2013年シーズンは、マルケス選手を中心にレース中の接触が多かったようですが…
レース・ディレクション代表のマイク・ウェッブさんが、この辺りを振り返って色々とコメントしております。
★マイク・ウェッブ（レース・ディレクション代表）が、デニス・ノエス記者の質問に答えた。
「【スピードレースはどの程度まで接触して戦うスポーツなのか？】ボクシングやラグビーは接触戦ですよね。バスケットボールやスピードレースはそうじゃない。ただし、僕もバスケットのゲームをやったりオートバイで走ったりして、どちらにも接触があると言う事は早々に学びました…たとえ意図的ではなくともね。私達の仕事は、やり過ぎを防ぐ事です。
【2013年の危険行為ライセンスは上手く機能した？】上手く機能はしたが、もっと練らなければね。良かったのは『訓戒』代わりになってくれた事で…“こんなヒドい事、もうするんじゃないよ”って言う代わりに、ポイントが増えていく事で『警告』がどんどん具体的なものに変わっていくわけだから。ただし、シーズン最後に犯した危険行為をどうにかするようなシステムを考えなければね…来季シーズンに持ち越されないのなら、最終戦で2ポイント科せられても意味はありませんから。いつまで有効か期限制にしなければ。
（管理人注：2014年より同ポイントは科せられた日付より365日有効となりました）
【ヘレス戦でロレンソ選手に接触したマルケス選手は、なぜ処罰なしだったのか？】2005年のロッシvsジベルナウの接触が前例になってました。まだ僅か3戦目だったしね。それにホルヘ（ロレンソ）がスペースを空けてしまったのだし、ライダーたるもの隙間を見つけたなら入っていく権利がある…最終ラップなら尚更ね。ただし、同じ選手が同じような事故を繰り返すのなら、こちらも寛容になってられませんから。もし同じ選手が繰り返してやるようなら…例えば、セパンの件ですが…こちらとしても1〜2ポイントの処罰は科していたわけで…。
【アラゴン戦のペドロサ転倒に対し、マルケス選手とホンダに処罰を科したのは？】あの接触はレースでは起こりえる事と全員が認識してますが、マルク（マルケス）へもホンダへも、メッセージとしてのポイント処罰でした。つまりマルクに対し…“ギリギリの事故が多いから、もっと安全マージンと取るように”と言う意味でね。ホンダに対してはシンプルですよ…“トラクションコントロールと言うものが安全のためにあるのなら、転倒の原因になるべきではない”と。
【前科の有無で処罰が下されるのは恣意的では？】そうですね…ただ、各選手のそれまでの行動も考慮しなければ。ここ最近の前科がないなら選手なら、“なにかの間違い…ただの偶然かな？”って思うじゃないですか。しかしマルクの場合は一連の接触事件もあることだし、こちらの寛容さにも限度があるでしょ。事故に関しては毎回、レース・ディレクションで調査してます…たとえ処罰しなくても、留意してますよ。
【セパン戦のロレンソ選手はマルケス選手に対しギリギリの線で戦っていたが…】セパンでホルヘがマルクに対して行なった事は、それまでマルクがしてきた事への…ある種の意趣返しだったと思っています。私達は1シーズン中に起きる各事故に関し、それまでの事故との関連を考えて判断します。次回、ホルヘが似たような事故を起こしたなら容赦はしないでしょう。ホルヘは、容赦はあまりせずに処罰して欲しいと望むタイプの選手だが、マルクへの対応などを見ると…ライディングスタイルが変わってきてますよね。ホルヘは接触への処罰に関し、私達がきちんと厳しく対応していないと思っているようで…まるで、“何の処罰もされないなら、操縦スタイルを変えて、マルクみたいに走ってやれ”とでも思っているように見えます。何が規則なのか、その調整には選手らも一枚噛んでます。90年代にボスだったウェイン・レイニーが私にこう言うんですよ…10〜20年前なら誰の害にもならなかったような事故を、私達は処罰の対象にしてるって。でも、スポーツと言うのは進化するものだし、私達も時と共に変わるものでしょ。」
（Source：2013年12月09日 Motociclismo記事より抜粋）
ちなみに、ヴァレンシア戦でレース中に危険行為をしていたロレンソ選手は、その後、レース・ディレクションに呼び出され、訓戒のみでポイントは科せられなかったんだそうです。
[amazonjs asin=”B00C2T06TC” locale=”JP” title=”MotoGP 13 (輸入版)”]
[amazonjs asin=”B000YDBVCY” locale=”JP” title=”復讐するは我にあり DVD”]
来年は、ちょっと厳しくなりそうですね…クリックPrego
