『グベッリーニ:クアルタラローとロレンソのスタイルの違いは…』
★ファビオ・クアルタラロー(ヤマハファクトリー)は、現在、156ポイント獲得してモトGPクラスの総合首位に就いている。なお、総合2位のヨハン・ザルコ(ドゥカティ・プラマック)とは34ポイント差。
★クアルタラロー選手のチーフメカニックを務めるディエゴ・グベッリーニ氏が、最近のインタビューで次のように話した。
【昨シーズン、クアルタラロー選手のパフォーマンスが途中から落ちてしまったのは、プレッシャーのせいだったの?】
「もっとも大きな問題は、実は、技術面にあったんですよ。去年のファビオはトラックによって、実に優秀だったり、けっこう苦戦してしまったりしてたんです。
2020年版マシンは、はたから見ると2019年版に酷似していたものの、かなりの部分が違っていたため感触が2019年版とはかけ離れていたんですよ。」
【よくクアルタラロー選手のライディングスタイルは、ホルヘ・ロレンソに似ていると言われているが…】
「ロレンソは操縦がかなりスムーズで、コーナーで最速でしたよね。こうしたスタイルは、ヤマハ機ではけっこう上手く行くんですよ…特にブリヂストンタイヤだとね。
ファビオもコーナーで高速を維持できるので、似た感じではあるんですが…ただ、ライディングスタイル自体は異なります。ファビオや新世代ライダーらの典型的なスタイルと言うのは、身体やバランスを駆使して勝負することで…つまり、体重移動をけっこうしながら、ブレーキングや加速段階を上手くコントロールしているんですよ。
ロレンソはマシンの上でかなり身体を動かしていたけれど、あくまでも左右にゆっくりだったんです。なぜならば、コーナーでスピードを上げることが目的だったわけだから。
ファビオの場合は、そう言う意味ではロレンソほど動かず、前後の動きの方が多いんですよ。」
(※こうした動きにより、加速時でのグリップ喪失やウィリーを抑えることができ、タイヤへのストレスも軽減できる。そうした意味では、ロレンソ選手よりマルク・マルケスに似ており、ブレーキをマシンを倒す前からかけたり、コーナーに入ってから遅めにかけたり、そのミックス操作をしたりすることがある。)
【クアルタラロー選手はブレーキ操作が巧みで…】
「ブレーキング段階での操作は、ファビオの強みの1つですね。ブレーキングが強い選手やスピードの速い選手がいるなか、ファビオの一番良いところはその両方を同時にできると言う点なんです。
ブレーキング段階でスピードが出なくても、コーナリングでどうにかできたりするわけですよ。これは、かなり大きいですよ。各トラック、各コンディションで速い走りをするための助けになるわけだから。」
【おかげで、レースウィークエンドではマシンにあまり手を入れる必要がない…】
「電制システムのセッティング等、各エリアに手を入れるようにしてます。特にミシュランタイヤの場合、然るべきゾーンでタイヤを上手く機能させることが鍵となるんで。
電制システムなりタイヤなりで問題が解決できないようなら、セッティングの方に手を入れると言う感じです。以前とはかなり変わりましたね…まぁ、こう言う形で作業した方が良いもんですから。」
Gubellini: "Quartararo vince perché danza sulla moto, è la sua forza": "Lorenzo era molto fluido nella guida e molto veloce nelle curve, si muoveva molto sulla moto, ma lateralmente, a destra e a sinistra Fabio si muove un po' meno in questo senso, ma… https://t.co/dTWy98cvDU pic.twitter.com/fLc0QHhY71
— gpone.com (@gponedotcom) July 21, 2021
(参照サイト:『Gpone』)
クアルタラローが「ロッシ後継者と呼ばれ、当初はプレッシャーがあったが…」って言ってた話は、note『2021オランダGPまとめ』でどうぞ!
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