MotoGP

ホンダLCR『テストライダーが3人もいるのに、なぜレースウィークで正規選手が試さなければならないの?』チェッキネッロ

『チェッキネッロ:テストライダーが3人もいるのに、なぜレースウィークで正規選手が試さなければならないの?』

★10月24〜26日、マレーシアGPが行われ、モトGPクラスのヨハン・ザルコ(ホンダLCR)が予選9位、スプリント8位、決勝12位だった。現在、総合11位(−411ポイント)。

★ザルコ選手はシーズン前半は好調で、決勝表彰台を2回獲得したが(優勝1回、2位1回)、6月アラゴンGPから転倒がめだち始めた。
現在、総合順位ではホンダ勢トップに就いているが、ルーカ・マリーニ(ホンダファクトリー)と6ポイント差である。

★11月2日、ホンダLCRのルーチョ・チェッキネッロ(チームマネージャー)が次のように話した。

[ 前半はこちら ]

【ホンダにはテストライダーが3名もいるのに、なぜ正規選手らがレースウィーク中に新パーツテストをしなければならないの?】
「レースウィーク中にうちが試していた物はすべて、事前にテストライダーが試してます…ただ、昨今のモトGPがあまりにもハイレベルなので、セッティングの僅かな違いでタイムが変わってしまうんですよ。
あと、アレイシ・エスパルガロがOKを出した物でも、タカ・ナカガミが却下する場合等があるでしょ…そうするとホンダからザルコに、レースウィーク中にチェックするよう要請が来るんです。エンジニア陣がザルコの意見を聞きたがるもんだから。また、同じパーツでもトラックによって、結果が異なる場合もありますからね。ただ、常に違うパーツを使っていると、なかなか全てを把握しきれないんですよ。
ルーカ・マリーニとジョアン・ミールのリザルトは凄いと思いますよ…絶賛成長中と言った感じでね。ただ、ファクトリーチームと似たようなセッティングを試してみても、ザルコにはいまいちで…フロントタイヤの信頼感を失って、転倒してしまうこともあるんですよ。
まぁ、ルーカもジョアンも長身で、ザルコとは20cmぐらい違うから…あの2人なら今のマシンのフィーリングンも最高なんでしょうけどね。
あくまでも個人的な見解なんですが…あの2人はコーナリングの際の身体の動かし方が、マシンに良い影響を与えているようなんです。コーナーでカウルから身体を起こす際、ヨハンよりエアロダイナミクス効果が高いんです。
だから、うちとしては、ザルコがコーナーでマネージメントしやすいようなマシンが必要なわけで…本人からも、そう言う要請が出てますしね。
うちのデータを見る限り、コーナー立ち上がりもトップスピードでも失速はしてないんですよ…つまり、コーナー進入と中盤で多少遅れを取っていると言うことなんです。」

【残り2GPに向けての戦略は?…現在、ザルコ選手は総合10位フェルナンデス選手と12ポイント差だが…】
「もちろん、トップ10入りを目指しますよ。ポテンシャル的に見て、ホンダ勢トップ獲得は可能でしょうからね…それが目標です。ただ、ルーカと6ポイント差なんですよねぇ。
うちのチームとしてはザルコがトップ10入りし、今年のホンダ勢トップになって欲しいと思ってるんですが。正直な話、だからと言って、ホンダファクトリーに対抗しようと思ってるわけじゃないですよ。
開発のための新パーツ製作と言うのは、多少時間がかかるもので…時には数週間もかかるんですよ。サプライヤー次第なわけだから。
終盤GPに向け、今後は一貫した作業ができるでしょう…マレーシアGP中も、マシン2台は完全に同じものに仕上げられてたんで。それまでは、マシン1台分のパーツしか届いてなかったんですよ。
それって、けっこう不安なもので…セッション中、選手がマシンの乗り換えをする時は厄介ですからね。それぞれ違うパーツが搭載されてるんだから。あと、新旧パーツの比較も大変だし、セッションの時間内で適正なセッティングを見つけ出すのも容易じゃないし…ちょっと時間がかかってしまうんですよ。
とにかく、ホンダはザルコのセカンドマシン用の新パーツを、できるだけ短期間で作るよう努力してくれてるんです。セパンでは、そうしたパーツが投入されましたからね。
残り2GPは同じマシン2台で挑んでいけるんで…楽しみで堪りませんよ。」

[ 完 ]

(参照サイト:『Gpone』)
(Photo:Instagram

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