モトGP『クラッチローにブレーキ募金』
各種スポーツ同様、モトGPが不況の煽りを受け苦しい時を過ごしていることは周知の事実だ。スポンサーの減少、技術コストの削減、物品の配給も平均以下となり、チームと選手の関係も常軌を逸してきているようだ。
ここ最近の一例としては…自腹を切ったんじゃないかと…つまり、例のアンドレア・ドヴィツィオーゾのブレンボの新ブレーキの話だ。
これはパドックのメインキャストの間でも物議をかもし、なかなかの話題になっている。
チームメイトのカル・クラッチローなどは、いつもの英国流『乾いたユーモア』でもって、
「主義の問題だけど…オレはなんにも買わないだろうね…間違ってるよ…オレらモトGPで走ってるんであって、レースクラブじゃないんだから。」と。
そこに助け舟を出したのが現チャンピオンことケーシー・ストーナーで、クラッチロー選手とは仲も良く…多分、『反乱分子』同志ゆえからなのか…ツイッターでこんな風につぶやいていた。
《僕は今でも古いブレーキを使っているし、新しいのは好きじゃないんだ。有利にはならないね。僕は新しい方が良くトラブるし、もっとデリケートで、長距離だとそうパワーがあるわけでもないし。ドヴィが持ってるからって、君が左右されちゃダメだよ。》
しかし、そうは思わない者もいたわけだ。
クラッチロー選手のファンらが『ソーシャル・ファンドレイジング』なるシステムを利用してオンライン募金を募り始めたのだ。目標は4万9千ポンド(約600万円)を集めること。つまり、フェイスブックに8千名以上のファンがいる選手が、その全員から約6ポンドの寄付を受ければ予算に達すると言うわけ。ちなみに募金ページには次のように記されている。
《カルにビールを1パイントおごってあげるようなもんだって思って…気が鎮まるような…アドバンテージをあげられるような何かを》
いやはや、つまりそれは…ハンドルを握る前にアルコール類は控えなくても良いってことなわけ?
[追記]
その後、335ポンド集まった時点で募金は中止されることとなった…どうやら、次レースよりクラッチロー選手もブレンボの新ブレーキが使えるらしいのだ。
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Gpone 2012年05月25日)
クラッチローファン必見の写真が『Gpone』サイトに出てたんで載せときま〜す!
じゃさ、こうしよう…予選ではそっちが前に出て、決勝ではオレが…
オレんじゃなくって、彼女たちのサインが欲しいだと!
日曜に表彰台に上がれなかったら、両手とも喰ってやる