『スッポ:リンスはけっこう分かりやすいタイプ、ミールは機転は利くが…』
★スズキは2015年にモトGP復帰を果たし、2020年にはジョアン・ミールがタイトルを獲得した。
2021年は不調だったものの、2022年はマシン開発に成功し、同様に並列4気筒エンジンを使用しているヤマハ機を凌駕したと評されていた。
★リヴィオ・スッポ氏(57才)は今シーズンよりスズキのチームマネージャーに就任したが、突然のスズキ・モトGP撤退によりわずか1年で失職することとなった。なお、当初は複数年(※3年前後)の契約だった。
★先日、スッポ氏が伊スポーツ紙『La Gazzetta dello Sport』のインタビューで次のように話した。
[ その1はこちら ]
【アレックス・リンス&ジョアン・ミールに関しては?】
「2021年のレースを見直してみたんですが…ライドハイトデバイスもない、エンジンも今ほどではなかった状態でジョアンは表彰台に上がっていたし、アレックスも転倒するまではかなり強い走りをしてましたね。
あれなら絶対に今後も良いレースができるでしょう。」
【今シーズン、これからも表彰台に上がれそう?】
「今のパッケージなら大丈夫でしょ。ただドゥカティ勢をなんとかしないとならないし、あと、ファビオ・クアルタラローもいますからねぇ。ただ、(クアルタラローは)ドゥカティ勢との競り合いになると、やる気が少し落ちるような印象ですね。
あと、アプリリア勝利の可能性もあるし…。人生においては、『よもや…』ってこともあるんですよねぇ…アレイシ・エスパルガロに関しては、まさにそんな感じでしょ。本当に、よもやって感じでしたよ。
アレイシやリヴォラ(アプリリアレーシングCEO)、ロマーノ・アルベジアーニ(※エンジニア代表)にとって良かったと思いますよ。長年、苦戦してきたんだから。」
【スズキはレースで好順位をなかなか出せないようだが…】
「マシンの実力が物を言うスポーツとは言え、頭一つ抜き出ようと思ったら選手の力が重要でしょ。
予選だとマシンが不調になるなんてことは、ありえないんですよ…予選って言うのは、特にライダーの力によるところが大きく、ライダーは頭脳を明晰にし、とにかくコーナーで攻めまくらなければならないんですから。
今、うちの選手やチームに、そこのところをじっくり話してる最中なんです。アレックスとジョアンは優秀だが、もう1つステップアップする必要がありますね。」
【リンス&ミール選手のことは、どう思っているの?】
「リンスはけっこう分かりやすいタイプで、現在のプロジェクトにぞっこんなんですよ。撤退を告げた時に泣き出してしまったのを見ても、それは一目瞭然でね。
ただ、まさにそう言うところが弱点になっていて、けっこう限界を超えてしまうようなところがあるんですよ。
ミールの方は、機転が利くタイプですね。冷静に計算してますよ。ただ、それが仇になってしまうことが、けっこうあるんです。
勝てる力はあるものの、常に余力を残して走ってるんですよ。周囲から少し甘やかされすぎているのかもしれないですね。」
[ 完 ]
★なお、スッポ氏の経歴は以下のとおり。
1999年からドゥカティのマーケティング・ディレクターを務める。
2010年にホンダHRCに移籍してマーケティング&コミュニケーションマネージャーに就任。2013年からチームマネージャーも兼任する。
2017年末にホンダを辞め、電動マウンテンバイクの開発に携わる。
2022年より、スズキのチームマネージャーに就任。なお、前任者はダヴィデ・ブリヴィオ氏。
(参照サイト:『Corse di moto』)
(参照サイト:『Mowmag.com』)
(Photo:Instagram)
スズキ撤退は、モトGP運営側がロッシ引退を過小評価していたから…って話は、『2022 スペインGPまとめ』でどうぞ!
ライダーに対する冷徹な見方がにじみ出ていますね。でも納得感はありました。
冷静に計算するミルなら、ホンダ加入はない、と希望したいね。
リンス走らせてあげたいな
スズキさん何とかならんの?
例えばシュワンツをチームの役員にすればビッグスポンサー呼べるでしょ