『ダッリーニャ:シーズン末までのマルティンの扱いはどうするの?』
★6月5日午前10時30分(イタリア時間)、ドゥカティファクトリーがマルク・マルケス(ドゥカティグレジーニ)と、2年契約(2025/2026年)を交わしたことを公表した。
★同日午後2時30分、ドゥカティのジジ・ダッリーニャ氏(ゼネラルディレクター)が、イタリア衛星放送『SKY』の生中継インタビューを受けた。
★ジョヴァンニ・ザマーニ記者(『SKY』のモトGPピットレポーター)が、同インタビューを以下のように文字起こしした。
なお、当初、ザマーニ記者はダッリーニャ氏がマルケス獲得に高揚しているだろうと予想していたが、画面に映った姿はかなり疲労している様子だったとのこと。
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【マルケス決定は、マーケティング関連も重視したから?】
「私はマーケティング畑の人間じゃないんでね。倒産覚悟じゃない限り、誰も私にマーケティングを任せたりはしないでしょ…。
私自身は、単純にスポーツ面を重視してマルケスを選びました。まぁ、社内には、(マーケティングを)重視して検討していた者もいますけどね。
(マルケスには)ファンもいれば、死ぬほど嫌っているアンチもいるようで…イタリア国内ではイマイチだろうが、世界的にはファンの多い選手ですから。」
【ところで、プラマック離脱の可能性はあるの?】
「現実的に、そう言ったリスクはあります…とにかく、プラマックがドゥカティとは異なる道を選ぶよう、全世界が応援してるようなんでね。
当然、個人的にもスポーツ的にも、うちにとっては残念な話ですよ。
まだ、諸々は検討段階のはずなんですが…ただ、そうした問題は存在しています。」
(ザマーニ感想:これで、『プラマックはヤマハへ移籍する』と言う私の考えは裏付けされたようなものだ…。)
【今後、シーズン末までのマルティン選手の扱いはどうなるの?】
「我々はスポーツをやってるわけですからね…スポーツマンシップに則って、動きますよ。
近年、プライベートチームに対するドゥカティのマシンマネージメントに関し、批判のしようはないでしょうから。
ドゥカティ選手には全員、自身の才能を発揮し、うちのマシンと共に伸びていけるるチャンスが与えられてます。
(マルティンも)シーズン末まで、技術的にも人的にも充分なサポートを提供しますよ。」
(ザマーニ感想:こうした点はダッリーニャの長所の1つであり、この点においては私も支持しているし、これまでの彼の発言にも納得している。
ただ、今回は状況がやや複雑なのだ…マルティンは今年末にアプリリアに移籍するのだから、本当にドゥカティ2024年機の最新バージョンが提供されるだろうか?
まぁ、ダッリーニャがYESと言うのだから、それが撤回されるまでは信じるべきなのだろう。)
【エネア・バスティアニーニについて、なにか一言ある?】
「ドゥカティ機でのデビュー以来、エネアは爪痕を残しつつ素晴らしいプロセスを経て、ファクトリーにまで登り詰めました。
ただ、残念ながら運に恵まれず、初年度は開幕戦でのケガでシーズンを棒に振り、実力を発揮できたのは2023年終盤と今シーズンここまでの数戦だけでした。
実力があることは分かっているが、今回の選択においては、すぐに戦える状態の2人の『巨人』を相手にすることとなり…少し早めに選外となってしまったのです。」
(ザマーニ感想:同発言により、しばらく前からドゥカティがバスティアニーニに照準を当てていなかったと言うことが確認される。)
【決定まで、どれぐらい悩み続けたの?】
「今晩から、ゆっくり眠れるようになると良いのですが…決定はスポーツ的にも人的にも、困難を極めましたからね。
どの選手も常識に沿った走りをしていたし…トラック上で衝突があった際も、その後、きちんと解決し、結局はレースインシデントでしたからね。
とにかく、決断するのは難しく…ここ数ヶ月、決めては変え、決めては変え…まぁ、最終的には然るべき決定ができたと思っています。
ドゥカティ史上、最高のチームを作ることができました。」
【最終決定はいつだったの?】
「日曜日です(※6月2日)。土曜の午後に下準備をし、日曜の決勝戦後に諸々をまとめ上げました。
マルケスレベルの選手の契約書を準備している時間がなかったので、すぐに公表できなかったんですよ…詳細を調整しなければならなかったんでね。」
【バニャイア&マルケスは同じ目標を掲げていくことになるの?】
「私としては、そう考えています…2人ともチャンピオンライダーですからね。
2人とも微塵の迷いもなく、苦難の道を歩いていける選手ですから。チャンピオンとしてのスピリットだと言うことは証明済みでしょ。
今年同様、素晴らしいシーズンになってくれることを願っています。今年は本当に素晴らしいレースを連投していて…こんなシーズンは初めてでしょう。
ドゥカティ選手同士の戦いになってるんですから。」
[ 完 ]
(参照サイト:『Moto.it』)
(参照サイト:『Corse di moto』)
(Photo:Instagram)
マルティンを最後まで最新機でサポートというけれど、プラマックYAMAHAが決まればクルー達への最新技術の漏洩になるからさすがに無理じゃね?
YAMAHAもそれを狙ってVR46よりプラマックのオファーだったりして
「ドゥカティ史上、最高のチームを作ることができました。」
来シーズンを終えた後にも同じことが言えるかどうか…
兎にも角にもペッコには頑張って欲しいなぁ。
去年終盤のザルコ号とマルチン号の差を見れば一目瞭然。
>チャンピオンとしてのスピリット
マルケスとマルティンの違いはこれですよね、なんか腑に落ちました。
マルティンはロレンソやペドロサのようにハマれば最速ライダーなんですが、今年も競り合った上での勝利というのはあまり印象に残ってないんですよね。
加入一年目の型落ちでファクトリーと互角の走りをしてる破格ライダーを、敵の手に渡すわけにもいきませんし、、、
怪我や歳、イタリア内でのヘイトも含めて難しい決断だったんだろなあと思いますが、個人的には他メーカー含めてかなり面白い展開になってきたとワクワクしております
ある情報筋の話ですと、マルケスがプラマック移籍は頭にない。と言ってから、ドゥカティ側はホルヘのマネージャーに、ホルヘも残れる道を考えるから時間がほしい、と言ったそうな。
でもホルヘはその話をマネージャーと考え、3つある内の一つであるアプリリア移籍を自ら選んだそうです。
プラマックがヤマハにコンバートする事(まだ未決定)も考えれば、アプリリア移籍は必然だったのかもしれませんね。
プラマックに最新アイテムを供給しないかも知れない、というのはあるかもね。
でも、それ以上にホルへのモチベーションがここまで通りに継続するかってことの方が気がかり。
チャンピオン獲ってドゥカティ陣営から離れるシナリオを個人的には期待するけど、気持ちが切れないか…
マルティンにアプリリア行きを決断させたのはマルクのファクトリー入りより、プラマックのヤマハ行きを知ってたからかもね。
マルティンもバスティも好きなライダーだし、速さもピカ一なんだけど、チャンプになるには何か足りない気がするんだよね。
まだ今シーズン、チャンスはいっぱい残ってるけど。