『ロレンソ：勝つため、ロッシに絶対秘密にしていたことは…』
★ホルヘ・ロレンソ（38才）は208年にヤマハファクトリーからモトGPデビューし、2010/2012/2015年にタイトルを獲得した。
2017年にドゥカティファクトリーへ移籍したが苦戦し、2018年6月、ドゥカティから放出される気配が漂っていたためホンダファクトリーへの移籍を決めた途端、レース優勝できるようになった。
2019年のホンダファクトリーではマシンに馴染めず苦戦し、転倒により大ケガを負って欠場が続いたこともあり、同年末に引退を決めた。
★2026年はマーヴェリック・ヴィニャーレス（KTMテック3）のパフォーマンスコーチを務める。
★11月21日、ロレンソ元選手が伊サイト『Moto.it』で次のように話した。
［ その4はこちら ］
【アンドレ・アガシやウィリアムズ姉妹について、本や映画を観たことは…？】
「ありますよ。」
【貴方とお父さんのストーリーに似ているようで…】
「スポーツ選手の場合、訓練での愛憎劇とか、常にプレッシャーを課せられることとかあるわけで…アガシなんか、まさにそうですよね。
キャリア序盤では色々なことを我慢して、中盤になると有名人やモデルに囲まれ、ちょっと道に迷ったりしてね…マイク・タイソンもそうだったでしょ。
でも、フェルスタッペンとアコスタって、今のところは道に迷ってないんですよね…どうでも良いことに気を取られたりしないから。
モトGPでは選手の8割が、他のことに気を取られてるように思いますね…彼女やペットの犬、パーティーやイベントとかね。
フェルスタッペンやアコスタ、セナ、シューマッハ、マルケスなんかは、とにかく勝つことしか考えてないでしょ…毎日毎日、上手くなることしか考えてない。」
【貴方も、そう言うタイプだったの？】
「僕は…クリスティアーノ・ロナウドに、けっこう似てると思います…このスポーツに、かなりの投資をしてたんで。
僕がどれだけこだわっていたか…例えばね、モーターホームなんかも他の選手が使ってるようなスタンダードじゃなく、自分の好みや必要に応じて組み立てられるようなものだったんですよ。
それで、僕は中にクライオサウナを設置して…各セッション後、回復できるよう−180度に3分入ってました。
そのため、レースウィークエンドでは毎回、サーキット最寄りで水素を作ってる店を探さなければならず…僕のアシスタントは水素のために100㎞の道のりを往復したこともあるんですよ。2015年のことなんですけどね。」
【誰にも知られず…？】
「絶対秘密にするようにしてました…毎回、モーターホームの駐車場所はヴァレンティーノ（ロッシ）の隣にさせられてたんでね。
アシスタントには、『（水素はロッシの）目に触れないようにしてくれ』って言ってました。水素を設置する時とか、ヴァレンティーノのアシスタントにも気づかれないようにね。
誰にも知られないよう…僕のマネージャーにも知られないようにして…レースで優位に立てるよう、とにかく秘密にしてましたね。
僕は医者から理学療法士まで、すべて用意してたんですよ…日々、強くなってゆくために、あらゆることに投資してました。
クリスティアーノ・ロナウドもそうでしょ…1日12時間を、ただ上手くなるためだけに使ってるんだから。」
【最近のスポーツ選手も、よく冷水に浸かったりしているが…貴方は、そう言うのはもう利用していないの？】
「してないですね…もう必要ないでしょ。まぁ、健康のためとか美肌とかに効くかもね…でも、もう良いですよ。けっこう大変なものだから。
スーパーマーケットに行って、なにかを競う必要もないんだし…まぁ、とにかく、スポーツも人生もこう言うもんなんですよ。
どんなスポーツでも世界レベルで一番になろうと思ったら、才能がなきゃ駄目だし…あと、誰よりも努力しないとね。」
［ その6に続く ］
（参照サイト：『Moto.it』）
