MotoGP

ホンダ出光プロジェクト『また小椋をホンダ傘下に引き入れたいのかも…』チェッキネッロ

『チェッキネッロ:また小椋をホンダ傘下に引き入れたいのかも…』

★ホンダLCRのチームマネージャーであるルーチョ・チェッキネッロ(55才)は、今年、『IRTA(モトGPチーム協会)』の代表をエルヴェー・ポンシャラルから引き継いだ。

★同チームからはスポンサーが『カストロール』のヨハン・ザルコと、『出光』のソムキャット・チャントラがモトGP参戦している。
今シーズン前半でザルコ選手は決勝表彰台を2回獲得し、そのうち1回は優勝だった。現在、総合8位(-272ポイント)に就いている。
一方、ルーキーのチャントラ選手は6月末のオランダGPで、やっと初ポイント(15位)を獲得したが、その後、トレーニング中の転倒事故により2GP欠場となった。

★先日、チェッキネッロマネージャーが伊サイト『Gpone』に次のように話した。

[ 中編はこちら ]

【腕上がりの後、チャントラ選手ははトレーニング中に右膝を負傷し…】
「まさに我々が、『トレーニング量を増やした方がいい』と言ったんですが…オフロードバイクで、良くあるちょっとした事故を起こしてしまって…コースアウトし、足をひねってしまったんです。
以前も足をケガをしたことがあるんですが、今回、同じ箇所をやってしまったようなんですよ。確か、2024年だと思うんですが…膝を負傷してたでしょ。
こうなると、やはり、『ホンダは今シーズンのチャントラに満足している』…とは言えないわけでね。」

【出光の方は…?】
「満足してないでしょう…まぁ、出光サイドと話はしてませんけどね。とにかく、常に最下位なんだから…なんの助けにもならないでしょう。
もしかしたら、モト2クラスにもう1年参戦してた方が良かったのかもしれません。」

【今後については…?】
「ホンダ側はチャントラのキャリア決めるには、もう1年チャンスが必要だってことは分かってます…ただ、スポンサーがそれに賛同するかどうか。正直、なんとも言えませんね。
良い青年なんですけどねぇ…礼儀正しくにこやかで、一緒に作業をするには良い青年なんですよ。ただ、モトGP選手でやっていくには、もっとしっかり成長しないと…。
モトGPクラスにはマルケスやヴィニャーレス、ザルコ等…野獣タイプのスーパーアスリート達が揃っているのだから。」

【そこまで成長する時間が、チャントラ選手にはあるの?】
「正直なところ、現時点では分かりません。もちろん、今シーズンここで終了と言うことにはならないですよ…きちんと最終戦まで参戦するだろうし、その後について、ホンダ側はまだ最終決定を下していないはずです。皆、真剣に取り組んでますからね。
私としては、基本的な才能はあると思うんですよ。ただ、必要なリズムを掴むには、他の選手よりも時間がかかるようで…トラックでの走りに関してだけではなく、メンタル面での取り組みに関してもね。」

【アジア出身の選手を見つけるのは難しいようで…もしかして、プロジェクトの方針自体を変える必要があるのでは?】
「ええ、人数が少ないですからねぇ…ただ、我々だってイタリアにいて、ドゥカティやアプリリアと言うメーカーがあり、選手権も色々と行われているが、モトGPレベルの選手がぞくぞくと出てきてるわけではないでしょ。
何かきちんとした答えを出せると良いんですが…ただ、そうするには日本人のメンタリティと言うものを理解する必要があるんですよ。
なぜならば、日本文化においては、ヨーロッパと同じ理屈が通用しないことが多々あるんです。日本文化においては、プロジェクトや方向性を設定し、優先順位を決めたならば、それを容易に変えようとはしないんですよ。
誰かが、『もう一度話し合ってみよう』と言わない限り、そのまま進めていくんです…そして、その誰かって言うのは管理職じゃなければ駄目なんですよ。しかも、きちんと主導権を持った立場の人間でなければね。」

【現状からすると、このプロジェクトは失敗に終わりそう…?】
「出光サイドで、『アジア・タレント・カップ』のスポンサードを続けるかどうかについて疑問の声が上がっているのかは…今のところ、分かっていません。
続けるのならば、その価値観に疑いを持っていないと言うことだろうし…スポーツ的には苦杯を喫した責任も負うと言うことでしょう。
もしかしたら、マシンの戦闘力が上がって、オグラにオファーを出せるようになるまでは、チャントラで続けようかどうか…考えているのかもしれません…またオグラをホンダの傘下に引き入れられるようにね。」

[ 完 ]

(参照サイト:『Gpone』)
(Photo:Instagram

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POSTED COMMENT

  1. レイニーさん より:

    こういうのが出てくると、マルティンを留めたいアプリリアと、小椋を引き入れたいホンダ的な陰謀論を考えてしまう・・・

    小椋はアプリリアで大成してほしいなぁ

  2. おっさん より:

    何かチャントラ可哀想誰の目から見てももう少しモト2でキャリア詰んだほうが良かったとそれを無理やり上げたんだからもう一年くらいは様子見てやらないとただの選手潰し!それだけはしてほしくないかな…今更モト2に戻ってもダリン見たいにくすぶるだけだろうし引き上げた責任は取れる状態なんだから

  3. maxtu より:

    チャントラが厳しい評価になってるのはこういう事だったのね
    同じアジアでも日本人ライダーなら先駆者達の行動や経験を糧にして肉体改造とか準備、参戦できるけどタイの開拓者として悪い目が出てしまった
    あとはイデミツの判断次第

    来季はトルコ人初のGPライダー、トプラク参戦も決まっているけど経験豊富なソフォーグルがいるのは助けにはなるだろうけど、どうなるか

  4. biker7010 より:

    もし小椋選手が最初から、アプリリアの開発の仕方を学ぶ為に加入して、改めてホンダ加入を最初から狙っていたのならクレバーすぎる!
    それとも、2027年のレギュレーション改定に併せてホンダ加入を狙っていたか!?
    って、考え過ぎですかねw

  5. 790duke より:

    あの成績で中上を走らせ続けたのにルーキーのチャントラはシーズン半ばで更迭論?
    この記事の前編から読んでるけど明らかにチーム側に率先してサポートする意思が見られない、何々を用意するように言った?なにも解らないルーキーなんだから何時までに用意してどの様なトレーニングするように指示するべきなんじゃないのか?

  6. バリー#7 より:

    レミー・ガードナーがMoto2からの昇格1年目でKTMから切られた時も色々と非難の声があったけど、ホンダと出光も少し堪え性が無いとしか言えないな…もう少し懐が広い所を見せて欲しい感じ。

    業界全体に言えるけど、すぐに結果を求めすぎというか、契約更改のタイミングもどんどん早まってるし、あまり選手にとって良い状況じゃないね

  7. NSR50 より:

    イデミツもホンダもアジア市場での広報効果を考えるだけならチャントラ継続なんだろうけど、成績がそれを拒んでる感じだよね。
    現状、タイなどではチャントラはヒーロー扱いなんだからそれを交代させるとアジア市場での影響は計り知れない。
    でもモトGPという世界では彼の実力では生き残れないのも事実だしねぇ。
    スポンサーもホンダも悩みどころだと思うよ。

  8. テック21 より:

    ホンダの意向、そして、出光の意向を考えると小椋選手のホンダ離脱は英断だったと実感。小椋選手はモト2の最終年に出光を出ているのは、ホンダに限らない他のメーカーと契約しやすくする為だったと思う。そして実際にそうなった。

    出光の立ち位置は、アジアの選手を発掘し、戦闘力を持ったチームに選手を送り出す形で良いのではないか? その選択肢の中にはホンダファクトリーも含まれるが、ホンダに限らない。 そう考えれば小椋選手は成功例だし、それで良いと思う。チャントラの苦悩は国民性から来るものもあるかと思うが、シーズン後半、少なくとも周囲に認められる姿勢を示せるか? かと。がんばれ!!

  9. ハンス より:

    ホンダと出光もチャントラの扱いに困っているみたいだねぇ
    現状遅すぎてマシン開発にチャントラの走行データは使っていないと言うし
    チェッキネロ氏がチクリとプロジェクトの見直しを促しているのはモレイラを来季に入れたいんだろうな

  10. チャオ より:

    LCRもまるでレッドブルF1のマックスと角田の様な状況で、でも昨日の角田は頑張ってた。
    オールージュを最速で駆け上って7番手。チャントラもまあペイライダーにせよ、Q2に上がれそうな
    期待感くらいは示さないと。温厚なチェッキネロさんですらこれではルーキー云々以前の問題と
    言われても止む無しかなと。

  11. ふしあなさん より:

    チャントラはMoto2でチャンピオン争いできるレベルになってからステップアップした方が良かったよね。プレミアムクラスに移ったのは多分に政治的な理由だと思うけど、ちょっと可哀想だと思う。
    結果を出さないと生き残れない場所だけに厳しいとは思うけど、あと1年は見てあげて欲しいな。
    小椋選手は、ホンダ以外で頑張ってほしい。日本メーカーに甘やかされなくても戦えるってところ、見せつけていこうぜ。

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