『ペルナット:KTM経済危機は…報道されてるほど酷くない』
★『Pierer Mobility AG』の子会社である『KTM』は業績悪化により、オーストリアの裁判所に自主管理による法的再建手続きの申請書を提出した。
『KTM』の負債額は当初の予想を大きく超え、約30億ユーロ(約4760億円)となっている。
★2025年にKTM陣営からモトGP参戦する選手は、ブラッド・ビンダー/ペドロ・アコスタ/マーヴェリック・ヴィニャーレス/エネア・バスティアニーニである。
★バスティアニーニ選手のマネージャーであるカルロ・ペルナットが、12月1日付けの伊サイト『Mowmag.com』インタビューで次のように話した。
【KTMはモトGP参戦を続けていけるの…?】
「契約関連の書類すべてを見せるわけにはいかないが、ただ、KTMのモトGP参戦は完全に保証されてるって言う近々のものもあるんでね。
とにかく、現在の経済危機とモトGP参戦は切り離されてますから。」
【オーストリアでも有数メーカーなため、政府も激怒しているそうで…】
「絶望的な状況かと訊かれれば…『YES』と答えるだろうね。ただ、エネアやその他諸々について心配してるかと訊かれたら、『NO』ですよ。
まぁ、絶望的な状況とは言うものの、報道されているほどではない…とは言えるしね。
破産宣告はされてないし、近々に工面しなければならない5億ユーロ(約798億円)ってのは、例の30億の負債とは無関係なんだから。
まぁ、実際のところ、借金はあるんだし、当事者らも否定はしてませんよ…ただ、緊急事態なのは、その5億ユーロの方だから。
破産宣告はどこからも出てないんですよ…まぁ、『自主管理による法的再建手続き』ってのは出てるけどね。
ただ、裁判所に提出された書類は、KTMとその関連会社2社についてのもので…きちんと調べてみると、その3社ともレースそのものとは無関係なんですよ。」
(※公然の秘密とされているが、モトGP参戦費用はレッドブルが負担する模様。)
【では、モトGP参戦には問題はないと…?】
「問題があるなら、ペドロ・アコスタと契約更改したり、あんなに盛大にエネアとマーヴェリック・ヴィニャーレスを引き抜いたりできないでしょ。
つまり、今回の経済危機とモトGPチームの運営は別物ってことだと思うけどね。法的にも、この2つは別物なんだし。」
【しかし、KTMは風洞テストを取りやめたそうで…】
「確かに、それは取りやめになったが…ただ、負債や再建計画とは関係ないことだから。」
【ただ、社員500名のリストラは研究開発部門からが多いそうで…そうなると、マシン開発に影響が出るのでは?】
「それはね、まさに我々が訊きたいことですよ。ただ、しつこいようだが、モトGP関連は全てこのまま継続って100%保証されてるんでね。
テック3が担うプライベートチームもあり、野心的なプロジェクトもある…マシンも開発され、この間のバルセロナでテストも済んでる…作業も最大限の透明性でもって進められてるんですよ。
なんだかんだと騒ぐこともできるが、現時点では心配するようなことは皆無なんだから…そうした事実に目を向けるべきでしょ。
ただ、だからと言って、リストラされ、将来の展望が立たれてしまう人達を軽視してるってわけじゃないんですからね。」
【ところで、バスティアニーニ選手はバルセロナテストでどうだったの?】
「今年のマルティンや去年のマルケス同様、エネアはまだドゥカティと契約中なんで、KTM機についてはコメントできないんでね…私が代わりにしますよ。
マシンのことは気に入ってましたよ。具体的に言うと、チームやマシンへのフィーリングは85%ってとこだね。」
【バスティアニーニ選手はテストで転倒していたが…】
「まぁ、酷いことになってしまったのはマシンだけでね(冗)。さいわい、エネアの方はかすり傷も負わず…またマシンに乗れる日を楽しみにしてますよ…この新たな冒険の始まりを上手くフォローしていけるようにね。
作業は山積みだが、作業を進めていける状態にはありますから。その他については、今後のお楽しみってとこで…まぁ、KTMがレースで上手くやれたら、会社全体の再生に向けて良い後押しになるでしょう。」
(参照サイト:『Mowmag.com』)
(Photo:Instagram)
ペルナットよ、再来季はバスティア連れてBMWに行っておくれ?!
BMWもドイツの不況とEV車縮小で財政的には厳しい。
トプラクもあくまでの希望は‘26〜MotoGP参戦だが、無理な場合はWSBKの連覇の記録を伸ばしたい。と明言を避けている。