MotoGP

ペルナット『2015年問題は…もう誰も話題にすべきではない』

『ペルナット:2015年問題は…もう誰も話題にすべきではない』

★8月初め、カルロ・ペルナットが(有名マネージャー、療養のため引退状態)、伊サイト『Mowmag.com』のインタビューで次のように話した。

【『Liberty Media』が例の2015年問題について、マルク・マルケスとヴァレンティーノ・ロッシを対峙させて、最後は熱いハグで締めくくろうと言う前代未聞の企画を考えているようで…】
「ああ、知ってますよ…しばらく前から、そう言う話が出てたからね。私が知る限りでは、『Liberty Media』がモトGP買収に関してEU当局の調査を受けてた頃から、ドルナが2015年問題のドキュメンタリー制作のために選手何名かに連絡してたから。
まぁ、『Liberty Media』がコミュニケーションや、マーケティングにがっちり喰い込んできてるんだし…とにかく、アメリカ人だから、ドカンと大きな企画を考えてることは明らかでしょ。
ただ、今回ばかりは、ちょっとやり過ぎだと思うがねぇ。」

【『Liberty Media』が2015年ドキュメンタリーを作るのと、両選手の間を取り持つって言うのは…別の話なのでは?】
「いやいや…そんなに大きな違いはないでしょ。2015年問題ってのは、既にあらゆる形で取り上げられてるんだし…なにかもっと大きな展開がない限り、改めて取り扱う意味はないんだから。
とにかく、業界ではしばらく前から話題になってるんで、何かしらの動きはあったのでしょ…既に当事者らに連絡をしてたとしても驚きませんよ。」

【最終的に、どうなりそう?】
「マルクはあざといからねぇ…しかも、まだ現役だから、あまり深く考えずに和解に応じると言ったかもね…まぁ、あくまでも私の推測に過ぎないが。」

【ロッシ元選手の方は…?】
「見出しにしないって約束するなら、ここまで言ってもいいよ…『多分、ヴァレはマルクと握手やハグをするどころか…頭突きを喰らわすだろう』ってね。
まぁ、悪魔と天使が費用を折半して、一緒にバカンスに行くようなもんでしょ。絶対ないとは言わないけどねぇ…あれから随分経つんだから、なんでも有りかもしれないし。
ただね、2015年のヴァレの傷つき方ってのは…二輪レーサーとしてと言うよりは、人として深く深く傷ついたって感じだと思うんですよ。
ああ言う傷は癒えないと思うんだよねぇ…って言うか、時間が経つほどに深くなっていくのかもしれない。ずっと思い返してしまうわけだろ…。
どっちが正しかったか…なんて話をする気はないが…あの2人がどう感じたかって意味では、ヴァレにそんなことをする気がなくても、それほど驚くような話じゃないでしょう。
ヴァレの気持ちは良く分かりますよ。」

【この話題には触れたくないようで…】
「当時は触れましたよ…ただ、今となっては、もう誰も話題にすべきことじゃないと思うんですよ。
2015年ってのは、二輪レースを愛する者にとっては辛いシーズンで…何かが真っ二つに分断されてしまったんだからねぇ。
いまだ昔話にならず、当事者は2人だけだって言うのに…当時、幼稚園ぐらいだった選手のキャリアにまで影響を及ぼしてるでしょ…当事者はヴァレとマルクの2人だけなんですよ。それで良いでしょ。
実際のところ、どうだったのか…ことの前後の裏側で何があったかを知っているのは、あの2人だけなんだから。」

【例えば、マルク選手が引退したら、2人は和解すると思う?】
「せめてもの可能性があるとしたら、その辺かもねぇ。とにかく、今はあの2人の握手やハグなんて考えることもできないね。
と言うか、マルクをトップの座から引きずり下ろせるような選手を育てることを、ヴァレが夢見てるのかもね。
わりと最近、ここのインタビューで私が言っただろ…ペドロ・アコスタをVR46チームに入れて、ドゥカティ機で参戦させるかもって。」

[ 中編に続く ]

(参照サイト:『Mowmag.com』)
(Photo:Instagram

POSTED COMMENT

  1. maxtu より:

    >マルクをトップの座から引きずり下ろせるような選手を育てることを、ヴァレが夢見てるのかもね

    そうそう、まさにこれ
    最近のペルナット爺はいいこと言うな〜
    Liberty MediaはGP界のエンタメとして「絶対的ヒーロー」マルケスを演出したい発想からヴァレとの清算を謀ったのだけど、打倒マルケスのヴァレが許す訳がない

    チームオーナーが倒すべき相手とハグする必要もないし、むしろ頭突き喰らわす方が理解できる
    Liberty Mediaも諦めてかつてのプロレスWWF路線のヒーロー対ヒールに切り替えればいい

  2. しん より:

    そもそも、2015問題の事を2人がどう思ってるかは置いといて、2人がその話を話題にするのではなく、メディアがファンが話題にして、そして2人に尋ねたり、居ないところで論争にする。それが問題。
    メディアも2人のファンも、話題にしなければ10年も経ってるのだから問題にもならん

  3. nav. より:

    二度と話したくないとずっと思ってることなんだけれど、一度だけコメントしておこうと思える爺の言葉でした。
    当時の私にとって、正に2輪ファンとして、心が分断された出来事だったので。
    あの頃はもうここに来るのもうんざりでした。

    当時関わっていないであろう、部外者のアメリカ人に、過去を蒸し返すようなことはしてほしくない。
    興行として何かやってもおもろないですわ。

  4. テック21 より:

    2015年のヴァレは確かにそんな感じだった。バレンシアの後は、怒りではなく、本当に寂しそうな表情をしてた。セパンのプレカンでマルクを挑発したのが直接的な原因だけど、アルゼンチン、アッセン、そしてフィリップアイランドで起きた事に対し、マルクが何を考えたのかはわからないが、強烈な個性を持つ2人の偉大な選手がこうなるのは必然かもしれない。2人の和解は、夢の夢かもしれないね。ブーイングは沈静化して欲しいけど、今の距離感が正解なのかな?と思う。アコスタをチームに入れてマルクを倒すと言うのは個人的には有り。愛弟子のペッコが大苦戦をする中、ヴァレもこのままで終わりたくないよね。

  5. dai-34 より:

    今の流れだとアコスタがVR46入りするのは2027年になりそうだけど、1年後となるとどうなるかはまだ分からないかな
    KTMの状況やマシン次第だし、2027年は850cc化で勢力図が大きく変わるかもしれない
    ドゥカティが最強マシンな状態が確実に続くと言えるのは来年までで、それ以降は不透明
    850ccになっても大外ししたマシンは作らないと思うけど、ライバルに対するマージンはかなり減るんじゃないかな
    そのタイミングでアコスタが移籍して、さてどこまでマルケスを苦しめられるのか…
    しかも現状だとマルケスはロッシの記録(通算89勝・9回のタイトル)を来年にも抜きそうな勢いだし、その後にマルケスを倒しても意味がどこまであるのか?とは思う
    なのでまずは今の弟子たちであるペッコやVR46のライダーが頑張らないと遅きに失するかもね

  6. GPファンファン大佐 より:

    この企画は三年くらい前のマルケスがどん底だった時なら、ロッシもこの話にのったかもね。
    でも、今はマルケス絶好調、これからGPの歴史を塗り替える意欲まんまんの時に、この話はちょっとねぇ。
    シュワンツもレイニーの事故で、はっと何かに気づくわけで。

    今はまだ機は熟してはいないと思うなぁ。水に流せるときが来るまで静かにしておくのがね。
    ペルナット翁のいう、話題にしないほうがよいというペルナット氏の言葉がすべてだね。

  7. プラダ より:

    ペルナットの言葉一つ一つにここまで頷いた記事は初めてだな。
    何なら少しウルって来た。
    2015年の記事は余り読まないようにしてた。
    私にとってロッシはmotogpを観るきっかけになった人、ロシロレ時代が好きで楽しんでた。
    マルクの事もmotogpに上がるのを楽しみにしていた。
    2015年問題って企画者が思うほどファンはいつまでも引きずろうとしてないし、進展とか和解とか期待してないと思うんだけな。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

 

ITATWAGP | イタたわGP