今日のイタリアの新聞はどれもこれも、バレンティーノ・ロッシがロードレース世界選手権参戦以来8回目の総合優勝を果たした祝賀記事だらけです。
日本 『バレンティーノ・ロッシ、モトGP日本グランプリで総合優勝!』
28日、ツインリンクもてぎで開催されたオートバイ世界ロードレース選手権第15戦「日本グランプリ(GP)」決勝で、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)がモトGPでの総合優勝を決めた。
これまでの総合得点では、ロッシは今回3位以内に入りさえすれば総合優勝を果たせたのだが、「決して甘んじる事なく、常に最高を求める」本人の気性を思えば、ストーナー(ドゥカティ)を打ち破っての本レースでの勝利は意義深いものとなった。
総合優勝を決めた直後には、ロッシのファンクラブによる恒例の「ギャグ」がサーキット脇で繰り広げられた。今回の内容は、ファンクラブのメンバー扮する公証人の事務室をロッシが訪れ、書類に見立てたヘルメットに署名をする…と言った趣向で、ペンに備えられたマイクロカメラによってこの歴史的なサインが全世界へと放送された。
また、ロッシが着ていたTシャツには8時を指す時計のイラストと「皆さん、遅れてスミマセン。」のロゴなどが書かれており、このようなギャグで勝利を祝うのが、ロッシのお気に入りであることは良く知られている。
バレンティーノ・ロッシが今日ほど落ち着き、確信に満ちていたことはなく、ストーナーを追い抜く瞬間でさえ微塵の乱れも感じさせなかった。
ロッシの母親であるステファニアさんが、レースの後で次のように語ってくれた。
「今年のバレは、どっしりと落ち着いていました。昨年の厳しい1年を乗り越えて、スポーツ選手として成熟したんですね。今はとてもとても穏やかです。初めて総合優勝した時と同じくらい素晴らしかった…いいえ、それ以上ですね。」(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:2008年9月28日 La Repubblica)
ロッシが着ていたTシャツの背中の方には「ブリヂストン・ガイドお勧めの世界スープのレシピ」と書かれていて、かの “ミシュラン・ガイド” を皮肉っているのは明白。
それから、8回目の総合優勝にちなんで「公証人」の名前は“Ottaviani Ottavio”さんになっていました。Ottavoはイタリア語で「8番目」ですから、あえて日本語訳をつけるなら「八代八郎」さんってとこでしょうか。