MotoGP

『なぜロッシはドゥカティ機を乗りこなせなかったのか?』ミケーレ・ピッロ

『ピッロ:なぜロッシはドゥカティ機を乗りこなせなかったのか?』

★2022年、ミケーレ・ピッロ(36才、ドゥカティ・テストライダー)が、イタリア選手権のスーパーバイク部門で6回目の総合優勝を果たした。

★同選手の二輪レースキャリアは以下のとおり。

2011年、グレジーニチームよりモト2フル参戦を開始する。当時のチームメイトはユウキ・タカハシ
同年セパン戦でグレジーニチームよりモトGP参戦していたマルコ・シモンチェッリが転倒事故で急逝した際、その後のヴァレンシア戦でみごと追悼優勝を果たした。
2012年にモトGP昇格し、最高リザルトは5位(ヴァレンシアGP)。
2013年よりドゥカティのテストライダーを務めている。

★ピッロテストライダーが、伊サイト『Gpone』の12月19日付け記事で次のように話した。

[ 前半はこちら ]

【(ロッシが乗っていた)2012年版ドゥカティ機と、今年、バニャイアがタイトルを取った2022年版では何が違うの?】
「(2012年版に)乗ってみて、なぜヴァレンティーノが『ドゥカティ機で高い戦闘力を出す』と言う目標を果たせなかったのかが良く分かりました。
あのマシンでコーナーに入って行ったら、無事に抜けられるかどうか分からないからですよ。
フロントタイヤの信頼感は皆無だし、通常の選手の場合は…つまり、ロッシやロレンソのようにフロントタイヤを駆使して走るような選手の場合は、大苦戦してしまうんです。
でも、ストーナーなんかはダートトラック出身で、リアタイヤを駆使して走ってましたからね。
ヴァレンティーノがドゥカティ機でこれと言った走りができなかったのは、自分の勘でなんとかできる以上の走りをしなければならず、しかも、やりすぎると転倒してしまうからなんですよ。だから、常に半歩進んで2歩下がるみたいな状況だったわけでね。
信頼感をつかめなければ、ライダーは終わりでしょ。苦戦してしまうんですよ。」

【それから10年…何が変わったの?】
「ライダーの感覚を測定することなんて容易じゃないから…データで一目瞭然ってもんじゃないですからね。だから、チーム作業で改善していったんですよ。
ヴァレンティーノは最悪の状況下でドゥカティに在籍していたし、ペッコ(バニャイア)の方はこのプロジェクトで成功できたってわけです。」

【2023年版ドゥカティ機は、どんな感じ?】
「大改革はないけど、すべてのエリアに小さな改善が施されてるので、それが利点になってくれるでしょう。もちろん、あとは各選手の感触次第で差を出していくんですけどね。
競り合っていくことになるでしょう…ホンダが、指をくわえて黙って見てるとは思えないし。
いつも言ってることなんだけど、一番大きな改良と言うのはライバル陣の動きを見ながら施されるわけで…うちは絶対に改悪はしないんでね。
うちは注目されるだろうし、うちの方としては勝っていきたいんだし、諦めるわけにはいかないんですよ…ライバル陣は戦闘態勢で向かって来るんだから。
モチベーションがさらに上がっているうえ、バスティアニーニはファクトリー昇格するし、アレックス・マルケスは(ホンダから)ドゥカティ入りしたし…話題は尽きませんよ。」

[ 完 ]

(参照サイト:『Gpone』)
(Photo:Instagram

バニャイアvsバスティアニーニは上手くやっていけるのか?って話は、note『2023 ヴァレンシアテストまとめ』でどうぞ!

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