モトGP『シモンチェッリ:待っていてくれたみんな、ありがとう』
待ちに待った…そして、それだけ価値のある表彰台。こんなに速い選手が、こんなに結果を出せなかったのも珍しい話だ。
「ゴールを切った瞬間、信じたくないって言っても良いぐらいで。これまで待っていてくれたみんな、ありがとう。」
マルコ・シモンチェッリがまさに感極まっている。
金曜日から調子が良く、良い感じでスタートしたレース・ウィークエンド。最後は3位獲得となりましたが、予選では何かしらトラブってたようですね。
「はい。決勝レースの方が予選より上手く行きました。思ったようなライディングはできませんでしたけどね。ここに至るまで本当にキツくって。だってもの凄く速く走れるのに、リザルトは去年より悪いんですからね。とにかく、ワークスマシンに乗る初めての年だし、ミスは当たり前のこと。でも今日はやっと結果を出せました。」
オーバテイクに関し、少し慎重に見えるような時もありましたが。色々と議論の的になったことが原因ですか?
「あのゴタゴタの後、いつものような攻撃的な走りを…自分の本能のままの走りをしなかったレースも何回かありました。でも、今回は違いましたよ。なかなか良いオーバーテイクもしたしね。例えば、第1ラップではアウトからロッシ選手をパスしたし、その後、ロレンソ選手をインから抜いている。ドヴィツィオーゾ選手にもアタックをかけたかったんだけど、早い話は向こうが隙を見せなかったってことで。ことごとく隙を埋めてくるし、ラスト5ラップではリズムも上げてくるし。抜くのは危険すぎる感じでした。で、チームには確実に3位を持って帰る方が良いと考えたんです。このリザルトがずっと必要だった。今まで色々な理由で辿り着けなかったけど。僕のことを信じ続けてくれた人に感謝したいです。あの厳しい時期にも信じてくれた人にね。」
決勝レース前までは燃費の問題を心配してたようですが、どうでしたか?
「いいえ。マシンの調子は良かったです。ゴールした後、電子制御システムが馬力を抑え始めただけですね。この点に関してもチームの働きは凄いものでした。」
初表彰台について一言お願いします。
「ちょっと解放された気分です。今年は速い走りができたレースはどっさりあって、優勝も狙えるぐらいだったのに、ミスやらライドスルー(編集部注:フランスGP)やら、ささいな問題やらのせいで表彰台に辿り着けなくって。ここ最近の5レースなんか完走することを楽しみにしてました。今回、予選だけじゃなくって日曜日も強い走りができるんだってことを分かってもらえた。表彰台って言うのは更なる自信を与えてくれて、ちょっとプレッシャーを取り除いてくれて、今後に向けて楽観的にさせてくれうものなんですよ。」
ちなみにシモンチェッリ選手が表彰台に上がるのは、2009年250ccクラス(アプリリア)でのオーストラリア戦以来。
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事 Moto.it 2011年08月13日)
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いつもは不調でも軽口のシモンチェッリ選手
昨日のゴール後は本当にヘロヘロで、声がすっかり裏返ってました。