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『アプリリアは大きな賭け、ビニャーレスは成功できるのか?』ジョバンニ・ザマーニ

『ザマーニ:アプリリアは大きな賭け、ビニャーレスは成功できるのか?』

★9月1日、アプリリアよりマーヴェリック・ヴィニャーレスが、アラゴンGP(9/10〜12)に正規選手として参戦することが公表された。

★ジョヴァンニ・ザマーニ記者(イタリア衛星放送『SKY』レポーター)が、ヴィニャーレス選手のアプリリア参戦について次のような考察を出した。

《先日のアプリリア・プライベートテストに参加したヴィニャーレスが、早速、アラゴンGPに参戦することを決め、同テスト後には次のように話していた。

『モトGPでは並列4気筒エンジンのマシンにしか乗ったことがなかったので、テスト前日はちょっと緊張していました。
ところが、速攻で(V4エンジンに)合わせることができたんですよ。RS-GP機は操舵性が高いようで、僕は1分32秒4が出せたんですが、(ミケーレ・ピッロテストライダーによる)ドゥカティ機のタイムと大体同じだったんです。
(※なお、同トラックのベストPP記録は2020年のヴィニャーレスによる1分31秒411で、レースでのファーステストラップ記録は2018年ドヴィツィオーゾによる1分32秒678)。
もちろん、実戦に向けて完全に仕上がってる状態ではないし、マシンを掌握できてもいません。でも、アプリリア側と一緒に考えた結果、2022年に向けての準備としては今年の残りレースに参戦するのがベストだろうと言うことになったんです。
ブレーキングのやり方を変える必要はあるんですけどね…慣れ親しんできたのとは違うから。アレイシ(エスパルガロ)のデータを研究しないと…彼はハードブレーキングが強いから。とにかく、走り込まないとなりませんね。』

ヴィニャーレスとアプリリアの組み合わせは、上手くいくのだろうか?
各種推論からすると、答えはYESである。
ただし、アプリリアはさらにマシンを開発し、同社のモトGPプロジェクト関連のすべてを最適化しなければならない。
特に、ヴィニャーレス自身に、自分が同プロジェクトの一部分を成しているのだと実感させる必要があるだろう。
ヤマハでは、それが100%できなかったのだ。どうしたわけかヴィニャーレスは、自分がピットボックス内で中心に据えられているとは一度も感じることができなかったのだから。

ヴィニャーレスは今回のテスト後、こうも言っていた。
『5年間も浮き沈みが続くと、いったいどうしてなんだろうと考えるじゃないですか。
でも、今回、アプリリア機に乗った途端、僕は自分自身の本来の力を実感できたし、自分には何ができるのかってことも分かったんです。
人生をもっと楽しめるんじゃないかって思えるし、今までとは違うアプローチができそうなんですよ。』

しかし、実のところ、ヴィニャーレスがこうした発言をするのは、今回が初めてのことではないのだ。
レースで問題が発生し、そしてその後、ヴィニャーレスが『やっと正しい道を見つけた』と熱弁をふるうのを、しょちゅう聞かされてきているのだから。
アプリリア機のシェイクダウンでは、当然のことながら、すべてが素晴らしく、エネルギーに満ち溢れているように見えただろう。
ヴィニャーレスは壁にぶち当たった時、まさにこの感覚を維持できるよう、自分自身をケアしていく必要があるのだ。
そして、アプリリアはヴィニャーレスの周囲に、腹心となるようなスタッフ陣をしく必要があるだろう…ヴィニャーレスが、心の底から信頼できるような集団を築き上げねばならないのだ。
ヴィニャーレス加入を成功させるには、それがなくてはならない第一条件なのだから。

アプリリア・レーシングのマッシモ・リヴォラCEOは、『目標は2023年にタイトルを獲得することだ』と言っている。この状況で最善の采配を振るうには、彼こそ適任者と言えるだろう。
もちろん、彼だけでなく、ロマーノ・アルベジアーノエンジニアやパオロ・ボノーラエンジニア、そして、アプリリアの全スタッフが付いている。
同プロジェクトに携わっている全員に、マーヴェリック・ヴィニャーレスと言う選手を気持ちよく走らせることができるほどの度量が備わっているのだ。
大きな賭けではあるが、勝てる賭けでもある。》

(参照サイト:『Moto.it』)
(Photo:Instagram

ヴィニャーレスはアプリリアなら人間関係が上手くいくかも…って話は、『2021オーストリアGPまとめ』でどうぞ!

POSTED COMMENT

  1. GODZILLA より:

    めんどくさいヤツ

  2. maxtu より:

    そういう意味では来季からグレシーニ体制からワークスに変わるのはスタッフを刷新できるからチャンスってことかもね
    どれだけの名スタッフを集めれるかApriliaの資金に掛かってる

  3. kai より:

    23年にタイトルを狙うなら、アレイシの年齢から考えてもヴィニャーレスが中心となるでしょう。
    あとは本人の自覚・精神面での問題ですね。環境の変化が吉と出るか、凶と出るか見ものです。

  4. nnn より:

    才能はあるのに、ムラっ気があって世渡りベタなヤツ…叩かれてるけどオレは応援してるゾ!

  5. としあき より:

    テスト時のヴィニャの笑顔がすごく爽やかというか…
    年齢考えても今後アレイシよりヴィニャが(辞めなきゃ)主軸になりそうだし
    YAMAHAにできなかったヴィニャの居心地のいい場所をApriliaが作れるといいね

    プロならどんな環境でも結果出せよってのも一つの意見だが
    居心地のいい場所を作るだけでライダーが実力(あるいはそれ以上)を出せるなら
    マネジメントとしてそれを狙うのはヴィニャへの対応としてなら正解なんだと思う

    思えばSUZUKIから移籍する時も「家族のように居心地のいいチームだったから最後まで悩んだ」とヴィニャが言ってて
    今にしてみればヴィニャに一番必要なのはそれだったんだけど
    当時のロレンソとロッシが乗りこなすM1はまさに隣の芝生だったんだろうなって
    今のポルがKTMからレプソルに移籍したように…

    めったに空かないトップシートが空いたらそのチャンスに飛び込んでしまうのもライダーのサガなんだと思う
    「移籍しなきゃ一生後悔すると思った」とポルは言ってたけど
    あれだけ苦戦したロレンソを見てもそう思うんだからね
    ポルにしろヴィニャにしろ上手くアジャストできるように祈ってます

  6. より:

    2023年に1勝ならば不可能ではないかもしれないけどタイトル争いまでは流石にねぇ…

  7. みつ より:

    確かスコットレディングも最初は求めていたチームだなんて言っていたが初年度で終了。

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