『ロレンソ:イタリアvsスペイン選手が対立すれば、モトGPにとってプラスになる?』
★ホルヘ・ロレンソ(36才、2010/2012/2015年モトGP総合優勝)がイタリア衛星放送『SKY』のインタビューで、バニャイアvsマルケス接触転倒についてコメントした際、現役時代のヴァレンティーノ・ロッシとの対決について次のように話した。
【イタリアvsスペイン選手の対決と言えば、貴方も現役時代にロッシ元選手と良く戦っていたが…今になって、『あの時、こうしておけば…』と思うことはある?】
「実のところ、あのライバル関係に関しては、敬意や温かな気持ちが詰まった良い思い出になってるんですよ。何年も前のことだから、もっと広い視野で見ることができるんでしょうね。
現在、(ロッシと)良好関係だし、2年前には『ランチ(ロッシの私設コース)』の耐久レースにも招待してもらって…子供みたいに楽しんできましたよ。
当時、僕らは戦闘力の超高いチャンピオンライダー同士で、何年も一緒にチームを組み…互いに勝ったり負けたりしてました。
そして、互いに学び合い、二輪レース史に残るような名勝負をして…例えば、2009年のバルセロナ戦とかね…あいにく、僕が負けてしまったけど。
二輪レースを盛り上げ、ヤマハに多くのタイトルをもたらしたわけですよ。」
【貴方達の有名なエピソードと言えば、2015年に貴方が総合優勝した際…つまり、ロッシ元選手とマルケス選手が衝突したシーズンだが…】
「バルセロナ戦の時とは打って変わって、2015年は良い思い出なんですよ…僕はタイトルを獲得できたんで。
まぁ、それぞれ見方は違うものだし…それぞれ、自分の立場を守るわけですからね。
僕は僕の立場で言うようにしてるんですが…あの年、僕の方が速かったんです。記録を見れば、一目瞭然ですからね。
ただ、ヴァレ(ロッシ)の方がコンスタントで…結局、ヴァレンシア最終戦では僅差となっていました。
それまでマルクとヴァレは対立なんてしてなかったのに、あの年、アルゼンチン戦からアッセン戦辺りにかけて、摩擦が生じ始め…おかげで、僕は多くのレースで逃したツキを穴埋めすることができましたけどね。
シーズンを通して、あの2人はどんどん敵対していき…ヴァレにとっては、それが足を引っ張る形になってしまったんです。
あの2人が良好関係だったら、違う結果になっていたでしょうね…まぁ、僕は恩恵を受けたと言うわけですよ。
あの年、僕が総合優勝し…僕としては『速い方が勝った』と思ってるんですが、とにかく、それぞれが自分の立場を守るべく、それぞれの解釈がありますから。」
【イタリアvsスペイン選手が対立すれば盛り上がり、モトGPにとってプラスになるのでは…】
「バニャイアvsマルケスだけじゃなく、レベルが似たような選手が大勢いますからね。
バスティアニーニやマルティン、アコスタ、マルケス、バニャイア等々…あと、パッと名前が出てこないけど、タイトルを取れる選手は大勢いるから。
つまり、現在のモトGPクラスは、かなり競り合ってるってことでしょ。もちろん、技術レベルやプロ意識の高さ、選手の身体レベルで言ったら、史上もっとも高いのだし。
まぁ、選手のキャラやカリスマ性に関しては、ちょっと思うところがありますけどね。
スペイン選手の方は、ペドロ・アコスタがキャラも立っていて天然な感じですけどね…コメントを聞く度に、大笑いしてるんで。
あと、、やはりマルクは良いキャラだし。マルティンとバニャイアはまだ若いんで、世間の方がああ言うキャラに慣れていかないとね。
とにかく、モトGPは素晴らしいですよ…各レースが素晴らしいショーになってますからね。」
(参照サイト:『SKY』)
(Photo:Instagram)
最後の4人の写真を現世代ライダーに置き換えると、マルケス、バニャイア、マルティン、アコスタ。って感じかね…。
あの2015年はもう9年前なんですね。ホルへの解釈は本当に的を得ていると思う。ただ、ロッシとマルクの軋轢は不幸な偶然ではなく必然だよね。あの二つの強烈な個性は衝突なしに混ざり合う事はできない。それがロッシ、そしてマルクがチャンピオンライダーである所以だ…一つ残念なのが起きたのが2015年ではなく違う年であればロッシにチャンピオンの目はあった事くらいかな。その後、ロッシのチャンピオン回数の記録を軽く抜くと思っていたマルクがまさかの怪我、そしてコロナで6度のチャンピオン獲得に留まっているのも、これもマルクが偉大なチャンピオンである所以かと。ホルへの解釈はさすがです。
ペドロサめっちゃ首しめられてるやん
羨ましい
確かにロッシがマルケスを敵にまわすような発言したのは悪手だったと思う