『ブルノGP:総合順位は接戦、見どころ満載確実』
★イタリア衛星放送『SKY』のモトGP専属レポーターことジョヴァンニ・ザマーニ記者が、今シーズン後半9戦の『10の見どころ』を解説した。
★今シーズン前半9戦はタイヤに左右されてしまい、かつてないほどマシンやライダーのパフォーマンスに浮き沈みが生じ、説明しがたい状況とはなったが、その一方で見ごたえある展開となった。
後半9戦はタイトル獲得に向け最有力候補なしで再開されるわけだが、今度はどんな展開となるのか?今週末から始まるブルノGP、そして、11月のヴァレンシア最終戦までを予想してみよう。
1、タイトルの行方は最終戦まで分からない
今シーズン前半の展開を見る限り、後半戦を完全制覇するライダーが出てくるとは考えにくい(不可能かも?)。
総合首位から4位まで10ポイント差で競り合っており(首位マルケス129、2位ヴィニャーレス124、3位ドヴィツィオーゾ123、4位ロッシ119)、5位ダニ・ペドロサも26ポイント差で喰いついている。
おそらく、タイトル獲得は最終戦まで決まらないと思っていいだろう。ファンにとっては願ったり叶ったりだ。
2、マルケスが多少有利
これほど拮抗してるなか、マルク・マルケスが若干有利に思える。現在、総合首位に就いているからと言うだけでなく、前半9戦においてレースでは2回、今年度は13回の転倒を喫しているにもかかわらず、チャンスを活かし、被害を最小限に抑えると言う点で他の選手よりも優れていたからだ。
また、ホンダ機も夏季休暇中に成長している可能性がある。2週間ほど前にブルノで行われたテストの結果、マルケスがより有利になっている可能性があるのだ。
3、ロッシの戦闘力は常に高い
カルロ・ペルナット(カピロッシや故シモンチェッリのマネージャーを経て、現在はイアンノーネを担当)が最近、タイトル獲得の最有力候補としてヴァレンティーノ・ロッシをあげていた。
なかなか楽観的な予想と言えるが、確かに、ロッシがヴァレンシア最終戦まで高い戦闘力で戦い、常に表彰台争いに加わっていくことは期待できるだろう。
なぜか?それはシーズン前半、ロッシが実に速く、セッティングやヤマハ機への精通ぶりにおいて右肩上がりの伸びを見せていたからだ。
4、もっと安定したヤマハ機に
ヴィニャーレスにより無敵だったレースも何回かあったが、ヤマハ機の戦闘力がいまいちだったこともあった。特に、トラック路面がグリップ不足の時だ。
新フレーム(おそらく、2016/2017年のフレーム特性を併せ持つものと推定される)のおかげでパフォーマンスのバランスは整ったようだが、リザルトはもっと安定して然るべきだろう。
5、ヴィニャーレスはさらに強くなる
リザルトが浮き沈みするなか、マヴェリック・ヴィニャーレスのパフォーマンスには目を見張った。シーズン序盤はマルケスの10連勝記録をやぶる勢いだったのだから。
しかし、最初の壁にぶつかった際の対応が悪かった。マシン(やタイヤ)の限界を上手くコントロールできなかったのだ。
シーズン後半のヴィニャーレスに関しては、やはり爆発的な勢いで、しかも、浮き沈みの『沈み』の方が少なくなるのではないかと思う。
[ 後半に続く ]
(2017年08月02日『Moto.it』記事参照)
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