『ロッシ:挑戦しなければならなかったが失敗した』
★5月7日(日)ヘレス決勝戦、ヴァレンティーノ・ロッシ(ヤマハファクトリー)が10位でゴールした。
★7日午前ウォームアップの際、そのままの状態では不十分であることに気づき、新たに手を加えたところ上手く機能しなかった。
★ロッシ選手のコメント。
「今さら、ミスをしてしまったと言っても仕方がないでしょうね。最初のセッティングの方がもう少し上手くは行っただろうが、それでも充分ではなかった。挑戦してみる必要があったんですよ。
これまでのヘレスでのリザルトを思えば、理屈の上ではもう少し期待してたわけだが…反対の結果になってしまったんです。」
【今週末は最初から不調だったが…】
「加速でかなりロスしてました。タイヤが滑ってしまい、マシンの荷重配分に手を入れてタイヤの消耗を抑えようとしてみたんですが…何も解決できなかったうえに、フロントへの信頼感まで失ってしまったんです。ラスト6周〜7周ってあたりでは、リアにかなりの振動が生じ、まるでタイヤがオーバーヒートでもしたみたいでした。直線コースではマシンがばらばらになってしまうんじゃないかと…。完走できたのはラッキーでしたよ。」
【最近はミシュランタイヤとヤマハM1機は相性バツグンって感じだったが…】
「今週末はずっとタイヤとの戦いでした。タイヤの劣化って話にもならないでしょう。柔らかめタイヤだって、履いた途端に滑ってたんだから。手応えの良さなんて皆無で、ここのトラックはいつも多少のスピンはあるが、今回は多少なんてもんじゃなかったんですよ。」
【昨日、『タイヤがタイトル争いの鍵になる』と言っていたが…】
「もう、1日単位で変わっていくから(冗)。マーヴェリックも苦戦してたでしょ。だいたい、ウォームアップの後がとんでもないんですよ。路面温度が20度も上るなんて。もの凄い違いでしたね。」
【唯一の慰めは総合首位を維持したこと…】
「この手のレースの後ではポジティブですよね。マーヴェリックも苦労してたし。ホンダがね、マジで追い上げてきたでしょ。そこが悩みのタネでね。ペドロサは絶好調で、速いのはここだけじゃないし。僕はタイトル争いからペドロサを外したことはありませんから。ロレンソも良い操縦をしていたし。彼は最強ライダーの1人だし、ドゥカティに不向きなトラックで前に出てきたんですからねぇ。つまり、いかに予想が難しいかってことですよ(笑)。」
【もう1つの救いは、8日(月)がテストだってこと…】
「こう言うレースの後は、せめてテストはやりたいもんでしょ。何がどうなってしまったのか、明日は解明していかないと。でも、2016年版マシンに戻すようなことはしませんよ。今回は好調だったけど、あれはもうミュージアムの方に収めてしまったから(冗)。
2016年版が速かったってことには意味があるでしょ。去年、僕もロレンソもかなり速かったってことになるから。」
(2017年05月07日『Gpone』記事参照)
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