MotoGP

カルロス・タタイ:下半身不随、FIM障害補償事件まとめ

『カルロス・タタイ:下半身不随、FIM障害補償事件まとめ』

★2023年、カルロス・タタイ(現21才、スペイン出身、2022年末までモト3クラスにフル参戦)がレース中の事故で障害を負い、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)からの補償金を確保するまでの経緯は以下のとおりである。

★2023年7月2日、モト2欧州選手権のポルティマオ決勝でタタイ選手がハイサイド転倒を起こし、エスケープゾーンを高速で転がり、バリアに激突した。
タタイ選手は脊椎に重症を負い、緊急手術を受けたが、D8(胸椎)を損傷したため両足を動かせなくなってしまった。

★その後、トレドの専門病院でリハビリを受け、両足の感覚を少し取り戻すことができた。
2023年12月には自力で這うこともできるようになったが、将来的に再び歩けるようになるかどうかは分からなかった。
なお、高額治療費については、以前からスポンサーに付いていたヘルメットメーカー『LS2』の支援を受けつつ、タタイ選手も『GoFundMe(米クラウドファンディング)』を利用して募金を募った。

★2024年4月、車椅子生活を続けながら、スペインで開催された4輪レースに参戦した。
負傷後に掲げた目標、『1年後にはレースに参戦する』を実現させたのだ。今後の夢はダカール参戦である。

★2024年10月23日、タタイ選手がソーシャルビデオを通じ、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が障害に対する補償をしないとして、以下のように非難した。

「2023年7月にトレドの病院で検査を受け、ケガに関する書類をFIMに送りました…選手が障害を負った際の、補償金を受け取るためです。
ところが、FIMからの返信には僕が4輪ラリーに参戦していると書かれているリンクが貼られており、『(スポーツ参戦できるのだから)貴方は障害者とは言えない』と書かれてたんです。
僕は脊椎を完全に損傷し、慢性的な障害を抱えているんです…つまり、僕は障害者じゃないですか。
バレンシア連盟もスペイン連盟も似たようなもので、今度はFIMまでもねぇ…命の危険を晒して戦っている選手を、こんな風に扱うなんて。
選手は連盟のもと、きちんと保証されていると思ってレース参戦しているのに…本当にうんざりですよ!
これで話を終わらせたりはしませんからね!」

★2024年10月25日、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)がタタイ選手に対し、必要な補償はすべて行うと公表した。

同連盟からのプレスリリースで、補償に関する概要は以下のとおり。

・2019年以来、同連盟は選手に対し、世界規模のライダー保険プログラムを確立している。

・事故が発生した場合、同プログラムにより現場での緊急医療費、選手の居住国への送還費用、死亡や障害が残った際の補償がカバーされる。
(※なお、選手自身が保有するその他の保険を補助/補完する形でカバーする。)

・同補償は事故が発生した国、選手が居住する国など世界中いかなる箇所でも提供され、現在まで多数の二輪選手に同保険プログラムの補償が提供されている。

タタイ選手への回答に関する概要は以下のとおり。

・FIMは事故翌日からタタイ選手に寄り添っており、同保険プログラムもただちに適応されている。現場での緊急医療費、アシスタント費用、帰国費用すべてがカバーされ、同選手に支払われている。

・FIMはタタイ選手に対し、保険プログラムが適用されないと伝えたことはなく、また、給付金の支給を否定したこともない。
タタイ選手が訴えていた『FIMからの返信』と言うのはFIMからではなく、保険ブローカーからである。

・FIMはタタイ選手との連帯を強化すべく、今後、同選手の現在の障害状態に対応する補償金を支払う予定である。

(参照サイト:『Corse di moto』)
(参照サイト:『Corse di moto』)
(参照サイト:『Corse di moto』)
(参照サイト:『Corse di moto』)
(参照サイト:『Corse di moto』)
(参照サイト:『Corse di moto』)
(参照サイト:『Corse di moto』)
(Photo:Instagram

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POSTED COMMENT

  1. nav. より:

    こんなことあっちゃいけないね。

    障害を負っても頑張ろうとしている人を見捨てるようなことあかんでしょ。

    本人の努力も周囲のサポートも素晴らしいです!

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