Screenshot『アプリリア・ドゥカティ作業概要:2025 バレンシアテスト』
★11月18日(火)、ヴァレンシア公式テストが行われた。
★各メーカー機のディテール画像はこちらからどうぞ。
★リザルト表はこちら。
★アプリリア選手のリザルトは以下のとおり。
首位ラウル・フェルナンデス(1:29.373、Trackhouse)
2位マルコ・ベッツェッキ(+0.027、ファクトリー)
11位アイ・オグラ(+0.461、Trackhouse)
16位ホルヘ・マルティン(+0.621、ファクトリー)
同テストで最も印象的だったのは、アプリリアが1・2位を独占しつつ、綿密に作業を進めて具体的な結果を出していたことだ。
今回、各メーカーが投入していたエアロダイナミクスの中で、最も大幅に進化したと言えるだろう。
正面カウルのデザインやエアボックスの吸気口とカウル両サイドが完全に変わっており、テールカウルは複数の形状が試されていた(ウィング有りと無し、各種形状のフィン付き、F1風の水平ウィング付き等)。
これまで登場したことのない形状ウィングの数々は、たゆまぬ研究の証だろう。フィロソフィは明確で、KTM機から『正面カウルの両翼への荷重を減らし、操舵性を上げる』と言うインスピレーションを得ているのだ。
これは、今年、アプリリア機がついに取り戻した特性である。KTMから移籍してきたファビアーノ・ステルラッキーニ(テクニカルディレクター)が、その経験を駆使して創り上げたのだろう。
作業メソッドの効率も良く、まずはベッツェッキ選手が新マテリアルを試し、高速で周回を重ねていた。その後、マルティン選手が同様に試していたが、マシンのベストバランスを探ることに重点を置いていた。
ピットボックス内の雰囲気はポジティブで選手らも好調、作業スタッフ陣の動きも良かった。これからの冬季開発に向け、理想的な基盤ができている。
★ドゥカティ選手のリザルトは以下のとおり。
3位アレックス・マルケス(+0.084、グレジーニ)
4位フェルミン・アルデゲル(+0.177、グレジーニ)
7位ファビオ・ディ・ジャンナントニオ(+0.268、VR46)
8位ニコロー・ブレガ(+0.288、ファクトリー、兄マルケス代役)
10位フランチェスコ・バニャイア(+0.358、ファクトリー)
22位チェレスティーノ・ヴィエッティ(+3.138、VR46、モルビデッリ代役)
2026年に創業100周年を迎えるドゥカティは、ニコロー・ブレガが早々に特製カラーリングを披露していた。
黄色いカラーリングは、スーパースポーツ750に『Spaggiari』チームから参戦していたフランコ・ウンチーニを想起させる。
テスト序盤の3時間半はバニャイア選手のピットボックスが実験ラボのようになり、ジジ・ダッリーニャ(テクニカルディレクター)がほぼ付きっきりだった。
電制システムやマッピング、荷重配分などの作業を行われ、ミザノテスト時の作業も部分的に再度行われていた。
最も印象的だったのは、アレックス・マルケスをバニャイア選手のマシンに乗せ、バニャイア苦戦の原因が2025年機にあるのかどうかを判断させていたことだ。
午後には改良エアロダイナミクスが投入された(切替弁付きカウルで、兄マルケス&ディッジャは既に使用している)。
その後、バニャイア選手は2024年機に乗り換えていたため、おそらく、これらの各種実験では期待されていた結果が得られなかったのだろう。
なお、弟マルケス&アルデゲル選手は2025年機で自己ベストを記録していた。ブレガ選手は予選やレースのプレッシャーから解放され、のびのびと作業を進めていた。
(参照サイト:『Moto.it』)
(参照サイト:『Sky.it』)
(Photo:Instagram)





