う事もできるって証明してるわけでね。伸びていけるよう、まだテストも控えてるし。」

【ホンダとヤマハのファクトリー4人組は、他と比べ一歩先にいるのでは？】
「そう言う風に物事は進んでますね…トップ選手って言うのはいつだってトップマシンに乗って、収入も最高額、飛行機の座席も最高、ホテルも最高。あの人達にとっては色々と簡単なことでしょ…でも、だからって、努力しても彼らと競り合えないって事じゃないから。」

【去年はファクトリー選手だったわけだが…次の目標は？】
「今度はすっかり新しくなって…確かに、去年はファクトリーチームでしたね…今は違うけど。第一に、今度はこれ以上なにも証明する必要はないから…ただただ目の前の作業に集中していけば良いだけでしょ。将来、またファクトリー選手になりたいかって聞かれたら、『YES』って答えますよ…当然でしょ。でも、実際のところ、今はもうそれほど重要じゃないんすよ。一番重要なのは、マシンを走らせて楽しめるかどうかってことが分かったんでね。また、そう言う風に走りたいっすよ。」

【ドゥカティとは永遠のサヨナラ？】
「100％サヨナラって言うのが難しい事ってありますよね。（去年のドゥカティでは）スタートは悪かったけど、シーズン中に信頼感を取り戻して、終盤レースでは調子良かったから。オースティンがね…あらゆる事がゴタゴタしてしまって…キャリアで一番ってぐらいの酷い転倒をしてしまってね。ケガしたとか…そう言う話じゃなくって、自分自身の中にはまり込んでしまってね。あんなに早く復帰できる選手は少ないんじゃないかな…中には、あれで引退してしまうのもいるでしょ。」

【ドゥカティGP15機は見た？】
「凄いカッコいいね（※ここだけイタリア語だった）。マシンの背後にジジ（ダッリーニャ）がいるって感じでね。ポテンシャルはまだ未知数だけど、あれを高みに引上げられるような能力の頭脳明晰スタッフが居るってことは知ってるから。」

【ジャック・ミラー選手については？】
「今のところ、息は合ってますよ…タイムで接近してこられたら、今後、どうなるかっすね（笑）。冗談はともかく、ジャックはモト3からモトGPへの飛び級昇格して…でも、セパンテストでは怖じ気づいてもいなかったし…将来的にはかなり速くなるんじゃないっすか。」

【トロイ・ベイリス選手の代役参戦については？】
「あの人の行動って好きなんすよね…他の現役選手よりも彼の方が調子が良いんじゃないかなぁ。でも、（ダヴィデ）ジュリアーノのことは残念っすよ。彼って、まだ才能を出し切ってないと思うし…これからドゥカティで良い仕事をしますよ。」

（2015年02月19日『Gpone』記事参照）

[amazonjs asin=”B00BHAKFW0″ locale=”JP” title=”大人のロンドン散歩 (河出文庫)”]