ペルナット『なぜバスティアニーニはアプリリアに移籍しなかったのか？』

『ペルナット：なぜバスティアニーニはアプリリアに移籍しなかったのか？』

★エネア・バスティアニーニ（26才）は2021年にドゥカティプライベートチームからモトGP昇格し、2023年にファクトリー昇格した。
2025年はKTMテック3から参戦する。

★先日、バスティアニーニ選手のマネージャーであるカルロ・ペルナットが次のように話した。

［　前半はこちら　］

【バスティアニーニ選手はアプリリア移籍の噂もあったが、マルティン選手とチームメイトになる可能性もあったの？】
「アプリリアとはけっこうじっくり交渉しましたよ…5月はずっとやってたんだから。ただ、合意には達しなかったですね。
こっちの要求に対して、むこうが『NO』を出してきたり…『YES』だったとしても、あまりにも返事が遅かったりでね。それで、もういよいよ決めなきゃって頃合いになったもんだから。
まぁ、（アプリリアは）第1希望をエネアにしてたなら、獲得できてたんだろうけどねぇ。もしかしたら、マルティン＆バスティアニーニチームにできるかもと考えて、ドゥカティ側の動きを窺っていたのか…。
とにかく、いつまでも待ってるわけにはいかないでしょ。
エネアはね、（アプリリア側の）第1希望ではなかったんですよ…だったら良かったんですけどねぇ。1〜2ヶ月も交渉を続けたんだが…（アプリリアさえ）その気だったら、10日間で契約締結できただろうに。
どれだけ交渉しても契約に至らなければ、こっちだって『あれれ…？』って思うわけで。もしかしたら、真剣に取ろうと思ってたわけじゃないのかもねぇ。」

【来年、マルティン選手はアプリリア機でタイトル争いができると思う？】
「No.1選手ってのは、常にタイトル争いをするもんでしょう…まぁ、いちばん重要なのはマシンなんだし、アプリリアとドゥカティは別物ですからね。
マルティンもバスティアニーニ同様、これまでずっとドゥカティ機だったじゃないですか。そして、普通に考えれば、ベストマシンからそうじゃないマシンに乗り換えるわけで…。
とにかく、チャンピオンライダーなんだし、その実力も証明したわけでしょ…だったら、タイトル争いに加わってくるんじゃないの。」

【では、ドゥカティファクトリーのバニャイア＆マルケスチームについては？貴方ならマルケス選手を選ぶ？】
「ドゥカティが若手選手に注力するって姿勢を取っていたことを思えば、私ならマルケスを選ばなかったでしょうね。
当然、リスクはあるんだし…ただ、ジジ・ダッリーニャが、ベストライダーになるかもって思う選手を選ぶのは至極真っ当なことでしょ。
マルケスは最強ライダーの1人なんだし、普通に考えれば、超最強と言えるでしょ…8回タイトルを取ってるんですからね。
とは言え、私なら選ばなかっただろうね…あのチームがどうなるかは、マルケスの影響力次第でしょ。ここ数年、ずっとバニャイアがNo.1選手だったんだから、マルケス加入でチーム内に何かしらの問題は起きるかもねぇ。まぁ、2人とも賢いタイプだから問題は起こさないだろうが…当然、2人とも勝ちたいんだから、ドゥカティは上手く仕切っていかないと。」

【プラマックチームがドゥカティから離れ、2025年よりヤマハのプライベーターになるが…】
「（プラマック後任の）VR46は優秀なチームだが、プラマックを離脱させるなんて…ドゥカティは馬鹿なことをしたもんですよ。
プラマックには付加価値があるんだからねぇ…とにかく、財政的にも技術的にも最強のプライベートチームなんだから。
しかも、情報発信も上手いしね…カンピノーティ（チームオーナー）なんか第一人者でしょ。ドゥカティ陣営からの発信の多くは彼がやってきたんだから。
まぁ、ドゥカティはビッグチームと共に、コミュニケーション面での力を半分失ったってことですよ…私なら、絶対に手放したりしなかったのに。
プラマックはプラマックで、ヤマハ加入と言うリスクを負ったわけで…最良の戦法とは思えないけどねぇ。とにかく、カンピノーティはけっこう儲かっただろうし、今後、ヤマハは大きく成長するんじゃないんですか。」

（参照サイト：『Corse di moto』）
（Photo：Instagram）