
『マルケス:ペッコが追いついてきた時、さぁ、レース開始だ!って思った』
★4月13日(日)、カタールGPのモトGPクラスでマルク・マルケス(ドゥカティファクトリー)が、決勝首位だった。現在、総合首位(123ポイント)。
★同GPでの優勝は2014年以来久しぶり。
★今回の決勝優勝で表彰台獲得数ではホルヘ・ロレンソとタイ記録になった。
★決勝後、マルク選手がイタリア『SKY』で次のように話した。
【今回の決勝については?】
「第1コーナーで弟アレックスと接触したのは、どちらかと言うと僕の方のミスで…あれのせいでモルビデッリにアウト側から抜かれてしまい、弟はイン側に残ったんですよね。(リア)ウィングが片方折れてしまったけど、特に何も感じませんでした。
レースでは思っていた通りの操縦ができ、モルビデッリがすっ飛んで行ってしまった時、僕はフロントタイヤを温存してました。そのせいで、ちょっと変な操縦になってしまったけど…とにかく、待ちの姿勢でいました。
そうやって走っていれば、いずれペッコ(バニャイア)が追いついて来ると思ったんで…追いついて来た時は、『さあ、ここからレース開始だ』って思いましたね。
ラスト10周はプッシュして…自分に可能な操縦ができてました。」
【カタール優勝は久しぶりで…】
「今週末は、これまでの3GPより重要でした…前回、大きなミスをしてしまったから。物事が厄介になってくるとワクワクするんですよ。
今回は最初から好調感があって…自分のライディングスタイルを改善する必要はありましたけどね。右折コーナーに関しては、一歩前進できました…おかげで、気持ちが落ち着いたんです。
欧州戦になったら、何ができるようになるのか…トラックが狭くなりますからね。今のところ、こうした広めトラックでは実に走りやすいんですよ。」
【ライディングスタイルを変える必要があったの?】
「ハードブレーキングは問題ないけど、コーナリングの方がねぇ。時々、強めに入っていきたくなって…でも、そうすると他の選手よりも強く突っ込んで行って、フロントタイヤが大変なことになってしまうんです。
タイヤがタレないようなトラックなら良いけれど、タレやすいところではOUTなんですよ。今回は、いつもとは違う操縦をする必要があったんです。」
【前回のミスについては?】
「スポーツって言うのは、こう言うものですからねぇ…今日なんか、やれ年を取ったとか、成熟したとか色々言われたけど、前回は『いったい何をやってるんだ!』って言われたでしょ。
今夜はぐっすり眠れそうですよ…前回はイマイチだったんで。ミスの挽回としては、最高のやり方でしょうね。
今回はペッコや弟、ディ・ジャンナントニオなんかが好調だと思ってたんで…だからこそ、重要だったんですけどね。」
(参照サイト:『Moto.it』)
マルケス兄の引き出しの多さを見せつけられた格好のレースだった訳ですね。
ペースが上がらないように見えたのは、フロント温存してたんですね。
そしてしばらくペッコの後ろを走って、右コーナーについて何かを掴んだようにも見えました。
フランキーやビニャーレスが下がってくるのも後ろでじっくり待てるし、転倒さえなければスキがちょっと見当たらないですよ。
あんだけ速いのにレース中でもこんな冷静に分析しながら走ってるんだ。驚愕!
そう言えば、決勝終えてチームメイトに抱き合いにいく前にマシンの上に立ったじゃないですか。
あのとき、リアにまだスタンド付けてなくて前後をメカが手で支えてる状態だったんですが、余裕でシートに立ってポーズ決めちゃうんですよね。
フロント側のメカはマジかよ!?って驚いてるようでもありw
マルケスの体幹って本当すごいんだなと思った瞬間でしたね。
最近のレース後のマルクの顔が、
とても穏やかで激しいレースをした後だって全然感じさせない。 武道の達人のようだなぁ。今は心技体すべてが整ってるんだなぁ。こりゃ強いわ。
どちらかというとタイヤ温存はドヴィの得意技だったし
あの最初のミスさえなければモルビデリを一旦前に出すこともなく
スローペースに全員を巻き込んで後半一人だけスパートしてたんじゃないかなドヴィみたいに
レースウィーク総てMMが支配しましたね。見事と言うより圧巻です。レース終わって
まだ戦えますよ、くらいの余裕すら感じたので。最強パッケージとは、今のMMの事かなと。
アレックスは左のエアロフィンが飛んで、MMはリアのエアロ尾翼が片割れしてましたが、走りに
大した影響もなかった様ですね。以前から羽が飛んでもポディウム上がってるケースもあったし
まあバイクのエアロコンポ―ネントなんて付属品みたいなものだから、あってもなくても平気かなと。
ここ三戦振り返ると、MMによるサイコロジカル感が非常に強く感じてましたが、いよいよ
ユーラシアに入り、ガチモードでチャンピオンシップの地固めスイッチが入った強い走りを感じました。
欧州ラウンドで、MMを倒せるパイロットは今居る気がしない。
「ウイングなんて飾りなんすよ」をリアルでやってしまうあたりもう誰も止められませんな