MotoGP

中本修平:表彰台すべてホンダにしてみたい

モトGP『中本修平インタビュー』




7月24日アメリカのラグーナセーカ戦にて、2011年シーズン前半を終えたロードレース世界選手権。3日間で13万6千人の観客を動員した同戦で、レプソル・ホンダはワークス3選手を上位5名に並べ上げ、前評判通りの戦績を修めている。
ケーシー・ストーナーはシーズン5勝目となる秀逸なレースを披露。一方、ダニ・ペドロサはレースを通してトップグループを走り続け見事3位を獲得し、前回の右鎖骨手術から復帰したばかりでの2位、そして今回のリザルトを思えば体調を挽回しつつあると言えるだろう。そして、アンドレア・ドヴィツィオーゾも5位に付けているのだ。

HRCの中本修平副社長が、今シーズン前半戦についてコメントしている。10戦を終え、レプソル・ホンダでは総合順位4位までにワークス3選手が入っているのだ(ストーナー選手1位193ポイント、ドヴィツィオーゾ選手3位143ポイント、ペドロサ選手4位110ポイント)。

前回のラグーナセーカ戦はストーナー選手にとっては難儀なレースウィークエンドだった。予選では満足ゆくようなセッティングを見つけられず、結局、ウォームアップでかなり画期的なモディファイに成功し、ベストレースを果すに至った。RC212V機への好フィーリングを強め、鋭角的で集中したライディングでもって見事なレースを展開、目標を…ポイントリーダーを維持すべく勝利を手中に収めたのだ。

ラグーナセーカでストーナー選手が適切なセッティングが見つけられず苦労していたようですね。特にバランス面も問題があったようですが、日曜日のウォームアップで仕上げたセットアップは、その点も改良されたのですか?
「既に2日目にはバランスの問題は解決済みでした。問題はそっちじゃなくて、トラクションが足りなくってね。全体が上手くいってくれれば、もうレースに勝ったも同然ですから。」

ラグーナセーカ戦での勝利は切れのあるライディングによる勝てるコンビネーションと、レースにおける最強ストラテジーを見せつけましたね。
「我々は最高のセッティングに仕上げ、残りはケーシーがやってくれました。27ラップ目の第1コーナーででケーシーがロレンソ選手を抜いた時、まだマージンがあることを証明してくれましたね。トップに立った後は1’21台でコンスタントに周回していた。ロレンソ選手の方は1’22以下に落ちてしまったのにね。ケーシーは非常に高いリズムを保ち、終盤ではかなりマージンを稼いでましたね。」

ペドロサ選手も良いレース展開だったし、セッティングも良かったですね。タイムについて言えば、レース序盤かな。
「ダニは良いリズムを保ちましたよ。ラグーナセーカと言えばハードブレーキング三昧で体力的にもかなりキツいコースだし、それに手術した右腕もまだ完全なコンディションではないわけで。それで力が入らなくなってきて、最後まで同じ走りで行けなかったんですね。」

現在、コースはけっこう穴だらけですから、ペドロサ選手の肩に影響したんじゃないですか?
「穴はね、問題じゃないんですよ。ハードブレーキングのせいで、腕がヘロヘロになってしまってね。幸い夏休みに入ってくれたんで、これを利用してシーズン後半に向けてのトレーニングと体力回復を図れるわけでね。この2週間は貴重なものになるでしょう。」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手について、今回のレースはどうでしたか?
「レース前半、アンドレアはトップグループの走りに付いていくのにかなりエネルギーを使ってましたね。そのせいでレース後半が危うくなってしまった。」

ドヴィツィオーゾ選手はウォームアップで速かったし、かなり調子を上げていたのでは。
「ウォームアップで、前後輪ともにハードタイヤで走っていたのはアンドレアだけだったんですよ。良い走りをしていたし、レースに向けて我々も自信があったんです。だから5位じゃ…期待通りとは言えませんね。アンドレアはトップグループから0.1〜0.2秒遅れで、それ以上にすることはできなかった。1周ごとにギャップがどんどん増えてゆき、挽回できなくなってしまってね。」

後2週間の夏休みを過ごしたらチェコで今年第11回目となるブルノ戦が始まりますが、今シーズン前半をとう評価しますか?
「これまでの10戦中、ホンダは7勝しています。去年、シーズン全体で4戦だったことを思えば、チャンピオンタイトルに手の届く所にいると言えるでしょうが、ロレンソ選手は非常に強敵ですからね。決して諦めないだろうし、まだまだシーズン後半でも勝ったり負けたりが続くでしょうね。たった1つのミスのせいで、タイトル争いが危なくなるかもしれない。1レース毎、確実にこなしてゆきますよ。大事なポイントを失いかねないようなミスはしないようにしてね。」

現在ポイントリーダーのケーシー・ストーナー選手は非常に高いレベルを保ちつつ、各レースで表彰台に上がってますね。ロッシ選手と接触してリタイヤしてしまったヘレス戦以外は全て表彰台ですよね。
「リザルトは最高なんですが、ケーシーにはフィジカル面での問題がまだありますから。アッセン戦のプラクティスで転倒した時のケガを引きずってるんですが。この2週間の夏休みはちょうど良かったですよ。これで体調を万全にすることができるでしょう。」

ダニ・ペドロサ選手は肩の手術から復帰後、毎回、表彰台に上がっており、イタリアのムジェッロ戦などは素晴らしかったですね。
「同様に、この夏休みを有効利用して、トレーニングができるし、早々に体力回復できるでしょう。今後のレースではダニとケーシー、ホルヘの3人対決になることは確かですよ。3人とも勝てるライダーですからね。」

表彰台を全てホンダの選手で埋め尽くすのは、いつになるでしょう?
「もの凄い競合いになってるんで、簡単にはいかないでしょうね。でも、昔からの夢だし、後半戦ではそれを目指して、そして、タイトル獲得を目指して最善を尽くしていきますよ。ホンダの今後を見守っていただきたいし、応援をお願いしますよ。」

(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Motograndprix 2011年08月04日)


せっかくなんだから茂木のこととか
ガンガン聞いてくれれば良いのに…

そして中本さん、本当のところ、
ドヴィツィオーゾのことはどう思ってるんですか?クリックPrego

人気ブログランキングへ

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

 

ITATWAGP | イタたわGP