『ストーナー:ロレンソはもう少しやってくれると思ってた』
★ケーシー・ストーナー元選手が1月24〜26日のセパンプライベートテストに、ドゥカティのテストライダーとして参加した。
★ストーナーテストライダーは同テストで、2018年版ドゥカティ機の検証を行った。
★ストーナーテストライダーが同テストの最中、次のように語っていた。
【2012年末に引退して以来、モトGP機にはたまにしか乗らないわけだが、今回のようなテストに向け、どんな準備をしている?また、体力的にはどんな感じ?】
「体力的には、けっこうヘトヘトですね。モトGP機に乗るための準備なんて何もありませんから。現役のモトGPライダーだって、そんな感じでしょ。第1回目のプレシーズンテスト後は、皆、疲労困憊してるじゃないですか。僕が思うに、5〜6ヶ月も乗らないで、このテストで急に乗るって言うのは何かと大変ですよね。やれることは全てやるけど、でも、筋力を調整しておくのは難しいでしょう。今回のセパンテスト入りは、ちょっと準備不足って感じでした。
次女のカレーヤ・マリアが生まれ、睡眠不足にはならなかったものの、ウィルスに感染してしまい、この2ヶ月ほどトレーニングは何もできなかったんですよ。次女のことやらウィルスやらの諸々で、トレーニングができたのはここ1ヶ月ぐらいでした。それで、ちょっと準備不足だったんです。」
【こう言う状況下で、新マシンの方向性を決めなければならない貴方に、ドゥカティからは何か特別な要請はあった?】
「1つの指標になるような、スタンダードなコンフィグレーションを選ぶことになるでしょうね。マシンは僕向けに作られてはいませんしね。まずはバランスを探り、それから、新パーツを試してみて、比較していくことになります。普通はいつも…まぁ、ほぼ大体いつも、選手らと同じコメントになりますよ。1ライダーとしての方向を辿らないようにしつつ、各パーツの比較を心がけるようにしてます。例えば、スィングアームとかエンジンのマッピングとか、そう言った諸々ですね。僕は比較テストをけっこうしてますね。ただ、どれが好みなのか、最終決断は常に選手がするものだから。」
【ここ数年、モトGPレースに復帰する話は本当にあったの?】
「もちろん、ありましたよ。2回ほど、実現間近ってところまで行ってました。ただ、状況やら事情やらがしっくりいかなくって。けっこう真剣に出ようと思ったレースが2回あったんですが、結局、実現しませんでした。」
【ドゥカティ機の2017年版と、貴方が2007年にタイトルを取ったバージョンでは、どちらが戦闘力が高そう?】
「2007年の時は、エンジン以外、マシンに良いところなんてありませんでした。コーナー進入と、それから、立ち上がりにも問題を抱えてましたから。ブレーキングは良かったし、直線コースも最高だったけど、全体的にはかなり厳しかったですね。現在は、良いパッケージになってますよ。」
【全体的に見て、現在のドゥカティ機は最高だと思う?】
「思いませんね。2009年の方が心底凄かったから。タイトル争いはできなかったけどね。僕が無理でしたから(※体調不調で、最終的に乳糖不耐症と診断された)。
現在はどこのマシンも戦闘力が高くなってるから、どこのマシンがいつ勝っても不思議はないでしょう。まぁ、現在のドゥカティ機は以前よりバランスが上手く取れていて、各サーキットでリザルトを出せる可能性はありますね。」
【昨年のアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手には驚いた?】
「もちろん。驚かなかったとは言えないでしょ。アンドレア本人だって、そうでしょ。多分、アンドレア自身だって、開幕当初はあんなに戦闘力が上がるなんて思ってなかったんじゃないんですか。
とは言え、彼の姿勢とか作業の仕方などの諸々が実に上手く結果を出したわけでしょ。レースに向け、常に細心の注意を払ってきたライダーだから。タイヤコントロールやプッシュのタイミングも心得ていたし。素晴らしいシーズンでしたよ。多分、唯一のネガティブ面と言えば、勝てない時に多少苦戦してしまい、あまりにも後方に下がってしまってたことでしょうね。そう言う時、かなりポイントをロスしてしまっていたから。」
【ホルヘ・ロレンソ選手については、どう思う?】
「正直に言いますが…ホルヘはもう少しやってくれると思ってました。同じメーカーに9年間って言うのは確かに長いし、違うタイプのマシンに乗って信頼感を得るのも難しいことだって言うのは分かりますけどね。あと、ミシュランタイヤがちょっと改良を加え始めてたじゃないですか。それに慣れるのも大変だったんだと思いますしね。
でも、レースを重ねる毎にだんだん強くなっていってたし、今年はもっと頻繁に優勝や表彰台争いに加わってくると思いますけどね。
どうなることか…。まぁ、そうですね…本当に、ホルヘはもう少しやってくれると思ってましたよ。」
【新ドゥカティ機はロレンソ選手に合いそう?】
「そうですね。彼にとっても、ドゥカティライダー全員にとっても上手いこと行くでしょう。ホルヘはちょっと特殊な乗り方が好みなんだけど、あの通り、昨シーズン終盤ぐらいから走り心地良さそうにしていたし、パフォーマンスもアンドレアと互角レベルになってたじゃないですか。あの2人はぜんぜん違うライディングで、同じレベルに到達してるんですよね。ドゥカティがさらに前進したら、2人とも有利になっていくでしょう。」
(2018年02月02日『Motorsport.com』記事参照)
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