
『ミラー:ヤマハは頑張ったし、V4機はポジティブ…まぁ、クアルタラローの気持ちも分かるけどね』
★9月12〜14日、サンマリノGPが行われ、モトGPクラスのジャック・ミラー(ヤマハプラマック)が予選21位、スプリント14位、決勝12位だった。現在、総合17位(−454ポイント)。
★9月15日(月)、ミザノ公式テストではセッション総合19位だった。
★同テスト後、ミラー選手が次のように話した。
【V4機は午前セッションで試していたが…】
「午前は忙しかったですね。皆さん、僕の感想を聞きたいのでしょ…でもねぇ、新プロジェクトの新マシンだから。長所短所も把握しなきゃならないし、バランスやら荷重配分やらもあるんでね。
とにかく、順調でしたよ…ピットボックス内の動きも的確で、特にセッティングの作業をしてました。当然、改善も見られたしね。」
【クアルタラロー選手に比べ、けっこう満足しているようで…】
「ネガティブではないですよ…(ヤマハは)頑張ったって感じだし。まぁ、ファビオが苛つくのも分かりますけどね…とにかく、戦闘力の高いマシンに乗りたいわけだから…。
ただ、それなりに時間がかかるものだから。新たなプラットフォームを開発してるんですからねぇ。まぁ、モトGPクラスってのは、常に忙しないもんだから。
ファビオの気持ちは分かりますよ…才能ある選手だってことは周知の事実で、そこは絶対なんだから。
とにかく、競争力を上げるべく、僕はヤマハにきちんと意見を伝えたと思うんでね。」
【V4機と現行機は共通点もあるの?】
「タイヤが2つってとこ(笑)。(V4機の)特性は良いもんだし、慣性も感じるし…ポジティブですよ。
並列4気筒時代が長かったから、電制システムにはかなり手を入れる必要があるけど…段階を踏んでいくものなんだし、走る度に良くなっていて、マシンは操縦しやすくなってますよ。
テストも1日じゃなく、1週間もあれば全部作業ができるんだろうけど…とにかく、正しい道を進んでます。
このV4機の良い所は…全部替えたって言うのに、ちゃんとヤマハのDNAがあるってとこで…フレームの長所短所を探るには、ベースセッティングを見つけるだけで良いでしょ。
とにかく、まだ一号機であって…ヴァレンシアテストで乗る用じゃないんだから。まぁ、アプリリアやドゥカティみたいな勝利マシンと比べ、ペース的には2秒未満の差だったんだから…一号機のわりには全然悪くないでしょ。」
【ヤマハ機だけど…V4機…】
「今も言ったように、ヤマハのDNAはあるけど荷重配分の作業をちょっとやってかないとねぇ…V4機の作業は慣れてないわけだから。」
【ドヴィツィオーゾテストライダーによれば、『ブレーキングでオーガズムに達する』そうで…】
「そう言うのは感じなかったですけどねぇ(笑)。まぁ、ブレーキングでリアのサポートを感じられるってのは良いですよね。
V4機だと、今のタイヤやレギュレーションに沿ったブレーキングになるんですよ…つまり、リアタイヤを使ってマシンを止めるべしってやつ。」
【一番良くなったのはブレーキングと言うこと?】
「絶対そうですね…あと、トラクションも。現行機は慣性がイマイチなんで。しつこいようだけど、全てはタイヤ絡みなんですけどね。
2015〜16年にドゥカティがヤマハに追いつこうとして、並列4気筒エンジンの製作を考えてたんですよ…ところが、レギュレーションのせいで、今みたいなマシンになっていってね。
エンジンブレーキ的に、このマシンは実に良く止まってくれるんですよ。」
【ヤマハはV4エンジンプロジェクトで、大きな賭けに出たって感じ?】
「なんでも経験してみないとねぇ…レースは常にリスクだらけだけど、例えば、2年間そのまんまってのもリスクなわけでしょう。
エンジニア陣はぎゅうぎゅうに絞られてるけど、ライダーだって誰だってそんなもんだし…限界ギリギリのプッシュをさせられると、自分に何が出来るか見えてくるってもんでしょ。」
【今後の作業は?】
「馬力は上げられるでしょう…そこは問題じゃない。それ以外に手を入れてかないと。
まぁ、電制システムに関しては最高のエンジニアが揃ってるし、ヤマハのフレームは確実だから。」
(参照サイト:『Gpone』)
(Photo:Instagram)
来期もヤマハにミラーが居てくれる事になって本当に良かったと思えるコメントです
ホンダ、ドゥカティ、KTMで様々な(名機も暴れ馬も)V4に乗って来た経験を活かして良い方向に導いて欲しいですね