モトGP『ペドロサ:ベストの状態でカタールを迎えねば』
今シーズンが始まりましたが、どんな感じですか?新マシンとの相性は?
「今のところ、全て普通に進んでます。まだまだ未知数の部分もあるし、マシンがどんな感じなのか少し判断して、乗り心地を確かめていかなければなりませんね。テストって言うのはフィジカル面を整え、レースに向け準備するのにも有効ですしね。レースって言うのは最初が肝心なこともあるし、最後が肝心なこともあるんですが…まだ宙に浮いた状態のことがけっこうあって、今現在はあまり先のことは考えないでその日その日のことに集中してます。」
フィジカル面で言えば、かつてないほど最高の状態で始められましたよね。手術もリハビリもなしで…。これまでのシーズンに比べ、フィジカルトレーニングにも励めたのでは?
「そうですね。第一回テストまでは少しトレーニングできたし、開幕戦まで予定を消化してゆくつもりです。さて、今年はそう言った面で少しは運に恵まれ、1年を通じてケガに見舞われないものかどうか。」
初回〜第2回テストを終え、ヤマハが若干ホンダに迫ってきたように思えますが、どうでしょう?
「そうですね。マシンの調子は非常に良いみたいだし、それもワークスだけじゃなくクラッチロー、ドヴィツィオーゾ両選手も速かったですね。マシンも良く動いていて、去年みたいに直線コースで失速することもないようだしね。1000ccがデビューした日にも言いましたが、競争力があるマシンだと思いますよ。」
ペドロサ選手のマシンについては、もっと改善してゆきたいと思いますか?
「いつものように弱点の1つはコーナー進入なんで、ブレーキ面にかなり手を入れてます。」
チャタリング問題については、開幕戦前にどうにかしたいと思われてますか?それとも、ずっと抱えてゆくことになると?
「もう僕もほとんどチャタリングの件は口にしてないでしょ。調整は非常に難しいものだし、今のところはそれを抱えてゆくことになるからなんですが。調整を変えてみて、それから資材もちょっと変えてみてるんで、それで何とかなってくれるかどうかですね。」
走らせてる時、障害になるんですか?
「そうとも言えるし、そうじゃないとも…すごく変なんですよ。時々、あまり振動しないこともあるんですが、コーナーによっては激しく振動したりとか。前から来ることもあれば、後ろから来ることもあるし…でも、前の方が多いんですけどね。」
現在のマシンは800ccより排気量も重量も増えた進化型ですが、操縦方法もずいぶん変わりましたか?
「若干トルクが増えたんで、スライディングしやすくなりました。そこが一番大きな違いだと思います。それからブレーキは若干強くかかるようになったんですが、強く引かなければならなくなったのは目立ちます。ただ、操縦に関して一番違う点は、出口でマシンがスリップするようになったことですね。」
4kg増量はかなり違いますか?
「ええ。重量が増えたのはかなり違いますね。特にブレーキングと操舵の時にね。1000cc機への変更では、それがあまりポジティブとは言えない点ですけど、上手く合わせてゆくよう作業してゆきますよ。」
[ 後編に続く ]
(日本語翻訳:La Chirico / 西語記事:motociclismo 2012年03月08日)
同じホンダワークスのストーナー選手は4kgの違いはあまりないと言ってますが、
あぁ、ここに冷静分析のドヴィツィオーゾ選手がいてくれれば…
ペドロサ選手、今年は運に恵まれますように!クリックPrego
マシン開発上4kgが大きいというのはホンダ、ヤマハの両首脳が認めている通りでしょうね。
ただ、ケーシーというのはマシンが重くても軽くても、自分がマシンをコントールすればいいだけと思っている様なライダーなんだと思います。フレディ・スペンサーもそうでした。最近のインタビューでも「バージェスを知っているかい?彼は僕のメカニックをしていた事があるんだ。彼の仕事は楽だったと思うよ。僕はマシンの状態が異なってもスロットルの加減でベストに走らせる事が出来たんだ。」と言っていました。
ペドロサはどちらかと言うとロッシに近いタイプで、マシンを可能な限りベストな状態に仕上げたいんだと思います。