
『ザルコ:KTM機に乗り続けて、好リズムを落としてしまうのが恐かった…』
★4月11〜13日、カタールGPが行われ、モトGPクラスのヨハン・ザルコ(ホンダLCR)が予選7位、スプリントはリタイア、決勝4位だった。現在、総合6位(−85ポイント)。
★カタールGP中、ザルコ選手が伊サイト『Moto.it』の15分インタビューで次のように話した。
【以前、貴方は『Redbull』のインタビューで、『速く走れなくなることが怖くて、KTMを離脱した。勝利を目指すにはONの状態を維持し、すべてを楽しめなければならず…それは成熟しないと出来ない』と言っていたが…】
「僕がそう言う状態になったのは、26〜27才の時で…ちょっと遅かったですね。でも、タイトル獲得も人より楽しめたし、気持ちを少しコントロールすることもできました。
まぁ、KTMに入ったのはモトGP昇格してから2年しか経ってなかったし、それまでのマシンは絶好調だったから。まだまだ学ぶべきことがあると思ってたし、KTM機に乗り続けて好リズムを落としてしまうのが恐かったんですよ。だから、あの時は他の可能性を模索したかったんです。最終的にはツイてましたけどね…ドゥカティでけっこう上手くいったんで。」
【ドゥカティからのオファーはどんな感じだったの?】
「ホンダから3戦出たおかげで、まだ戦闘力は高いってとこを証明できたし、速攻で適応することもできたんですよ。多分、ドゥカティ側はそう言う点を評価してくれたのでしょう。
それで、『アヴィンティアチームに入ってくれたら、ドゥカティが全面的にサポートする』って言ってくれて。」
【ジジ・ダッリーニャと初めて話をした時のことは覚えている?】
「覚えてますよ。ホンダ機で3戦終えた後で…2019年のヴァレンシアでした。ジジと会って、話し合ったんですが…『ドゥカティとアヴィンティアが交わした約束を信じて欲しい』と言われました。」
【貴方は『Redbull』のインタビューで、『チャンピオンになるにはエゴイストになる必要がある…速くなれば、それほど賢くなくても良いし、プライベートで起きてることを理解する必要もない。オープンマインドのチャンピオンなんて滅多にいない』と言っていたが…】
「チャンピオンライダーだと、自分のやってることに集中しすぎてしまい…別のやり方でも上手くいくかもなんて気づかないものでしょ。
自分の世界に浸ってれば良いんだし、それで上手くいくならそのまま続ければ良いわけでね。そこから外れてしまうと、別の道を見つけるのは難しいこともあるから。
諦めずに進み続けるには、時には心を閉ざす必要もあるんです…集中するってのは、それだけ難しいわけだから。でも、他のことを理解するための時間を取るには気持ちをオープンにする必要もあって…だから、僕は言うんですよ…『自分の道を突き進んでいる時の方が楽だ』ってね。」
[ 中編に続く ]
(参照サイト:『Moto.it』)
(Photo:Instagram)
ザルコはMoto2総合優勝しても昇格出来ず、2年連続総合優勝でやっとヤマハTech3からの昇格となった。紆余曲折が有りDUCATI最終年の最後の方でMotoGPクラス初優勝が出来た。ホンダで腐らずにやっているとリザルトも付いて来た苦労人。
青田買いばかりに走らずしっかり結果出すベテランが大事にされて欲しい。アスリートはもちろん、一般企業でも。
イロイロ不運が重なった苦労人だよね
ヤマハとTech3のゴタゴタがなくてヤマハで走りつづけていたザルコや
戦闘力がUPするまでKTMに残留してエースライダーとして爆走するザルコも見てみたかった