スッポ『スズキは、ホンダとドゥカティの折衷メーカー』

『スッポ：スズキは、ホンダとドゥカティの折衷メーカー』

★3月4〜6日の日程でモトGPカタール開幕戦が行われる。

★3月3日、スズキのチームマネージャーに新任したリヴィオ・スッポ氏が、ドルナ主催の単独会見で次のように話した。

【モトGPパドックへ復帰し、大勢から祝辞を受けていたが…】
「このように迎え入れてもらえて、本当に嬉しいですね。
ブリヴィオ（※スズキチームマネージャー前任者）がF1移籍を公表した際、私が復帰する可能性を口にした方々が大勢いたが、その頃はそう言う事実はなかったんですよ。
ところが、夏の終り頃、サハラ（※スズキ・プロジェクトリーダー）から『2022年にチームマネージャーをやって欲しい』と言われ…ただ、話し合いを始めたのは2021年末頃からでしたけどね。
私としては、ブリヴィオが復帰するものと思い込んでいたし…スズキ側がそう望むのは当然でしょうし。ブリヴィオのおかげで（スズキは）モトGPに復帰でき、2020年にはタイトルを取っているんですから。
私は彼と競り合う気持ちはなかったのですが、2週間ほど前、（スズキから）交渉の準備ができていると言われたんですよ。その時点で初めて、モトGPパドックへの復帰を真剣に考え始めました。」

【本当は2021年から復帰したかった？】
「いえ、こう言う形の復帰がベストだったと思ってます。」

【復帰したばかりだが、スズキについてどう思う？】
「私はこれまでのキャリアで常にビッグライダーらと組む機会に恵まれてきたのですが、ジョアン（ミール）とアレックス（リンス）もそうしたライダーだと思いますね。
そして、マシンは2020年にタイトルを取ってるわけで…つまり、選手は揃っていてマシンの戦闘力も高く、ブリヴィオは実に良い仕事をしてきたと言うことでしょ。チーム内の雰囲気も良いですしね。」

【まず、一番の任務は両選手と契約更改すること？】
「ああ言う強い選手が2人いたら、やはり目標は契約更改をすることでしょうね。時期としては…状況次第と言うところでしょう。
例えば、ドゥカティとバニャイアなんかは早々に契約更改して正解だったと思うんですよ…早めの契約と言う傾向を作り出した張本人の1人は、私ですしね。ストーナーをホンダに引き入れるため、シーズン初めに契約を締結させましたから。
まぁ、スズキ側も選手側も、とりあえずは少し様子見してみるのがベストだと思いますけどね。」

【（スズキに加入してみて）驚いたことはあった？】
「これまでドゥカティとホンダで働いてきたわけですが、スズキはその2つの折衷メーカーと言った感じですね。
日本メーカーでありながら、イタリア的な特性なんですよ。」

【スズキは予算的に劣勢でも勝てると思う？】
「スズキには好結果を出せるような技術的、予算的な力はありますよ。2020年のタイトル獲得により証明されており、2021年も好結果を出してましたからね。
モトGPにおいて財力と言うのは、F1ほど重視されないと思いますね。」

【貴方は何年契約なの？】
「1年のみと言うことではないです。」

【目標は？】
「できるだけベストな形で、スズキ内の全員に働いてもらうことです。
チームマネージャーなしでもチームは前に進んでいけるが、いれば、諸々をさらに上手く機能させられますからね。」

【4年ぶりにモトGPに復帰し、一番大きく変わったことと言えば…？】
「私が現役だった頃は、いわゆる『ファンタスティック4（※ロッシ、ストーナー、ロレンソ、ペドロサ）』が活躍していた時代で…ロッシ天下とマルケス天下を経験してるんですよ。
おそらく、現在、こうした1選手による天下と言うのは、もう無理でしょう。今後、マルケスの身体が完全に復調することを願ってはいるが、ただ、以前のように天下を取るのは100％無理でしょうね。」

【ドゥカティが8台参戦させているが、多すぎると思う？】
「24台参戦と言う事実を喜ぶべきでしょう…しかも、ほぼ全機とも戦闘力が高いのですから。
もちろん、6メーカーが4台づつ参戦させるのが理想だし、もし、ある選手がグリッドで自分の目の前にドゥカティ8台に並ばれたら大変なことになるのは分かるが、ただ、これで良いんじゃないんですか。
24台出ないよりは、出た方が良いでしょ。」

【テクノロジー開発に制限を加えるべきだと思う？】
「然るべき形で折り合いをつけていくべきでしょうね。スポーツにおける改革は、安全面も考慮されるべきですから。
マシンのスピードが今より落ちたとしても、見ごたえは変わらないでしょう。」

（参照サイト：『Moto.it』）
（Photo：Twitter）

スズキが新ホールショットデバイスを導入しないのは、本当に予算の問題なのか？って話は、note『2022 セパン＆マンダリカテストまとめ』でどうぞ！