『メランドリ:ドゥカティはカワサキよりも不利』
★マルコ・メランドリ(35才)が今年、2年ぶりにスーパーバイク世界選手権(SBK)にドゥカティで復帰し、優勝1回(ミザノ)、表彰台13回を獲得し、総合4位で終えた。
(※なお、2015年はシーズン半分だけモトGPに参戦しました)
★メランドリ選手のコメント
「まぁ、良いシーズンを送れたと思いますよ。1年休んでSBKに復帰し、全26レースで表彰台13回だったんですからね。優勝も1回半取れたわけでしょ(※ヘレス戦でマシン故障により、ほぼ確実だった優勝を逃している)。
うちのチームの人間以外で、僕がここまで出来るって思ってた人は少ないと思いますよ。チームの方はね、僕が頭数あわせのためだけに戻ってきたんじゃない…前に出て、毎回優勝を狙うために戻って来たんだってってことを知っていたから。」
【SBKの競争レベルは?】
「上がってますね。トップ陣のレベルは本当に高いです。シーズン序盤は上位3選手と、4位以下から中盤グループまでのギャップがけっこうなものだったけど、その後、レース毎に縮まって行って、ヤマハ組と一緒になって常に上位陣のなかに入っていけました。
毎レースでスピードが必要だし、どんなコンディションでも1周タイムのパフォーマンスがね。レースリズムも上がってしまい、どんな作戦も通用しませんよ。もう、ただひたすら速く走るのみだから。」
【SBK機はモトGP機よりも安価なのに、なぜトラックによってはモトGP機より速いの?】
「モトGP機はSBK機よりも馬力がかなり上だが、トラックによっては馬力の100%を路面に落とし込めないんですよ。
トラックによっては、モトGP機は数秒間の間、完全にアクセルが開いてしまうんです。あと、SBK機との違いは、エンジンパワーと言うよりはライダーの操縦で違いが出てしまうところですね。
トラックや特殊な天候によっては、SBKのピレッリタイヤの方がモトGPのミシュランよりも楽に限界点まで持って行けるんです。ヘレスやアッセンでの冬季テストでは、そう言う状態になってたんですよ。気温や路面温度が低い時なんかにね。」
【ヘレステストではドゥカティに要請していたサポートは受けられた?】
「ヘレステストでは新パーツがたっぷり用意されてました。ただ、イマイチでしたけどね。新しいテクニカルレギュレーションの影響が大きいもんだから。ドゥカティ機は2気筒なんで、4気筒マシンのチームに比べるとけっこう後退してしまいましたね。エンジンの回転数が600回転落とされるってことはトルクを犠牲にすることになるし、そのうえ、高回転域では4気筒マシンよりも約2000回転少ないんですからね。
うちは低速回転の方がトルクが必要だし、車台のディテールを多少改善していかなければならないでしょうね。グリップを上げるためにね。」
(※2018年のSBKレギュレーションでは、各メーカーのエンジン回転数に以下のようなしきい値が設けられました。
アプリリ/BMW/MVアグスタ/スズキ/ヤマハは14700回転、ホンダ/カワサキは14100回転、ドゥカティ12400回転)
【ジョナサン・レイのカワサキ機も回転数を落とされているが…】
「でも、いまだに最強なんですよね。カワサキのZX10RR機なんて最高回転数から約900回転も落とされてるけど、カワサキ選手はね、7000回転から始めて、高速では14100回転までプッシュできるから。
一方、ドゥカティ機は12400回転までですからね。カワサキ機の場合は、使える回転数の幅が広いからギア比を有効に使えるんですよ。」
(2017年12月22日『Gpone』記事参照)
(2017年10月26日『Corse di moto』記事参照)
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