『エスパルガロ:アプリリア機は予想されている以上に強い』
★3月3日、アプリリアがイタリアのノアーレ本社で、2017年版モトGP機『RS-GP』のプレゼンテーションを行った。
★マシンのカラーリングはアルド・ドゥルーディ氏(※ロッシ選手のヘルメット専任デザイナー)のスタジオが手掛けた。
★昨年末でスズキを離脱し、アプリリアに移籍したアレイシ・エスパルガロ選手のコメント。
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【これまで何度もマシンやチームを変えてきているが、新プロジェクトに速攻で馴染んでいける秘訣は?】
「楽じゃないんですよ。僕はチームが本当の家族みたいな感じがするのが好きなんですよ。普通なら、そうなるには時間がかかるんですけどね。これまでのキャリアで…特にキャリア序盤の頃、自分でも自分の評価を誤っていたんですよ。そのせいで上位を争うことができなかったんです。
初めてのチームに入って重要なのは自分も仲間の一人なんだって、既にそこで働いている人たちが思わせてくれるかどうかなんですよ。遠征旅行からトラックに出るまで…トラック作業を終えた後の自由時間なんかでもね。常に一丸となってなければならないんですが、アプリリアやグレジーニチームとは最初からそんな感じでした。」
【これまであらゆるメーカーのマシンに乗ってきたわけだが…125/250cc時代はホンダ、モト2ではカレックス、モトGPではドゥカティ、ART、ヤマハ、スズキ…。アプリリアには250cc時代に3年間乗っている…。いまやテストライダーとしては完璧?】
「完璧ってことはないでしょうねぇ。ただ、経験はかなり積んできました。ART機での2年間は重要でしたね。実質的には市販車で驚異的なリザルトを叩き出し、物凄いレベルにまで持って行ったのだから。
フォワードのヤマハ機の時も大満足でした。総合7位になれたんですからね。スズキ機では終盤に苦戦はしたものの、けっこうな成長が見られたし。僕はマシン開発が大好きなんですよ。それもあって、アプリリアのプロジェクトを選んだようなものだから。ただ、このチームにもっと根を下ろして、更に上を目指していきたいと思ってますけどね。」
【アプリリアはトップ10内の常連になり、トップ5を目指すと宣言していたが…】
「全面的に賛成です。別にマシンを開発し、落ち着いて育てていくためだけに入ったわけじゃないんで。皆、レースに出て、勝つために来てるんだし、現実的に見て、アプリリアRS-GP機は成長するために作られたマシンであり、今すぐトップ10入りすることは難しいと言うことも認識しておかなければ。ただ、カタール開幕戦から挑んではいきますよ。もしアプリリアが然るべきところまでマシンを改善できたなら、上位陣とも渡り合えるでしょう。でも、現在のチャンピオンシップは超ハイレベルだから、いきなりトップ10入りは何とも言えないですね。」
【いつぐらいならロッシ/ロレンソ/マルケス選手らと表彰台争いができそう?】
「速攻でできるようになりたいけど、容易ではないでしょう。現在、皆、かなり接近しているが、うちの問題はレースに向けてマシンを改善していくことなんですよ。1周タイムに関してなら、僕は強いし、勝負にも出られるって分かってますから。でも、良いレースをして、結果を出そうと思ったら、バランスの良いマシンが必要だから。現在、アプリリア機は世間が考えている以上に接近してきてるんです。速攻で仕上げていけるといいんですけどねぇ。」
【あなた自身はどこを改善していけそう?】
「僕は1周タイムは強いんですが、レース後半に問題があるんですよね。タイヤコントロールや加速に手を入れて、終盤ラップを改善していかなければ。この辺に関しては、ロッシがNo.1でしょ。細かい所すべてを吟味していけるタイプだから。」
【弟ポル選手もKTMに移籍したが…】
「弟はあの新プロジェクトを本当に信じてるんですよ。テック3で3年過ごし、今が替え時だって分かったのでしょ。ファクトリーライダーとして扱われていないと言うことを実感していたわけだから。ただ、ヤマハからはずっと『君はファクトリーライダーだ』って言われてたんですけどね。強豪マシンに乗れるオファーはいくつも来てたようだが、どれもプライベートチームだったんです。弟はファクトリーライダーになると言う大望を抱いていたし、よく僕も『(ファクトリーとプライベートでは)かなりの違いだぞ』って言ってやってたんですよ。弟もマシンの改善作業はかなりものになるだろうが、重要なのは幸せかどうかだから。」
[ 完 ]
(2017年03月04日『Motorsport.com』記事参照)
(2017年03月04日『Motorsport.com』記事参照)
(2017年03月04日『Motorsport.com』記事参照)
1周タイムに強いのは有名だが、安定感に欠ける兄エスパルガロ選手…
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【2017フィリップアイランドテストまとめ その2 ドゥカティ&スズキ&アプリリア&KTM】[2017年03月03日 Vol.131]
●新カウル続々登場、レギュレーション変更でエアロ革命
・日本メーカーは「ウィングは効果なし」って言ってたくせに…
・スズキ新カウルは『ハンマーヘッドシャーク』
・アプリリア新カウルは『NACAダクト』
・アプリリア嫌味「ヤマハの新カウルはこじつけ」
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●アプリリア:マシン前進、エスパルガロ好調の理由
・なぜエスパルガロは好調だったのか?
他
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