MotoGP

ドヴィツィオーゾ語る:イアンノーネ、ロレンソ、ストーナー

『ドヴィツィオーゾ:イアンノーネは自分のことをかなり重要だと思っていて、自身のことしか考えない』

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★今年のアンドレア・ドヴィツィオーゾはカタール開幕戦では2位を獲得したものの、その後のアルゼンチン戦ではアンドレア・イアンノーネに接触されて転倒、オースティンでもダニ・ペドロサに接触されて転倒し、浮き沈みの激しいシーズンを送っている。

★ドヴィツィオーゾ選手のコメント。

【今シーズン、ここまでをまとめると?】
「厳しい冬季オフシーズンを経て、カタール開幕戦には万全の状態で入りました。最初の3戦は本来なら表彰台に上がれてたのだろうが、他の選手のせいで2戦はゼロポイントで終わってしまって。そのせいでタイトル争いでの手綱のとり方が変わってしまいましたね。本来なら、今頃はもっと上位にいるはずでしたから。とは言っても、うちが披露してきたスピードに関しては喜ばないといけないでしょう。足りなかったのは安定性…全サーキットでの戦闘力の高さですね。確かに今年はかなり特殊な年で…ミシュランタイヤでは、どこのサーキットへ行ってもゼロからのスタートですから。それからタイヤ開発の方も念頭に入れておかないと。バズとレディングがタイヤトラブルに遭遇してたんで、開発の必要性が身に沁みましたからね。あのタイヤトラブルのせいでミシュランが取ることにした方向性は、僕らには良いものではなかったから。とにかく、来季のマシンには色々と手を入れていかないと。来年はタイトル争いに加わっていきたいですからね。」

【開幕前のドゥカティの目標だった1勝がオーストリア戦で叶ったと言うことは…今年は成功の年と言えそう?】
「あそこで優勝したからと言って何も変わりませんよ。オーストリアでの優勝は重要だったし、特に1位&2位のダブル表彰台には大きな意味があったが、その他のサーキットでは優勝できるようなポジションにいませんから。だから、タイトル争いに加わっていくこともできないし。」

【ドゥカティ機には何が足りない?】
「うちのマシンは曲がるのが一苦労なんですよ。コーナー進入でブレーキを緩めた時、他のマシンのような速さがないんです。ホンダのような速さがないし、ヤマハやスズキレベルの速さもないんです。でも、加速面ではうちの方が上なんで、結局のところ、それほど大きな差はないんですけどね。」

【体力面でもドゥカティ機は過酷だが、それも影響している?】
「かなり影響してますね。モトGPクラスと言うのは、かなりギリギリの力で走ってるんですよ。。例えば、FP4と言うのはレースになったらどのぐらいの順位で走れるかを見るのに非常に重要でね。うちは大体いつもトップ陣に接近していて、首位と0.3〜0.4秒差ってところなんです。ただ、各選手、どの程度のギリギリ感で走ってるかが違うんですよ。例えば、FPで僕が100パーセンの力で走ってるのに、95%で走ってる選手の方が速かったとすると、0.3秒だった差は日曜レースでは0.6秒になってしまうんです。日曜は皆、本当にギリギリの力を出しますからね。このレベルになると5%の差は大きいんですよ。うちは去年よりは速くなってるが、そのためかなりのエネルギーが必要になってきてるんです。」

【体力面を増強すれば問題は減りそう?】
「いいえ。力が強くなっても持続性は出てこないから。肉体的な力を出せば出すほど、持続できなくなっていく危険がありますからね。一番重要なのはリズムなんですよ。目標はレースで速く走ることだが、好リズムで速く走ることなんです。無理な力を使わずにFPで4位〜5位になれるなら、レースでは1位〜2位になれるんです。」

【アンドレア・イアンノーネはチームメイトとして、どう?】
「イアンノーネはチームを組んで一緒に作業をしていけるようなタイプのライダーではありません。自分自身のことをかなり重要だと思っていて、自分のことしか考えてないんですよ。だから、一緒にマシンを開発していくような関係を築くのは難しいでしょうね。それに、落ち着いて競争できるような相手でもないんですよ。単純ではないですね。」

【来年からチームメイトになるホルヘ・ロレンソは、ヤマハ機からドゥカティ機に乗り換えなければならないが…体力面などでロレンソ選手にとってはショックがありそう?】
「ええ。ただ、僕がヤマハからドゥカティに乗り換えた時の方が両機のギャップは大きかったですからね。ヤマハ機はチャンピオンシップの中で最もバランスの取れたマシンだけど、ドゥカティ機だって昔ほど大きな制限はなくなってきてるから。僕やヴァレンティーノ(ロッシ)が味わったほどのギャップは、ホルヘは感じないでしょう。だからと言って、生易しい話ではないでしょうけど。彼はヤマハM1機しか知らないのだから。」

【ジジ・ダッリーニャは何をもたらした?】
「彼が移籍してくる前、ドゥカティは各エリアでかなりの問題があったんです。エンジニア陣と一緒に作業をするのは大変で…チームは過渡期にありましたから。ジジは秩序をもたらしました。上手かったですね。各スタッフの力を最大限に引き出すため、かなりの再構築作業を行われました。でも、一番重要だったのはヒエラルキーを置いたことです。誰が指示をだすのかが分かるようになったんです。以前はそうではなく…イタリア人が揃うと、その点ではいつも問題が起きてしまうんですよね。」

【以前、チームメイトだったケーシー・ストーナーが今はテストライダーだが…彼は何をもたらした?】
「もちろん、僕らの関係もずいぶんと変わりました。今は彼が手を貸せそうな時は助けてくれますからね。かなり提案してくる方だし、レースの見方が変わったようですよ。以前は一から十まで何もかもが嫌いって感じで…そのせいで引退したわけだし、いつも腹を立ててましたし。今は自分でどうしたいかが分かっていて、肩の力が抜けてる感じで、近づいてきて話しかけてくれるようになったし、一緒にいてくれるんですよ。
何をもたらしたかと言えば…良いものですよ。(ミケーレ)ピッロ同様、テストライダーってことだが、マシン開発には100%関わってますし。ケーシーは何回かテストをこなし、自分の意見を述べていたが、ただ、今年はそれほど大きな影響はなかったですけどね。こっちにあまりいなかったから。」

(2016年10月06日『Motorsport.com』記事参照)

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POSTED COMMENT

  1. プラダ より:

    盛り塩セット…
    キックの鬼といい本文下の広告は深い…

    ドヴィさんの事はいつも応援しています。
    次の勝者はドヴィさんで!

  2. TKM より:

    なんて言っても今季ドゥカティの優勝ライダーはイアンノーネだけどネ

  3. suzuking より:

    イアンノーネとリンスで本当にスズキは大丈夫なのかって感じがこのインタビューで更に強まったなぁ

  4. しいちゃん より:

    ドヴィちゃんトピック、ありがとうございます♪
    さて、あと1週間でもてぎです。
    今年も現地で応援しますよ♪
    生で表彰台の真ん中に立つドヴィちゃん
    みたいです~♪

  5. maxtu より:

    今年は雨のレースが多かったから体力面のキツさで勝てない、ってのは無理があるような。
    雨ではDOUCTIはみんな上位だったのにね。

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