アレックス・リンス『あらゆる面を改善していける』

『リンス：あらゆる面を改善していける』

★今年のヴァレンシアGP前にミラノで行われた『EICMA』で、アレックス・リンス（スズキファクトリー）が次のように語った。

【モトGPルーキー年ながら、ケガのためシーズンの約1/3を欠場してしまったが…】
「はい。けっこう厳しいシーズンでした。新しいクラスに昇格し、マシンは以前のより速くて複雑だし、とにかく操縦の仕方が全然違いますからね。もっと走り込んで経験を積めたら良かったのに、ひどいケガをして静養していなければならなかったんですから。でも、そう言うこともポジティブに考えてます。3連戦からマシンのことが良く分かるようになってきて、リザルトも上向きになってましたから。」

【初めてのマシンなのに学びながら開発もしなければならない…その辺において、スズキの役に立てたと思う？】
「もちろんです。目安なしで、きちんとした指示をだすのは難しいもんですけどね。でも、チームは僕のことをかなり信用してくれているし、かなり考慮してくれるんですよ。それで、僕も助けになるようなことができました。それに僕にとっても作業しながら操縦やセッティングについて理解していけるし、しかも、自分が乗るマシンの戦闘力を上げるのに貢献できるんですからね。」

【これまでのクラスでは活躍してきたが、例えば、モト2クラスはモトGP昇格に向けて役に立つもの？】
「そうとも言えるし、そうでないとも言えます。操縦という面から見ると、モト3からモトGPへの飛び級昇格はあまりにも差がありすぎるから、モト3よりも重量・馬力のあるマシンに乗るのは絶対に役に立ちますね。
それに、レースをいかにコントロールしていくかとか、いかに正確な操縦をするか、それからセッティングについての経験もかなり積めます。マシンはけっこう似ているし、それほど馬力がないわけだから、セッティングや操縦、集中力などの細かい点がリザルトに違いをもたらしくれるますし。
とは言っても、あいにく、セッティング面では役に立たないんですよ。現在のモト2機だと、あまり役に立ちません。だいたい、電制システムがないから。モトGPでは基本でしょ。エンジンの挙動やトラクションコントロールの作動を変え、特にエンジンブレーキのコントロールを変えることができ、車台の挙動にも深く影響しますよね。感覚の鋭敏さや経験が要求されるような、かなり複雑な相互作用ですよ。
この辺については、チームにかなり助けてもらいました。もちろん、僕自身もまだまだ学習しなければならないんですが。こう言った諸々のコントロールの仕方に合わせていけるよう、セッティングの指示の出し方とか、操縦などにおいて学ばないと。」

【操縦面ではモトGP機をフル活用するのに何が足りないの？】
「正直に言うなら、全部足りないとも言えるし、足りないものは何もないとも言えるし。特定できるようなものはないんですよ。モトGPに乗るために、僕はあらゆる面を少しずつ改善していかなければならないし、そうできると思ってます。こう言う特殊なマシンに、自分のライディングを合わせていかなければね。だから、何戦も欠場してしまっては役に立ちませんよね。とにかく走り込まなければならないんだから…。」

（2017年11月27日『Moto.it』記事参照）

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上の記事を読むと、リンス選手もけっこう開発面で貢献しているようですが…
イアンノーネ選手が「僕がマシンを作り、リンスがそれを享受する」なんて言ってました。
詳しくはこちらでどうぞ。

【スズキまとめ：2017ヴァレンシアGP～2018テスト】［2017年12月07日 発行 Vol. 168］

●スズキ：ヴァレンシアGPまとめ
・イアンノーネ：FP/予選は好調、ジョークも快調
・イアンノーネ：レース順位より首位とのギャップが重要
・リンス「ロッシと競り合いになるなんて信じられない」

●スズキ、2018年より優遇措置が復活

●スズキ：ヴァレンシアテストまとめ
・イアンノーネ「僕がマシンを作り、リンスがそれを享受する」

●スズキ：ヘレステストまとめ

●イアンノーネは女のことばかり考えてるって！？
・スズキ機を女性にたとえると…
・美人タレントと破局？妊娠疑惑も…
他

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