モトGP『ホンダ:ムジェッロテストに新マシン』
ケーシー・ストーナー引退の穴を埋めるべく、ちょいとホルヘ・ロレンソといちゃついてみたホンダが、結局、そのままダニ・ペドロサと契約更改をし、その傍らには若き新鋭マルク・マルケスを置くこととなった。
そうは言っても、やはり人間カンガルーが…5年振りにタイトルをもたらしてくれたライダーがいなくなるのは寂しいようである。
「ケーシーが去るのは残念なことで、本当は留まって欲しかったんですがねぇ。」とムジェッロで語るは、ホンダHRC中本修平副社長。
「まぁ、チームには2人の高速ライダーがいるわけで、1人はベテラン…もう何年もホンダで走っているし、もう1人は若き新星ですから。マルケス選手にはモト2に集中し続けて欲しいですね。うちとしてはプレッシャーをかける気はないし、学習期間が必要なのは承知の上ですから。来季はダニのシーズンになるでしょうが、中盤以降には上の方で戦えるようになるだろうと信じてます。とにかく、チーム内での勝負はありません…両選手とも同じ待遇ですから。」
ただし、あくまでもホンダは今現在に注意を向けていると言うことで、ワークス2選手の総合ランキングは2、3位と並び、首位ホルヘ・ロレンソ選手との差はそれぞれ14(ペドロサ)、20(ストーナー)ポイントとなっている。
「当チームでは深刻なチャタリング問題に悩まされ続け、特にケーシーが酷かったんですが、色々と改善されました。アッセン/ザクセンリンク戦ではたまたまタイヤの選択のお陰もあって1位に返り咲きました。ムジェッロでも同じリザルトが獲得できればと思ってます。
月曜日のテストには、完全に新しいマシンを用意してあります…開発期間を繰り上げてね。特に新シャーシと、操縦性の改善に向けて企画されたエンジンを試す予定で…その他にフロントおよびリアのチャタリング減少に向けた各種パーツもテストします。ストーナー選手のOKが出るようなら、もう今年からデビューさせることができますから。」
不況も何のその、ホンダはモトGPクラス首位の座を保つためなら重量級の大砲だって配備しそうな様子で…これまたペドロサ選手を幸せにしてくれる事なのだ。ヤマハやドゥカティと言う未知の地に入り込むよりは、慣れ親しんだ防壁の中に留まることを望んだ選手なのだから。
「いつもホンダ内では問題と言うのは長くは続かないんですよ。」と、そのペドロサ選手が言う。
「対応期間と言うのが極めて速いんですね。電系レベルにいくらか手を入れて、うちはタイヤの持続性を改善したんですよ。ここ2戦で、うちは戦闘力が上でした。」
あとはマルケス選手によって、チーム同居の居心地の悪さが暴かれるかどうか…特に、ペドロサ選手とスポンサーが同じなわけなのだから。これに関し、当のペドロサ選手はこう話す。
「僕のチームメイトらに関して言えば、特にプレッシャーとか聞いたことないですけど。僕は、今やってるシーズンに集中するのみです。興奮の1週間でしたから…1勝あげて、契約も更改でしょ。ムジェッロはホンダ機向きだし、ここでも勝てればと願ってます。」
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Gpone 2012年07月12日)
中本修平さんって…この写真しかないんでしょうかね…