『マリーニ:もし好きな選手をテストライダーに選べるなら、誰がいい?』
★ルーカ・マリーニ(27才、ロッシ異父弟)は2020年にモト2クラスで総合2位となり、2021年にドゥカティ機でモトGP昇格した。
2023年には表彰台を6回獲得し(スプリント4回、決勝2回)、2024年よりホンダファクトリーから参戦している。
★マリーニ選手が伊サイト『Mowmag.com』の10月1日付けインタビューで、次のように話した。
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【来年、アレイシ・エスパルガロがホンダのテストライダーになるが…もし好きな選手を選べるなら誰が良いと思う?】
「なかなか興味深い質問ですね…モトGP選手ならば、誰でも素晴らしいと思いますよ。
まぁ、あとは説明が上手いかどうかですよね。エンジニアに、分かりやすい言葉で説明できるかどうか…上手く理解できない可能性だってあるんだから。
結局のところ、そこが一番大きいでしょ…、伝説のテストライダーであろうと、脳をオフにして最強の走りをするタイプだろうと、レーサーがマシンを走らせたら感触は常に同じなんですから。
だから、コンセプトをきちんと説明できるかどうか、エンジニアがそれをきちんと認識できるかどうかにかかってるんですよ。違いを生み出すのは、レーサーと言うよりは、むしろ、レースの周囲で作業している集団の方なんですから。
とにかく、アレイシは誰よりも経験豊かなレーサーですからね…スズキやアプリリアの成長を間近で見てきてるでしょ。どちらも評価の高いメーカーなんだから、素晴らしいじゃないですか。完璧ですよ。
適任者であることは確実でしょ…ただ、僕なら、他のエンジニアを加入させますけどね。」
(※ロマーノ・アルベジアーノのホンダ移籍が決まったのは、同インタビューの後の模様。)
【技術スタッフの方に予算を使いたいってこと?】
「ええ。違いを生み出してくれる存在だし、将来に向けても…10年後にはさらに大きな違いが出てくるでしょ。
今後、選手の年俸はどんどん下がり、エンジニアの方はどんどん上がっていくと思うんですよね…実際、F1はそんな感じでしょ。エイドリアン・ニューウェイなんか、最良選手レベルに貰ってるじゃないですか。
もちろん、好結果を出せば、それが当然なんですけどね。」
【ちなみに、『ホンダレプソル』に最後に入った選手と言うのは…どんな感じ?】
「物凄いことですよ…このスポーツにおいて、レプソルは偉業を成し遂げてきたのだし、僕はこのスポーツと共に育ってきたのだから。
昔の映像を観ると、常にこのカラーリングが見られ…その一員になれたなんて、本当に素晴らしいことです。
ただ、(ホンダとレプソルは)これからは別々の道を進むわけで…それぞれが、自分達のビジネスを考えるのは当然のことですからね。
ただ、正直な話…『あのホンダ』なんですから。単独でも、他のパートナーとでも上手くやっていけるわけで…つまり、ほぼ気持ちの問題ってことでしょうね。」
[ 完結編に続く ]
(参照サイト:『Mowmag.com』)
(Photo:Instagram)