モトGP『ファウスト・グレジーニ独占インタビュー』
今シーズン、世界選手権3クラスに参戦しているチーム・グレジーニのオーナー、ファウスト・グレジーニ氏に当『』サイトでは独占インタビューを行なった。
モト3クラスはニコロー・アントネッリ(左端)、モト2クラスはにはラタパー・ウィライロー(アントネッリ選手の右隣)とジーノ・レア(ウィライロー選手の右隣)、そして、モトGPクラスにはアルヴァロ・バウティスタをワークス機で、ミケーレ・ピッロをCRT機で出走させている。
今回、グレジーニ氏は自身のチームについて、2012年のストーナー選手のライバル陣について、また、ドゥカティ/ロッシ危機や、スーパーシッチ不在について語ってくれた。
カタール開幕戦を終え、今シーズンに向けて…また、タイトル争いについての印象をお聞かせください。
「確実にタイトル争いは非常に激しいものになるでしょうね…ほぼ間違いなくホンダワークスの2選手とヤマハワークスの2選手を中心にして…もちろんドゥカティもね…懸命に作業をしている最中で中心的な存在になり得るでしょう…とは言っても、うちだってバウティスタ選手でもって何回か表彰台に上がるつもりですがね。」
チームとバウティスタ選手の関係からいくと、何回か表彰台に上がりそうですよね?
「アルヴァロはモトGPクラスで2年走り、経験も積んできているし、チームとの関係も最高ですね…チーフメカニックが彼と同じスペイン人なんで、非常に息があってるからですね。」
ピッロ選手&FTR機はCRT勢のトップクラスを狙っていけるでしょうか?
「うちのプロジェクトは非常に日の浅いものなんで少し経験不足なところがあって…そのうえミケーレもモトGPクラスは初めてだからね。FTR機に関しては良い仕事をこなしてきたが、かなり遅れているからね…このまま休みなく作業を続けることにして…マシンはコース上で良いパフォーマンスを披露してくれてたと思いますよ。だから近々、絶対に満足いく結果をもたらしてくれるんじゃないですか。」
カタール開幕戦でフェナーティ選手は早々に表彰台に上がってましたが、アントネッリ選手は中ぐらいの順位で終わってましたね。CIV(イタリア選手権)ではアントネッリ選手とフェナーティ選手が表彰台争いを繰り広げてましたが、モト3クラスでもそうなるでしょうか?
「とにかくフェナーティ選手にはぜひお祝いを言いたいですね。カタールでは最高のデビュー戦で、まったくもって優れていましたよ。ただ、アントネッリ選手が引けを取っているわけじゃないし、同クラスのトップ陣と競り合ってゆけると思ってますから。今のところ、本人に発破をかけるようなことは全くしてません。経験を積んで、少しずつ成長して行かなければね。ポテンシャルは最高だし、先が長い選手であることは確実なんでね。」
ブリヂストンがヘレス戦から投入してくる新タイヤには何を期待されてますか?レース中盤から摩耗することで終盤が見ものになってくるものか…それとも全く変わりなしなのか?
「まず第一には、より安全なものだと言うことを期待してます。現段階ではそこが最重要事項だと思ってますから。そのうえでライダーがもっと見せ場を作れるようになるのなら大歓迎だけどね。」
カタール戦での上位3選手のうちタイトル争いの有力候補は誰ですか?
「ロレンソ対ストーナーで争うことになるでしょうが、ペドロサ選手にも要注意ですね。シーズン中、事故やらケガやらなかったとしたら危険な存在になるでしょう。」
ロッシ/ドゥカティについてですが、あれだけ作業を積みながら結果に結び付かないのはどうしてだと思いますか?
「端から見て判断するのは難しいが、基本的にはいまだロッシ選手から要請されてるものが見つかってないんじゃないですかね…だから、時間が経つほどに物事が複雑になる…苛立ちやら…とにかく何が何でも勝てるんだってところを証明したい欲求に取って代わるわけだからね。ヴァレンティーノにはまだまだ勝てるんだってことを証明したい偉大な才能があるわけだけど、現段階で、当然、冷静さを保つのは容易じゃないでしょ。あらゆる局面が…オートバイレースってものがヴァレンティーノとドゥカティを必要としてるわけで、だから、私としては早々にメインキャストに返り咲いて欲しいもんですよ。」
ロッシ選手のファンはドゥカティを辞めてチーム・グレジーニに移籍して欲しいと声を大にして願ってますが、どう思われますか?
「ノーコメントですね!夢のまた夢…私とヴァレンティーノとの間でそんな話が出たことは一度もないんでね。もちろん良い話だし、世間がこんな話を夢想してくれてるなんて大満足ですよ。つまりはうちのチームのことを評価してくれてるってことでしょ。しかし、今のところ、まったくの夢物語ですね。」
シッチ不在の2012年シーズン開幕戦はいかがでしたか?
「答えを口にするのは容易じゃないですね…もう分かり切ったことでしょうから。言えることは唯一つ、あの凝縮されたようなレースの時間、喜びは見出せませんでしたね。非常に寂しい…全てがまったくもって難しいです。」
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事: Motograndprix 2012年04月23日)
ポンシャラル、グレジーニときたから…残るはLCRのチェッキネッロのコメントだけですね…
ドゥカティや兵どもが夢の跡…なんて詠んでる場合じゃないぞ!!クリックPrego