『マルケス:交渉では、タイミングを上手く計ることが重要』
★マルク・マルケス(31才)は2013年よりホンダファクトリーからモトGP参戦を続けていたが、2024年シーズンはドゥカティグレジーニに移り、総合3位(-116ポイント)を獲得した。
★2025年はドゥカティファクトリーから参戦し、チームメイトはフランチェスコ・バニャイアとなる。
★先日、マルケス選手がポッドキャスト『El Cafelito』のインタビューで、次のように話した。
【2023年末にホンダファクトリーを辞め、ドゥカティグレジーニに移籍したわけだが…】
「とにかく、決断するのに一番悩んだのは…ホンダから離れることでした。それまでずっと、自分のキャリアはホンダ一筋だって思ってたんで。
本当に悩み抜いて…友人であるメカニックグループも居るんだし、10年前から組んできた人達なんだから。
でも、一歩後退することにしたんです…プライベートチーム移籍を決め、高額契約やその他の契約も諦め…。
あと、露出面での問題もありましたね…実際、口には出さなかったけど、『マシンのせいで勝てないんだ』と思ってたんで。
一大決心をしたことによりメディアやSNSでの露出が増え、世間からも注目され…そうなると、失敗した時のためにメンタル的に覚悟が必要でしょ。
さいわい、失敗せずに済みましたけどね。」
【貴方はプラマック移籍の可能性を拒否し、目標通りにファクトリー昇格を決め…】
「交渉において重要なのは、タイミングを上手く計ることなんですよ…そして、迅速に動くこと。
あと、発言する時は決死の覚悟ですること…何回かミーティングが行われたんですが、僕はそこではっきりと『僕の選択肢はドゥカティファクトリーとグレジーニの2つです』って言ってましたから。」
【なぜジジ・ダッリーニャはホルヘ・マルティンではなく、貴方を選んだのだと思う?】
「マーケティングを考えたのだろう…とか、これまでの功績からだろう…とか色々と言われてるようだけど、スポーツって言うのは今現在が重要なんですから。ここ最近のレースが物を言うんですよ。
僕はドゥカティ機に慣れていってたし、どんどん調子も良くなっていったでしょ…(ドゥカティ側は)一連の要素を見て、その結果、僕の方にしたんです。
正確な理由は知らないけど…まぁ、『君にしたよ』と言われたら、僕は理由なんて訊かずに『良かった!じゃあ、いつ契約する?』って答えますけどね。
最終決定はジジから伝えられました。とにかく、正しい選択だったって思ってもらえるよう、全力で頑張りますよ。」
【2025年はタイトル獲得を目指して戦うこととなるが…】
「ベストマシンに乗れるんですからね…あとはライダーが上手くやるだけでしょ。これで、もう言い訳はできないんだから。
いずれにせよ、最有力候補は僕じゃないですしね…体力的には、タイトル争いをする準備は充分に整っているけど、でも、誰でも年は取るものだから。
今はペッコ・バニャイアがドゥカティのNo.1選手ですからね…あのチームで既にタイトルを2回取っていて、今年も11勝し、最終戦までマルティンと戦ってたんだから。
僕は現実的にものを考えるタイプなんで。」
[ 後半に続く ]
(参照サイト:『Corse di moto』)
(参照サイト:『Mowmag.com』)
(Photo:Instagram)
この受け応えをみるだけで今の現役ライダー達がマルケスには敵わないと思ってしまう
深い洞察力があり、行動、コメントとも確固たる目的があって実践しているのがよくわかる
過ちは復帰を焦ったあの怪我
そのなかで唯一マルケスの後継者になれそうなのがアコスタ
経験値こそ少ないが、鋭い勘や嗅覚で補えているから順調にキャリアを積んでいけば政治力も身につきそう
マルケスがあと数年トップライダーを維持し続けれるなら、いずれ相対する図式になるはず
発言が凄いな!
ある意味「武士道」を感じました。
欧州だから「騎士道」かな!
遊び心のある自遊人のヴァレ氏とは真逆ですね!笑
ウマが合わないのも納得しました。
後半では、歴代ライダーでロッシがすぐに思い浮かぶくらいリスペクトを持ちながら、ロッシとの問題を自分の中でしっかり昇華しているのが伝わりました。引退後には、新たな動きがあるかもしれませんね。
自己中心的な一面も、レース内外での自分の立ち位置を冷静に理解した上でのことと感じました。
これまでの経験で天国と地獄を味わい尽くした結果、結果にコミットしてロジカルに行動する駆け引きも含めて、完全に達観しているように見えます。もはや逆に心理カウンセラーができそうに思えましたw
ルイ・ヴィトンのロゴの前で
ちょっとチャラい感じのマルク