『エスパルガロ:僕はアプリリアにとって、ドゥカティのドヴィツィオーゾのような存在』
★昨年、アプリリア機の改善ぶりは著しく、アレイシ・エスパルガロは最高リザルト6位(カタール/アラゴン)を獲得した。
★エスパルガロ選手がアプリリア機のプレゼンテーションで、次のように語った。
【今年の目標はコンスタントにトップ5に入ることだそうで…】
「大変ですけどね。でも、絶対にできると思ってます。冬季テストでの順位が、本番レースでの結果予想になるとは思ってないんで。
レースシミュレーションをしていた選手なんて僅かしかいなかったし、日曜のレース本番ではあらゆる事が変わってくるでしょう。」
【アプリリアとエスパルガロ選手にとって、どんなシーズンになりそう?】
「去年のようにミスを多発させないことが鍵ですね。去年は、それでかなりポイントをロスしてしまったから。そこが基本になるでしょう…高校の卒業試験みたいなもんですよ。
自分らが高い戦闘力を出せると言うことも、どこを改善すべきかと言うことも分かってますから。
今年、僕はメーカーもチームも、エンジニアも何も変わってませんからね。かなりの経験を積んでこれたし、それが助けになってくれるでしょう。」
【今回の冬季テストで、アプリリアRS-GP機はどんな風に変わったの?】
「2016年のヴァレンシアテストで初乗りした時から、反応が物凄く良いことに驚いてたんですが…
今年は新フレームでもって僕のスタイルに更に合うようになり、コーナー進入がもっとアグレッシブになりました。
人間工学に関しても改善があり、フロントにかなり荷重をかけられるようになったし、電制システムに関しても改善されましたね。ただ、その点に関して、アプリリアは既に最高パッケージの1つだと思ってますが。」
【あとは何が足りないの?】
「僕はけっこう満足してるし、足りないものと言ったら、カタールGPに投入される新エンジンで更に一歩前進することぐらいでしょうかね。加速と馬力が上がってると良いんですが。その辺に力を入れてきましたから。あと、去年は信頼性に関していくらか問題があったので、改善されてると良いですね。モトGPで上位8〜10位以内を争っていくには、エンジン故障は一切許されないから。」
【どの辺の作業に集中していたの?】
「現時点での優先順位1番は馬力の出力なんです。加速が上がるように作業してきました。
うちのマシンは速いんですよ。特に5〜6速なんか速いんですが…でも、もっと加速が必要なんです。
全選手が接近してますからね。1周ラップでのわずかな差が、最終的には大きな違いになってしまうから。」
【自信はある?】
「ありますよ。今回の冬季オフシーズン中、動物並みの特訓をしてきましたから。
全体的には、冬季テストをやってみて、2018年版マシンは確実に2017年版を上回っていると言うことが分かりました。
ライバル陣も皆、かなり伸びてはきているけど、絶対にトップ陣に迫っていけると思ってます。
とにかく、カタール開幕戦になってみないことには、自分らの立ち位置ははっきり分かりませんけどね。」
【昨年、エスパルガロ選手は『アプリリアRS-GP機は重量制限より遥かに軽い』と言っていたが…】
「今はもっと軽いんです。その辺の作業は、まだ終わってませんから。僕がアプリリアに出したリクエストの中でも、その点は優先順位が高いんでね。ここまでの結果には満足してますよ。
本当に重要なことだから。分かりやすく言うと、1kg軽くなれば1馬力増えるってことですからね。
だから、僕が体重を落とした分と、マシンの重量が軽くなった分を合わせれば、それだけでも5馬力上がったってことですよ。」
【現在の各選手の実力を、どう読む?】
「ルーキー陣が速いけど、本番ではマシン作業は短時間でこなさなければならないから、同じようには行かないでしょうね。
ドゥカティ選手の多くが1周タイムを削っていて、ホンダやスズキの選手もそんな感じですよね。でも、レースペースでなら、うちはもっと接近してると思うし、レース終盤になれば特にね。
レベルはかなり高いですよ。遅いマシンやライダーなんて、ほとんどいないから。
弟のポルと話してたんですが…
弟はブリーラムテストに参加せず、カタールテストでも2日間しか走れなかったんです。腰椎の術後なんで体調が100%ではなかったからなんですけどね。そのポルがこう言うんですよ…『ちょっと体調を崩したら、アッと言う間に19位だよ』って。厳しいですよね。」
【ホンダとドゥカティでは、どちらが凄いと思う?】
「ドヴィツィオーゾがかなり強い走りをしているように思うけど、ただ、端から見てる分には、マシン自体はホンダの方が成長してる感じですね。
ただ、ホンダ選手もドゥカティのファクトリー選手も、きちんとしたレースシミュレーションをやっていないから、レースペースに関しては分かりませんよね。
あと、リンスも速かったですよね。ペースに関しては、今回の冬季テストのトップ3に入るでしょ。スズキ機も、他のマシンにまったく引けを取らないって感じだし。」
【今年でアプリリア2年目となり、年末には契約が終了するが…契約更改となりそう?】
「どうなるでしょうね。とにかく、トラックでのパフォーマンスが重要になってくるから。
今の所、アプリリアはもの凄く良くやってくれていて、僕は居心地が良いですよ。このまま伸ばしていくためにも、残留するのは確かに良いことでしょうね。
このクラスは、同じメンバーと同じマシンで前に進んで行くことが重要だから。そう言う意味では、僕はアンドレア・ドヴィツィオーゾを手本にしてるんです。僕の憧れのライダーであり、モトGPクラスで本当に強い走りをしてますよね。
彼がドゥカティ機に対してやってることは、一か所で長く頑張って、家族みたいにしてやっていくのがどれだけ大切かってことを証明してるじゃないですか。」
【ライディングスタイルが似ているチームメートの存在は有効?】
「スコット(レディング)は実に戦闘力の高いライダーで、ブレーキングが強いし、コーナーが速くって、去年はなかなか抜けずにいたんですよ。
彼は良いライダーだし、彼がいてくれるおかげで僕も伸びていけると思ってます。チームメイトが強いと言うことは、有利だと思いますね。」
【ミシュランが、今シーズン使うタイヤは事前に供給し、基本的には変更しないと言っていたが…】
「何かと楽になるでしょうね。タイヤのことが事前に分かり、指標として使え、各コンディションでの挙動や持久性も把握できるわけですからね。
僕は良いことだと思います。」
(2018年03月08日『Gpone』記事参照)
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