
『ザマーニ考察:バニャイアの唯一の選択肢は…VR46移籍だ』』
★10月3〜5日、インドネシアGPが行われ、モトGPクラスのフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティファクトリー)が予選16位、スプリント14位、決勝は最下位走行中に転倒リタイアした。現在、総合3位(−271ポイント)。
★前回の日本GPでは予選首位、スプリント首位、決勝首位だった。
★10月5日、イタリアのジョヴァンニ・ザマーニ記者(イタリア『SKY』ピットレポーター)がバニャイア苦戦について、次のように話した。
《今後、バニャイアとドゥカティファクトリーの関係はどうなって行くのか?
同選手の現契約は2026年末までだが、はたから見ている限り、かなり危険な状況に思える。それは、バニャイアの最近のコメントが如実に物語っており…「日本GPと同じマシンのはずだが、実際はどうなんだろう…」や「チームの誰か…誰かは分からないが、少なくとも説明して欲しい」等と言っていたではないか。
これは、かなり重い発言であり…ただ、今に始まったことではないのだ。今シーズン中、大きな問題にならないようソフトな言い方をしていたものの、苦戦の理由について、常になにかしらの技術トラブルに依ると話していたのだから。
ただ、その後、「チームとは問題ないし、ドゥカティもきちんとサポートしてくれている」と感謝はしていたが…。
茂木の決勝後はチームと一緒に盛り上がり、冗談を言い合って楽しそうにしていたものの、マンダリカでは上記のようなコメントが出され…とにかく、危険な状況にしか見えないのだ。
現在、ドゥカティは圧勝し、総合1〜3位を独占している。ルーキーのアルデゲルも初優勝を決め…当然、ジジ・ダッリーニャは批判を受け入れる気などないだろう。
過去にダッリーニャは、アンドレア・ドヴィツィオーゾとの関係を断ち切ったことがある。当時、ドゥカティで最も好リザルトを出していた選手を切るぐらいだから、大苦戦しているバニャイアを切ることなど苦ではないだろう。
つまり、本当に100%危険な状況なのだ。
では、解決策はあるのか?
多くの人達は、「ホンダに1つ埋まっていないシートがあるから、そっちへ移籍すれば良い」等と言っている。確かに、ディオゴ・モレイラ加入に関して、いまだ公表されていない。
ただ、バニャイアの現契約が2026年末までであり、やはり、契約は遵守されるべきなのだから、さすがにそれは無理だろう。
ただ、ドゥカティファクトリーからVR46チームへ移ることは可能だと思う…契約的には可能なはずなのだ。
現契約の詳細は分からないが、昨年、ダヴィデ・タルドッツィ(ドゥカティ・チームマネージャー)がこう言っていたのだ…「ドゥカティと直接契約を結んでいる選手には最新機が提供されるが、ただし、どこのチームに配属されるかはこちらで決める」と。
まぁ、バニャイアとマルク・マルケスに関しては、契約にドゥカティファクトリー配属が明記されているだろうし、みずからプライベートチーム降格を希望する選手などいないだろう。
ただ、もしもバニャイアが「もうファクトリーに居たくない、プライベーターに移りたい」と主張したならば、ドゥカティ側は反対しないのではないだろうか…。
あくまでも私見に過ぎないのだが、そうなった場合、VR46チームからはファビオ・ディ・ジャンナントニオが出されるだろう…彼はドゥカティと直接契約だからである。
そして、ダッリーニャが『ドゥカティの将来を担う選手』と呼んでいるアルデゲルがファクトリーに昇格し、ディ・ジャンナントニオは代わりにグレジーニチームへと戻るのだ。そうすれば、モトGPキャリアで唯一の勝利を決めた際のチーフメカニック、フランキー・カルケーディとまた組めるのだから。
こうした入れ替えは可能だと思うが、ただ、現契約の詳細が分からないので、あくまでも私の想像にすぎない。
では、こうした入れ替えのメリットを挙げてみよう。
まず、バニャイアにとって環境が変わることはプラスに働くだろう。現在、マルク・マルケスと同じピットボックスで、マルケスがなんら不満もなく、メカニック陣との作業も順調で、勝ちまくっている姿を見るのは苦しいのではないだろうか。
ピットボックス内のそうしたギャップをバニャイア自身も感じているはずだから、環境を変えるのはポジティブだろう。
しかも、VR46に移れば、当然、またNo.1ライダーとして厚遇されるはずなのだ。バニャイアは2021〜2024年まで、ファクトリーチームでそうした待遇を受けていたのだから、1年間の悪夢を経て、また元に戻れるのはポジティブだろう。
なおかつ、VR46内では自主性も保てるだろう。現在はダッリーニャがピットボックス内に常駐しているのだから、彼から離れたらバニャイアが自主性を取り戻せるのではないか。
そして、最後の点が最も重要なのだが…プライベートチームに移れば、バニャイアは2024年版エンジンを使用できるかもしれないのだ。
ファクトリーではエンジンは1バージョンのみで、両選手ともそれを使わなければならないが、プライベートチームならば、一方が最新版、もう一方が型落ちエンジンを使用することは可能だ。
以上が、バニャイアがVR46チームへ移籍した場合のメリットである。
では、次はデメリットも挙げてみよう。
今年、マルケスがこう言っていたのだ…「グレジーニは居心地が良いし、戦闘力を上げるための物も全て提供されたけど…でも、ファクトリーって言うのは別物なんですよ」と。
バニャイアは2019年にドゥカティプラマックからモトGPデビューし、その後、ファクトリーに昇格したのだから、そうした違いは重々承知している。
そして、もう1つのデメリットは…もしバニャイアがプライベートチームに移って戦闘力を取り戻した場合、世間が「ペッコが遅くなったのはドゥカティのせいだったのだ」と言い出すことだ。
だから、ドゥカティはバニャイアがまた勝てるよう、なんとしてでもサポートしなければならない。
ただ、現状のまま続けることは…私には無意味のように思える。》

(参照サイト:『Moto.it』)
(Photo:Instagram)
ジジさんはモトGPの歴史の中で最高のエンジニアかもしれない。ただ・・全体写真を撮る際に、常にど真ん中にいる。また、決勝レース中に選手の椅子に座ったり、選手に対して、自分が上位である感をすごく出しているように見えて嫌な感じがする。ジジさんの権限が他のチームのトップと比べても著しく高いのかな?と思ってしまう。ドヴィと一体何があったか?はわからないが、ジジさんは、選手ファーストではないような気がするので根本的にはそこが原因では? これは自分の妄想です。
もうドゥカティファクトリーはマルケスの為だけのチームになってジジにとってペッコはどうでもいい存在になっているみたいだな?
ホルヘやドヴィの例を見てもドゥカティにはチャンピオンに対してのリスペクトが不足してるんじゃないか?