『ロレンソ語る:ロッシの才能について、2015年問題について』
★今年9月のサンマリノGP後、ホルヘ・ロレンソ(38才、モトGPタイトル3回獲得)が、スペイン『DAZN』で次のように話した。
【貴方はヤマハでロッシ元選手のチームメイトであり、最大のライバルでもあったが…】
「当時のヴァレンティーノはPPを取ることより、レースに向けてのリズムなどに集中してました。実際、PPより優勝の方が獲得回数が多いでしょ。だから、レースでよりタイムアタックで負かす方が楽でしたね。」
【ロッシ元選手の強みはどの辺りだったの?】
「多分、ストーナーやマルケスほどの才能や爆発力はなかったと思います…ただ、あらゆる面において、とにかく上手いですよ。物凄い頭脳派で、なおかつ、物凄くあざといのでしょうね。
物事をきちんと掌握し、機転を利かせて自然に対応する才能があるんですよ。ある意味、トラックで走ってる時も、そう言うのが発揮されてたと言うか…。」
【ロッシ元選手と言えば、メディア対応に長けていたことでも有名だったが…】
「もし僕がメンタルの弱いタイプだったら、自分のことをちっぽけな存在だと思ってしまってたかもねぇ…。
本当に大変でしたよ…しかも、(トラックでのロッシは)ハードブレーキングの名手でしたからね。だから、最終コーナー対決ではいつも苦労させられて…一騎打ちではマルケス相手より、僕相手の方が勝ち星が多いはずですよ。」
【2015年マレーシアGP決勝での、ロッシvsマルケスの一件については…?】
「あの時のレースは、かつてないほどの体力勝負で…かなり気温が高かったんで、本当にキツかったんですよ。
ヴァレンティーノとマルケスが競り合ってたんで、僕は逃げ切れたけど…それでも、楽ではなかったですね。序盤はペドロサに接近して、彼の助けを借りつつ前にプッシュして行ったんです。
レース後、マルケスがヴァレンティーノに蹴られて転倒したと教えられました…今、(レースディレクションによる)調査の最中だって。
僕は、あまり色々と喋るべきじゃなかったんだろうけど…でも、あんなに明白な形で選手がコース外に押し出されるなんて…それまで見たことないわけだから、ショックだったんですよ。
ヴァレンティーノがレース中にすぐに処罰されなかったことに…失格にされなかったことに腹を立ててたんです。」
★2015年はヴァレンティーノ・ロッシとホルヘ・ロレンソがタイトル争いをしていたのだが、シーズン終盤のマレーシアGP木曜会見でロッシ元選手はマルク・マルケスが過度にロレンソ元選手をサポートしていると言う八百長疑惑を告発した。
それに怒ったマルケス選手は決勝レースでロッシ元選手に絡むような走行をし、最終的には転倒リタイアとなったのだが、ロッシ元選手がマルケス選手のマシンを蹴ったことが原因なのではと見られている。
ロッシ元選手は同件に関し、最終戦での最後尾スタート処分を受け、タイトルはロレンソ元選手が獲得した。
★今年10月、同件に関するドキュメンタリー動画が公開された。
(参照サイト:『Corse di moto』)
(Photo:Instagram)





